第十二章 とあるお届け物
すいません。前回の予告と違う展開になってしまいました。
実は、みんなには一応ですが階級があります。(自分で選びます)
保信:大尉
春音:中尉
みやび:一整曹
隼人さん:中尉(整備兵、特務士官)
信さん:大佐
ほかにも、たくさんの階級があります。
ピンポーン
「お届け物でーす!」
朝っぱらからチャイムの音で起こされた。
「はーい」
ガチャッ
ドアを開けると・・・・・
「ヤッホー、ヤス!お届け物でーす!」
「こんにちは、お邪魔します。」
ハルとみやびがいた。
(えーっと、なんでこの二人が僕の家に?住所は電話帳見ればすぐだけど・・・・・)
「お邪魔しまーす!」
ハルがいきなり中に上がり込んできた。そこで、初めて二人の異様な格好に気づく。
「二人とも、なんで軍服なんか着てるの?」
ハルは、士官用の第一種軍装、みやびは下士官用の第一種軍装を身にまとい、軍帽をかぶっている。さすがに帯刀はしていなかった。
「だって、届いたから着てみたくなっちゃったの。」
ハルはそう言うと同時に、持っていた段ボール箱をダイニングのテーブル上に置いた。
「はいこれ、ヤスの軍装。」
中身を出すと、士官用の正装、第一種、第二種、第三種それぞれの軍装、軍帽、さらに飛行装束一式、正装の時に佩用するサーベル一本、第一種、第二種軍装の際に佩用する短剣、それを吊るための剣帯が出てきた。
「おおー、刀剣まで用意するとは、再現度高い!」
「わたしは下士官用、お二人は士官用にしてもらいました。」
みやびが説明してくれた。その袖には、一等兵曹の袖章がある。
「ねぇヤス。着てみてよ~」
なぜがテンション高めのハルに脱衣所に連行され、閉じ込められた。
「第一種軍装でお願いね~」
ドアの向こう側から、ハルの声が聞こえる。
(出口はないか・・・・・・・)
僕は一つため息をつくと、第一種軍装を取り出して、着替え始めた。
まずは黒のスラックスをはいて、ベルトを締める。
その次に、黒の隠しボタンの詰め襟の上着を着た。
剣帯を着用し、短剣を吊る。軍帽をかぶると、ドアの向こうのハルに声をかけた。
「どうぞー」
「はーい」
入ってきたハルが、僕を見た瞬間固まった。
「えっ?なにか変?」
「かっ・・・」
ハルの口から、言葉がこぼれる。心なしか、顔が赤い。
「かっこいいじゃん!すごく似合ってるよ!」
「失礼しまーす。おおっ!?ヤスさんが変身した!?」
入ってきたみやびが目を見張った。
「ヤスはもともと顔がキリッとしてるから、こういうの似合うよね。」
「ああ~、確かに。『普段はおとなしいけど怒らせたらヤバい真面目な上官』みたいな感じですね。」
二人で僕を見た感想を言い合っている。
「あ!そういえば」
ハルがそう言うと、僕の方に身を乗り出した。ハルの端整な顔立ちが目の前に迫る。
「これ、忘れてた。」
ハルが僕の襟に、階級章を取り付けた。
(なんだ、そんなこと)
一瞬ドキッとした自分が情けなく思える。
「と、言うわけで・・・・・・」
ハルが、みやびといっしょに僕の前に立った。
「今日はここに泊めて」
一瞬僕の思考回路が停止した。
「ええええええええーーーーーーー!?」
数秒後、僕は思わず叫んでいた。
保信「保信とぉ!」
みやび「みやびとぉ!」
春音「春音のぉ!」
三人『次回予告』~!
♪守るも攻むるも黒鉄の 浮かべる城ぞ頼みなる
保信「やっぱり軍服はいいな。」
春音「わたしとみやびのには、スカートも入ってたんだ。今度見せるね。」
みやび(赤面)
春音「どうしたの?」
みやび「あの、実はあんまり生足とかスカートはくとかなれてなくて・・・・・」
春音「大丈夫!このハルに任せて!!」
保信「ではこの辺で、次回予告しましょう。次回は、とある空母が復活します!それでは皆さん」
三人『お楽しみに~!』