チャネルカ・ブース編 15、従業員の気苦労
「貴方は……ロッタ?」
と、ルピィは呟いた。
新聞やテレビで見たことがある。
実際に会ったのは初めてですけど……
ロッタは座ったまま首を回してコチラを見る。
黒い髪、黒い目整った顔、左に流れるような髪型はクセだろうか?ワックスだろうか?
そんな事を考えていると気がついたらロッタはタバコの灰を灰皿にトントンしていた。
取り敢えずルピィも自販機に向かい、カリアさんに頼まれたタバコを買った。
――……!!結構高いやつじゃあないですか。金が無いとかいってるのに……
ガコン
音とともに緑色のと葉っぱをモチーフにした箱が出てきた。
ふとソファーの方を見るとロッタがコチラを見上げていた。
うーん。けっこうロッタは美形ですね。
「お前」
ビクッ!
……ビックリしました。声初めて聞いたしイキナリ話しかけられるとは
「タバコ、吸うのか?肺に悪ィぞ」
心底不思議そうな顔をしている。
ぷっと思わず笑ってしまっう。
この人の様様な伝説を聞いているから、もっと怖い人と思っていたので
ギャップに笑ってしまった。
なんてことはない、普通の男の人だ。
「貴方だって吸ってるじゃないですか。コレは、おつかいです」
「そうか」
ぼそっと言う姿にも思わず笑みがこぼれた。
「おい、女」
今度は背後からゴツイ声が聞こえてきた。
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〜厨房〜
「あはは〜そうですよネ。ヘッドフォンとれば皆さんの声が聞こえるわけで
お話も出来ますし、方向感覚も掴みやすくなって殺し屋の仕事もやりやすく
なって……」
「ストップ!ストーーーップ!」
まくしたてるかのように話し続けるユラに
従業員がぜえぜえ言いながらユラの言葉をさえぎる。
「い……いつまで喋るんですか!?」
確かによく喋る、だけではすまないような話っぷりである。
「あは〜話せなかったぶん取り戻そうと思って〜」
「戻さなくていいです!」
コック長はと言うと鼻歌を歌いな今度はチャーハン作りに専念している
従業員の苦労はまだまだ続くのであった。