チャネルカ・ブース編 4、日本?日本人?日本語
男は走っていた。
ただ、がむしゃらに。
男は、チケット売り場に行き一番高いチケットを購入し
素早く船に乗った。
その船の名は―――
―チャネルカ・ブース4号―
俺の名は、笠紀晃
日本人だ。
晃は、どこに行けばわからず、どこかの店にたどり着いた。
~エスターテ方面~
バンッ!!!!!
いきなりドアを慌てて開ける男物の着物を着た少年がレストランに入って来た。
「日本人……ですかね?」
ルピィはエスターテに聞いてみる。
すると、ちょうど食べ終わっていたのでエスターテは
席を立ち上がって少年に歩み寄った。
「こんにちは」
流暢な日本語で話しかけてきたイタリア人に
少年は驚いていた。
「こ……こんにちは。日本語、話せるのか?」
息を切らしながら話しかける。
「はい!貴方は、そんなに急いでどうしたのですか?」
「お……俺は……晃って言うんだが、ちょっと追っ手から
逃げていてな」
どこか歯切れの悪い晃にたいし、とりあえずエスターテも
自己紹介をする事にした。
「俺は、エスターテ。エスターってよんでね!」
「あぁ、よろしく」
ルピィがその様子を少し遠くで見ていた、
「エスターテ、あの人マフィア系の人かも知れないのに……
こういう所は抜けているんですね……」
と呟いていた。
カタン。
「エスターテ。私は部屋に戻っていますね」
「うんー!わかったー!」
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「ふぅ〜、部屋に戻りましょうか」
ルピィは足早にレストランを出て、しばらく歩いた所にある
自分の部屋に戻った。
ドアを開けると、中には誰もおらず、静まりかえっていた。
「あら、まだ皆さん帰っていんですかね?」