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4話:私は冒険者...になろうと思っている者よ!

よろしくお願いします!

「...ちょっとー、洛外まだつかねぇの?」

「あと少しー」

「お前、そればっかじゃねぇか!」


 俺たちは歩き続けてけっこー時間が経っていた。しかし、歩けど歩けど街らしい街は見えてこない。


「そろそろ休憩しようぜー」

「ったく...しょうがないなぁ」


 とりあえず、俺たちは1回休憩することにした。俺はそこら辺の草むらに寝転がった。


「あー、このままずっと寝てたいぜ」

「もう、ダメだよ寝ちゃ。夜までに洛外着けなくなるじゃん」


 はいはい、わかってますよ。それにしても、疲れたなぁ。就活で、足腰は鍛えられまくってるはずなのに。


 それもそのはずだった。長い時間歩いてることもあるが、俺たちが今歩いている道はでこぼこで歩きにくいのだ。それなのに、彼女はまるで平気そうだった。


 そういえば、この子ってなんで洛外に行こうとしてるんだ?


 俺は、とりあえず聞いてみることにした。


「なぁ、お前ってなんで洛外に行こうとしてんの?」


 しかし、返ってきたのは逆に質問だった。


「私のことより、仁のことが知りたいな。仁ってここら辺の人じゃないよね?」

「あ、ああ。そうだな」


 初対面の女の子にいきなり名前でしかも呼び捨てで呼ばれるなんて...悪い気はしないな。


「じゃあさー、どこに住んでるの?」


 俺はこの問いに答えるべきか悩んだ。だって絶対頭おかしいって思われると思ったから。でも、案内してもらっているのに答えないのはダメな気がした。


「...今から言うこと、笑わないって約束してくれるか?」

「もちろん!私、こう見えて口固い方なんだよ」


 いや今、口の固さとかどうでもいいから。まぁ、言いふらされるのも嫌だけど。


 とりあえず、彼女は笑わないと言ってくれたので俺は話すことにした。


「実は俺...この世界とは別の世界から来たんだ」

「............」


 彼女はそれを聞いて呆然とした....が、すぐに、


「...ぷぷ、きゃはははははは!」


 もの凄く爆笑された。


「あ!お前笑わねぇって言っただろ!」

「ごめんごめん。だって、そんな答え返ってくるとは思わなくて。へぇー、そうなんだ別の世界からねぇ...」

「えっ?信じてくれんの?」

「まぁね。最初は驚いたけど、仁ってばあんな真面目な顔して言うんだもん。だから、嘘じゃないなって思ったの」


 俺は、彼女は案外いいやつなのではないかと思った。てか、案内してくれる時点でいいやつだな。


「これでスッキリしたよー。あんな危ないとこにひとりでしかも武器もなんにも持ってなくて、おまけに寝てるんだもん。でも、そういうことだったんだね」


 俺はそれを聞いて、ある言葉に違和感を感じた。


「ここって...危ないの?」

「当たり前じゃん。ここら辺はよくでるからね」


 えっ?何が?


 俺がそう思ったときだった...


「噂をすれば...ほら」


 ガサガサ...


「ーー!」


 何かが目の前に飛び出してくる影があった。


「な、なんだこいつ!?」

「こいつはねぇ...魔物って言うんだよ」

「ま、魔物!?」


 おいおい、勘弁してくれよ。それはゲームだけの生物じゃないのか。


 しかし、言われてみると、その生物は俺が今まで見たことのない姿をしていた。


「ーーーー!」


 その魔物とやらは、今にも飛びかかるぞと言わんばかりにこちらを睨んでいる。


 もちろん、俺はびびっていた。だが、彼女は違うみたいだった。


「この程度の魔物なら...余裕ね」


 そう言って、彼女は持っていたらしいナイフを取り出した。


「ここは私に任せて、仁は後ろにいて」


 彼女はとても頼もしく見えた。


「お、お前は何者なんだ?」


 そして、彼女はこう答えた...


「私?私は冒険者...」


 おっ!


「...になろうと思っている者よ!」

「思ってるだけかよ!」


 さっきのは前言撤回...何て頼りないんだ。


「おい、お前ほんとに大丈夫なのか?」


 俺は、正直不安で一杯だった。


「大丈夫。少なくとも仁より大丈夫!」


 ダメだ...勝てる気がしねぇ...ああ、なんでこんなところに置き去りにしたんだあのロリ妖狐!マジで死にそうなんだけど...


 俺は半ば諦めかけていた。しかし、彼女はこんな状況でも笑っていた...


「まぁ、見てて。すぐ終わるから」


 彼女は微笑みながら俺に向かってそう言うと、魔物に向き直り魔物に1歩ずつ近付いていく。


「おい!危ないからやめろ!」


 俺がそう言ったのと同時に、魔物は彼女に向けて突進した。俺は終わったと思い目をつぶった...


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 シーン...


 しばらくすると辺りは静かになった。


 俺はそっと目を開く...すると、


「ふー...これにて一件落着~♪」


 そこには魔物の姿はなく、スフィアが無傷の姿で立っていた。


 そして、彼女はナイフをもとの位置に戻し、


「じゃ、そろそろ行こっか」


 と言って、俺の方を向く。


「............」


 俺は驚いて、動けなかった。


「ちょっとー、置いてくよー」

「....お前は...ほんとに何者なんだ?」


 彼女はまた?という表情をした。


「だから、さっきも言ったでしょ?」


 そして、笑顔で俺に言った。


「私は冒険者...になろうと思っている者だよ」


 そう言って、彼女はまた歩き出した...





お読み頂き感謝です♪

次でやっと洛外着きますw

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