チャネルカ・ブース編 3、走る
こんにちは、クローバー☆です!
ルピィって言うのは、友達がつけました(^^)
かわいいですよね〜
船の中のレストランへ二人は向かった。
その途中、お腹に軽い衝撃が走った。
どしん!!
「きゃっ」
「えっ」
エスターテが前を見ると、金髪の少女が尻餅をついていた。
「だ、大丈夫!?」
あわてて起こしてあげる。
ぱっと見たところ、何処も怪我をしていないようでほっと一安心する。
「大丈夫だよ!!お兄ちゃんごめんね!」
「ううん、僕もごめんね」
そういうと、女の子はにっこりと微笑んで手を振った
「起こしてくれてありがとう!じゃあねっ!!」
「礼儀正しい子ですね、エスターよりしっかりしてるんじゃないのですか?」
「ええ?!僕そんなに情けない!!?」
エスターテが軽くショックを受けたところで、レストランに着いた。
レストランはものすごく豪華で、船の中に居る事を忘れさせた。
「す……すごい!!」
エスターテはメニューを開いただけで目をチカチカさせていた。
一方ルピィは、食べるものを決めたようだ。
「エスター、決めたのですか?」
「あっぁあ、待って!」
エスターテはメニューに目を通す。
メニューは中華、和風、イタリアン、フランス料理などとたっぷりあった。
「俺は、うどんがいい!食べてみたかったんだぁ!日本料理!」
「ウドン?それは、ジャッポーネの料理ですか?」
「そうだよ。日本にはすっごく興味があるんだ。日本語も少しなら話せるよ!」
「へぇ……イタリア出身ですよね?」
「うん。」
「私もイタリア出身です。仕事の為に、日本語、中国語、フランス語、英語、
など覚えました」
「すごい!あ、スタッフ呼ぼう!」
するとエスターテが立っていきなり大声で……
「スタッフゥー!!!」
ばちぃん!!!
エスターテは、ルピィに叩かれた。
ルピィは小声で
『何しようとしてるのですか!』
『そんな怒らなくても……ジャパニーズギャグだよ!!』
『やめてください』
『ほら、ラーメン・つ●めん・僕イ……』
バチッ!
『やらなくていいです!!』
結局普通にベルを鳴らし、注文した。
エスターテは一人で日本のお笑いなのになどとぶつぶつ言っている。
「ルピィは何をたのんだの?」
「えっとですね……。カルボナーラを頼みました。」
レストランは混み合っていて料理が来るまで暇なのでエスターテは辺りを見回した。
見た目的には普通の人に見えるが、これらの人のほとんどがマフィアや、
カモッラ、不良だと思うとエスターテの体が震え上がる。
だが、エスターテの脇を小さい子供が走っていくのをみて、少し安心した。
ルピィが黒い薄笑いを浮かべながらボソリと呟く
『あの子も将来マフィアになるのかしらね?』
……安心できない。
〜〜〜少々時間はさかのぼる〜〜〜
**チャネルカ・ブース4号出航十分前**
港で一人の日本人の男が走っていた。
抹茶色の着物に真っ黒な髪をする男はただただ走っていた。
―――逃げなければ・・・。
―――あの子の為にも・・・。
走る
走る
走る
走る
駆ける
駆ける
駆ける
何もかもうまくいかない世界の中で
男はただただ走っていた――――。