解答編 33、追いかけっこ?
「・・・・・・ろ・・・・ロッタ?」
そう呟いたとほぼ同時に反射的に懐から銃を取り出し、相手の
心臓に焦点をピタリとあてた。
そして三歩、後ろにさがった。
さっきまでエスターテだった男がイキナリロッタになった・・・?
頭がこんがらがりルピィはわけが分からない
「あ・・・貴方さえいれば・・・お兄ちゃんは死ななくても・・・
ぶっ部下の失態はボスの責任です!!」
徐々に体全体が震えてき、焦点を定めにくくなってきている腕を
もう片方の手でおさえる。
「・・・」
あいかわらずの無表情なロッタは何を考えているのか分からない。
ルピィは二歩ロッタに近づいた。あと一歩近づけば銃は完全にロッタは殺せる。
普段ならこんな血迷ったとも言える行動はしないが、頭の混乱と兄への思いでこういう
行動をとってしまっている
引き金を引こうとするがなかなか引けない。
震えも激しくなる
バァァアアアアアアアアン・・・
乾いた銃声とともにロッタの頬から一筋の血が流れる
どうやら銃弾がかすったようだ
そんな時、ロッタの方からこっちへ一歩近づいた。
ロッタの胸に銃先があたる。これなら震えていても心臓を的確に撃てる位置だ。
行動の意味が分かくばっとロッタを見た。
「お前の兄の件は俺の責任だ・・・撃て」
哀しそうな表情はエスターテと重なった
―そうか・・・この人はエスターテでエスターテはこの人なんですね・・・
自分で罪をかぶって・・
そう思った瞬間撃つ気も無くなってしまった。
膝ががくんと下がり床に座り込んでしまう
「・・・私は、誰かに復讐したかっただけなんですよ、きっと」
ロッタも床に腰を下ろす
そしてじっとルピィの顔をうかがっている
「すみません・・・貴方のせいじゃないのに・・・私、銃を撃って・・・」
再びルピィの目に涙が溜まっていく
スッとロッタの手がルピィの肩にまわされ、ぐっとやや強引気味に引き寄せた
「・・・すまん」
「う・・うっ・・」
ルピィはその後一時間ほど声を上げて泣いていた
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がくっと肩に置いてあった手が床に落ちた。
顔を見上げると、そこにはいつものエスターテがいた
「あれ・・・ルピィ?え!?泣いてるの??どうしたの?お・・俺なんかした!?」
必死でルピィを泣かせてしまった理由を考えるエスターテ。
―もしかしてエスターテは何も知らないのか?
その後ルピィはとりえず帰ることにした。
「じゃあ、お邪魔しました。」
「え・・・あ、うん。」(俺何か話す事あったような・・・)
頭が混乱状況のエスターテにはとりあえず帰るルピィを見送ることしか
出来なかった。
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数日後AM8時
エスターテ祖父宅
リンゴーン・・・リンゴッリンッリンッリッリンゴーンリン・・・
「あああ・・・誰だよ!?こんなに呼び鈴ならして・・・」
がちゃり・・
「えええエスターテ!こいつら何とかしてくれェ!」
晃でした☆
晃が指さしている「こいつら」とはこの家の門の外、つまり道路に
いるおっさん達の事だ。
「何とかって・・・」
「とりあえず!とりあえず中に入れてくれ!」
すがるような目で見られては断れない。
断れる人がいるなら心から尊敬じゃぁぁあ
晃を中に入れ一応鍵をかけた
「ま・・・またどうしたの?あんな大勢に追いかけられて・・・」
「う・・・」
あーっと・・・
質問等あったらいってくださいね!