東方二次創作のススメ(十六夜咲夜の正体編)
今回は、あるメイドに関して特集します。
咲夜の出自
紅魔館でメイドを務める彼女が、一体どこから来て、どんな経緯でレミリアに仕えているのか。求問口授にて阿求も考察しているが、現在は幾つかの説が唱えられている。
一、阿求の考察通り、かつて吸血鬼ハンターとして活動していて、レミリアに敗北、気に入られた
二、時間を操るという特殊な能力故に人間達から迫害され、逃げ回った後、レミリアに拾われ運命を変えられた
三、元々孤児であり、美鈴に拾われた後、レミリアの元に雇う事を許された
四、かつてジャックと呼ばれた大量殺人鬼である
五、レミリアの眷属で、若干吸血鬼の血が入っている
等々が主な説である。レミリアと咲夜が、ジョジョの奇妙な冒険に登場するDIOのオマージュである事を考えると、四、五が有力か。咲夜が、レミリアとフランの食事(=人間)を加工していると考えられる事から、元猟奇殺人鬼説も根強く語られている。
全く違う説を唱えている者もいる。
六、咲夜は地上に居た頃の月人によって作られた、寿命延長の為のテストヘッドである
この説の根拠は、幾つか挙げられている。
・時間を止める程度の能力ではなく、時間を操る程度の能力という、人間が持つには余りにも強大な力を持っている事
・永夜抄に於いて、幻想郷中の、月を除く全ての時刻を操っていた事
・『ずっと』一緒に居れるからというレミリアの不死の誘いに対して、『生きている間は』一緒に居ると断った事
・咲夜が、月の狂気に当てられなかった事
・永夜抄キャラ設定.txtの、永琳が「咲夜を見て大変驚くのだが、何故なのかは永琳にしか判らない」との一節
・神主本人による「2人の関係を語るとゲーム一本分出来てしまうので割愛する」との情報
・レミリアからの、咲夜が(レミリア、永琳と比べて)若いとの言葉に、答えなかった事
・花映塚に於いて、四季映姫の放った「貴方は川を渡るのに時間がかかる」「下手したら川を渡れないかも知れない。川の幅は、その霊の歴史の幅」との言葉
・同じく花映塚に於いて、人の寿命を読み取る事が出来る小町が言った「よく見たら死にそうにない顔してるな」との一言
・フランの「食用に加工された人間以外の人間を見たことがない」との言葉
・紅魔郷Omake.txtの「10〜20年程人間をやっています」との一節
・満月(十五夜)を表す、十六夜昨(咲)夜の名と、その名付け親である、運命を見通す事が出来るレミリア
これらの事から考えられたのが、咲夜は実は不老不死の(或いはそれに近い)能力を持っているという事。そして、咲夜を作り出したのが、月読命達、月に渡る前の月人の一団ではないかという事である。
フランに食事を提供しているにも関わらず、咲夜を人間として認識されていないのは、フランは咲夜の正体を知っていたから、という解釈も可能である。
人間をやっているとの一節は、本来人間ではない何かだが人間を演じている、と解釈出来る。しかし、パチュリーの項にも「魔女をしています」との一節があるので、神主独特の言い回しである可能性も否定出来ない。
上記の年齢に関する会話は、レミリア流のジョーク、という事になる。
レミリアと出会うまでの行動に関して、長い間生きていたとする説と、冬眠の様に自らの時間を凍結させていたとする説があり、後者と同様の能力を用いている二次創作も存在する。
七、輝夜と同じく、地上に転生した月人である
六の説と同じ根拠に加え、美鈴に関する考察を加味した説である。
レミリアの性格からして、自分の身を守る為に、護衛や門番を雇うとは考えづらい。ならば、彼女は一体、何から何を守っているのか。
この説に於いて、美鈴は、咲夜を、月の迎えから守る為に雇われていると考えられる。美鈴にこれと言った弱点が無く、対人間に特化しているならば、どんな能力者で構成されているか分からない月の迎えの迎撃には、適任ではなかろうか。また、幽々子やリグルの様に、弾幕ごっこのルールが無ければ、人間如きでは太刀打出来ない、強力な力を持った者が、幻想郷には多くいる。ならば、美鈴も、本当は凄まじい力を持っていたとしても、おかしくはない。
この説が正しいならば、レミリアは、咲夜の出自を知った上で雇い入れた、という事になる。ならば、結界で守られた幻想郷に越して来たのも、納得出来るのではないだろうか。
レミリアの月関連の話題もある為、咲夜の名前から考える線は、ミスリードの可能性も高い。また、三途の川の川幅は、生前の行いによって変わるとされているので、生きた長さで変わるのかは怪しい。
しかし、それらの事を考慮から外しても、十分に夢のある考察だろう。何故か? 東方二次創作に於いて最も哀しい創作である、寿命差、レミリアとの死別を考える必要が無くなるからである。




