チャネルカ・ブース編 8、死にかけ?
――ルピィの声が聞こえる。
――晃の声も聞こえる。
薄れる意識の中エスターテはぼやっと
ルピィ達の顔を見ていた。
何でそんなに泣くの?
俺、死なないよ? 怪我もすぐ治るし。
本当だよ? 生まれつきの能力だし。
だから泣くのやめてよ―――
エスターテの体中の力が一気に抜けた。
二人はまだエスターテの息があることをすぐに確認
し、晃はエスターテをかついだ。
「エスターーー! 息はあるぞおぉお!!」
「エスター、お墓は和式がいいですかぁ!? 洋式ですかぁ!?」
焦った二人はマフィア達の抗争などなど気にもせず二人(+かつがれたエスターテ)
は足早にレストランを出た。
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〜ルピィ達の部屋〜
「さぁて!」
カリアは、一直線にベッドへ向かって歩き出した。
それをなぜかジーーっと見つめる
リンクとランク。
「俺は仮眠するから邪魔すんじゃねェぞ? 」
「「は〜い」」
リンクとランクは笑いを必死にこらえてる。
カリアは何の事だか分からず頭に「?」を浮かべていたが
眠気に負け、布団にもぐりこんだ。
さらにリンクとランクの笑いは止まらなくなる。
「――お前らなに笑ってるん―――――!!!」
はっと何かに気が付いたが、
すでに遅し。
パパパパパパパパン!!
「ぎゃはぁああぁ!!」
とたんに辺りは煙に包まれる。
ケラケラと笑い転げるリンクとランクのポケットから
何か袋が出てきた。
すぐに気を取り直したカリアは
その袋を覗き込む
【煙玉! BIGな音と強烈な煙でお友達をビックリさせちゃえ!】
「お前らーー!?」
「「カリアさん、寝ちゃ駄目ッス。
カリアさんに聞きたいことがあるッスよ。」」
いつも通り息ぴったりで話す双子だったが、
顔つきはいつもと違い真剣なものだ。
「聞くって……何を?」
「「ほら……カリアさんの一族の話とかッス。普通90代の
人ならこんなに若くありません。あ、あと船に乗った理由とかいろいろ〜」」
沈黙
カリアも珍しく真剣な顔つきで考えている。
しばらく考えた後、
重い口を開いた。
「そうだなァお前らももう幹部になって1年だもんねぃ?」
「話してもいいな。うん……」
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「ほぎゃぁあぁぁあぁあああ!!!」
エスターテを胴上げ状態で船内の廊下を駆け抜けるルピィと
晃。
エスターテは振動ででぐわんぐわん揺れていて
むしろ死体状態……。
船内のどこかに医療室があるはずだけど
二人は船に乗ったばっかりなので医療室の場所は
把握できてなかったのです。
仕方なくルピィの部屋に運ぶ事にした。
「おぉおい、ルピィ! 本当にお前の部屋に医者は
いるんだろうな!!?」
「えぇっと資格は持ってないですですけど医者と同じ
ぐらいの実力を持った人なら……」
ルピィの部屋は20号室。(二階の一番奥)
エスターテの部屋は18号室。(二階の奥から2番目)
客室は全部で
客室は全て2階・3階にある。
一階は、カジノ、レストラン、バー、貨物室など
がある。
客室は
全部で30室あるのだが、3階は
一番高い客室で、広いため10室しか入らないのだ。
と言う訳でルピィの部屋は一番奥のため、
猛ダッシュで走っている。(エスターテが死ぬかもしれないから
「おぃ!ここだよな?ルピィの部屋!」
「はい!」
扉に手をかける晃――
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