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過去編(完) 45、終わる夏休み


ロッタは妹の事件、家を飛び出しαを立ち上げた所から記憶を失うまでを大まかにルピィに話した。



「そんな事が……」



ルピィは眉間に皺を寄せ、悲しそうな顔をする。




「あれ?なんでチャネルカ・ブースではロッタがいたのですか?」


「あぁ、あれはカリアのジジイが飲み残した酒をエスターテが水と間違えて飲んだから……そこで軽く封印が解けたらしい」



「そういう事でしたか!そういえばロッタとカリアさんって昔からの知り合いみたいですよね」



「祖父と仲良かったらしくて昔はたまに会ってたんだ。エスターテは覚えて無かったみたいだが。ロッタとして活動してからも何かと世話になった」



そこまで言い終えるとロッタが頭を抱えてうずくまった。



「どうしたんですロッタ!?」




……カツン





ヒールの音が聞こえ、

気がつくと側には祖父の秘書が立っていた。





「お目覚めになられましたか、ロッタ様」



ロッタは視線だけを秘書に向ける。




「貴方のお爺様より“ロッタ様”へ手紙です」



片手で頭を押さえながら、片手で手紙を受けとる。



受けとった瞬間秘書はまた消え去った。


相変わらずよくわからない人だ。


封筒をゆっくり開ける


カサ……




++++++++++++ロッタへ


血に目覚めるのが早かったからといい、

お前もれっきとした孫なのに、封印して閉じ込めてしまい悪かった。


もう少し長生き出来るならお前とも酒を飲んでみたかったよ。

まぁこの身体では無理だろうがな。



あぁ、そうそう。

お前の封印は一定以上酒を飲むと消えるようになっている。


大人になって、酒を飲める歳になれば消えるようにしたかったのだ。


だが、もし何らかの形で酒を飲んでしまった場合はエスターテと話し合ってこれからどうするか決めてくれ。



最後になるがもう一度謝りたい。本当にすまなかった。


++++++++++++



「うっ……」


読み終えた辺りから

頭痛に激しさが増す。




「ル……ピィ……完全に……封印……解けるまで……手紙を……」



「わかりました!手紙は預かってます!」



「うっ!」



一際大きな呻き声を上げて、パタリと倒れてしまったた。



==

====

=====

〜8月30日7時〜



目が覚めると妙に酒臭い。そういえば昨日の夜ルピィに無理やり酒を飲まされて……


それから……

それから?



「あ、起きましたかエスター!」



ルピィが部屋に入ってくる。手には水とトースト。




ふと一瞬、知らないまだ幼い女の子がトーストを持ってくる映像がよぎり、ルピィと重なる。


「え……」


「?エスター、どうかしました?朝食ですよ」


「いや、何でもないよ!美味しそう!」


「そう言えば今日は帰る準備しなきゃ」


「エスターは明後日から学校ですね!」


「そう言えば晃はどうするんだろう……?」


「さぁ?(笑)」




ひとまず朝食を平らげ、持ってきた物をまた鞄につめる。



「では、私はそろそろアジトに戻りますね!無理やりお酒飲ませてしまってすみませんでしたっ」




……そういやなんでお酒?


「あ、うん!またねルピィ!」




バタン……




行ってしまった。

やっぱりこの広い家に一人は寂しいな、なんて



エスターテも素早く出る用意を済ませ、家に鍵をかけて外に出る。


鍵はポッケに入れて。



明後日にはまた学校なので帰りは列車に乗り、帰る事にした。



……あんまりお金使いたくないから普通列車でいいかな?電車なら数時間で着くね。




ガタンゴトンと電車にゆられながらエスターテの長い夏休みは幕を閉じつつあった。

こんにちは!クローバーです( ´∀`)/

新しい章に突入ですが……その前に番外編でも書こうかと考えておりますw

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