第一話 神様(に)転生
……確実に死んだ
そう思えるほど死ぬ時って意識がはっきりしてるんだな
轢かれたトラックのナンバーも覚えてるぜスゲーだろ?
で……ここは何処なんだ?
「はよ起きぃ」
そんな爺の声と同時に神様が持ってそうな木製の杖で頭を叩かれる
……ものすごくいい音がしたぞ
「いてて……」
「ようやっと起きたか」
見慣れない爺さんが目の前には立っていた
「お前、どうしてここにいるか分かるか?」
……そんなこと分かりきってる
「俺は、死んだんだろ?」
うん、轢かれたし、血出たし、足プッチンっていったぜ?
だけど、これがただの死後の夢じゃないとすると……この流れは!
「そうじゃ」
「だよな―」
「それとな?」
「ん?」
「とりあえず、怒らず聞いてくれよ?」
「なんだ?」
「ごめん、ミスった」
「はい?」
来たぞ?神様転生ってヤツか!
神様の手違いで死んだヤツを異世界に転生させるってヤツ……
「お前死んでなかったわ」
「は?」
何つったこのジジイ?
「死んでない」
「ど、どういうことだ!?」
なんだ?どういういういいい展開だ?
「死んでるけど、死んでないみたいな?」
「ハァ?」
「……とりあえず説明してやる」
・・・説明中・・・
「つまり……俺の魂がここに来てて?
現世の俺の身体はまだ生きてると」
「そうじゃ」
「でも、神様の『人の生死を記録するノート』の死亡ページに
俺の名前を書いちまったから生き返るも転生することも出来ない……ってことか」
「そうじゃ」
「ふっざけんなよ!!」
「仕方ないじゃろ……誰だってミスはするもんじゃ」
「いや!生き返れないのはまだいいぜ!?でも転生出来ね―ってのはどういうことだよ!!!」
「いや、いや、じゃから……」
「だから、何だよ!」
「神様になってみんか?」
「は?」
神様転生で神様になる――――ねぇ?
いや神様転生ってそういうことじゃねえよ!!!!
「どうじゃ?神様ってのは」
「ちょーひまだな」
いや、ホントに。ヒマ。
だって全くやることがないんだぜ
人が死んだらノートに名前書いてソコから先は閻魔様の仕事だし
これが異世界の神様ってのならまだしも
ガチ現世でやらせるこたーねーだろ
たまに景色に色が付くとすればさぁ
あ、またサラリーマンが電車に突っ込んだwww
は!また飛び降りだ!!
おーおーあそこでいじめられてる子がいるねぇ
ぐらいだぜ?
な に が た の し い ん だ ?
神様って結構無力なのな
学校の教科書忘れた時に神頼みとかしたけど、願いが多くて叶えれないんじゃなくて思ってたけど
そんな些細な願いすら叶えられなかったんだなぁ
「神様って何にも出来ねーじゃねーかよ」
「そんなもんじゃぞ?」
「まじか……」
「ん、ところでお前『神様レベル』が上がってるぞ」
「……神様レベルってなんだよ」
―――説明しよう!―――
・神様レベルとは・・・神様レベルは神的行動(悟る、仕事する、迷える子羊を助ける、など)を行なった場合レベルが上がるのだ!!
・神様レベルが上がると?・・・特に特典は無いぞ!だが神様レベルが高いと・・・威張れる!
――――――――――――
「他にもいろいろ説明はあるが今は必要ないじゃろう」
「何だこれ、育成ゲームか?」
育成ゲームだとしたらクソつまんねーぞ
威張れるってなんだよ誰にだよ
ってことで俺の神様転生がはじまっちまったんだ
あ、首吊った




