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第三話 体験版神様

さて、神様になってからはや5日そろそろ仕事をせねば……


「と言ってもなぁ……なにしたらいいんだろ?」


神様の仕事は大きく分けて3つになる


一つ目は死者の管理、まあ管理っていっても死んだ人間を生き返らないように『人の生死を記録するノート』に名前を書くだけ――――簡単だ


二つ目は世界の管理、うん。なんだかスケールがでかい感じがするけど実は簡単な作業なんだ。


んで三つ目が……なんだっけ?忘れた。




まあ、この3つを日常的にこなしていけば神様レベルはどんどん上がっていくから……遊び放題ってわけだな!



そんな説明くさい説明をしてるうちに今日の仕事は終ったも同然だ。


「さて、思いっきり遊ぶぞ―!」


今日は一日中遊ぶと心に強く刻んだ瞬間


「ハロー!新入り君」


謎の声が聞こえる


「だ、誰だ!」


かすれた声でなんとか問う


「……なんて言った?」


問えてなかったらしい……

























「ボクの名前はテス。テスカトリポカ(多分あの爺)の息子だよ」


テス、と名乗った少年(?)は天使っぽい服装だった……天使っぽいは伝わりづらいか?


……身近なところで言えばピ○ト?

てかあの爺息子なんていやがったのか。


まず神の子どもなんてつくれるのだろうか?


「……ねえ、なんか勘違いしてない?

 先代の息子っていっても血のつながりがあるわけじゃないよ」


「……どういうことだ?」


「何て言うんだろう?えっとね、ボク達神っていうのはね絶対に種族数が同じじゃないといけないんだ」


「種族数?」


「ああ、ごめん。種族数ってのは人間で言うアメリカ人とか日本人とかってことね

 そして、それを常に一定に保たないとこの神の世界は崩壊してしまう」


「お、おう」


わかったふりをして返事を返す。実は全くわからん、種族数ってなんだ?


「だから先代が消滅したことによりボクが新しい神ってこと」


「ってことは、神はお前以外にも沢山いるのか?」


「うんそうだよ」


神様は複数いる……か


それに種族数は常に一定にしないと駄目……


爺が死んだのは5日前……


「あれ?テスも新人じゃねーか!」


「あ、気づいちゃった?」


「それくらい朝飯前だぜ!」


と言い俺は最高のドヤ顔を決め込んでやった。


まあ実際神様は朝飯を食べない……


「それでね今日来たのはその新人ってことについてなんだ」


「?」


何言ってんだこいつ


「……残念ながらねキミはまだ正確に神様になったわけでは無いんだよ」


「な、なにィ!?」


「まあそれは行きながら説明するから、ついてきて」


そう言ってテスは歩き出した……空を


すげえな神様って飛べるのか


「あ、ごめんごめん。そうだねまだ駄目なんだよね」


そう言ってテスは普通に地面を歩きはじめる






















「まず、キミの状態について説明しよう。

 キミにわかりやすいように言うと、キミはいま神様の体験版みたいな感じなんだ」


「た、体験版?」


随分とわかりやすく言ってくれたな

体験版て、最近聞いたことなかったなー


「そう、体験版

 詳しく言えば、神様の使える能力が一部制限されてるってこと、ホラさっきの空中浮遊とかね」


「なるほどね」


ってことは神様の製品版で俺も空を飛べるようになるのか……ん、製品版?


「なあテス、体験版の状態ってことはさ……」


「なんとなく分かった?」


「ああ、つまり今から行く所は俺を『神様へと変える場所』ってことだな」


「そうそう……でも半分正解で半分間違いかな」


そう言ってテスはニヤリと笑う


何だこのやろうカッコイイじゃねえか

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