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異世界で勇者になる  作者: 風美 佑
新米勇者編
16/26

超短編その1 〜ナナリーに学ぶ異世界のお金〜

お金の単位などなど

俺は旅に出るための教養を得るため、午前中にナナリーから勉強を習うことになった


テーブルの上にナナリーが4枚の貨幣を並べる


「この銅貨はデリム銅貨。これが10枚になると、このケトム銀貨1枚と両替できるのよ」


こいつ教えるの下手だな、と思いながらナナリーの授業を聞く


七歳児が両替とかわかるけねーだろ


「このケトム銀貨10枚で、こっちのミーレ銀貨1枚と両替できるわ。ケトム銀貨よりミーレ銀貨のほうが一回り大きいし、柄も違うの、わかる?」


「うん、わかるよ」


わかるから早く続けて!クソつまらんから。ボクカガクシャ


「そして、このミーレ銀貨が20枚あると、このイークス金貨1枚と両替できるの!」


まるで宝石を見せびらかすかのようにイークス金貨を見せつけてくる


「それじゃ、問題ね。このデリム銅貨が20枚あると、どの貨幣の何枚と両替できますかっ!」


「ケトム銀貨2枚」


即答する


「せ、正解!じゃあ、このケトム銀貨が30枚あると、どれと何枚両替できますかっ!」


「ミーレ銀貨3枚」


またも即答する。簡単すぎだろ


「またまた正解!すごいわソーヤ!なら、ミーレ銀貨80枚だと、どうなるかわかる?」


さすがにわからないでしょ?とナナリーの顔に出ている


「イークス金貨4枚」


またまたまた即答してやると、ナナリーはポカンとした表情で機能停止する


やがて、ガタッと立ち上がり「あなたー!ソーヤがっ!ソーヤが天才なのっ!」と叫びながら出て行った


畑に向かったのだろう


まあ、中身は大人だからな、俺。ていうか、問題の出し方かえろよ。ミーレ銀貨80枚だと、デリム銅貨何枚と相当しますかとかさ


昨日の地図の見方に続き、今日も退屈な授業だった

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