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キミをこの剣で…~新選組~  作者: 三日月
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九章 キミを僕の剣で…

大変長らくお待たせしてしまい…

申し訳ありません。

やっと出来ました。m(_ _)mm(_ _)m

今晩は沖田さんをあたしが

使っている部屋へ泊まる。

仕切りを、用意してくれたけど

やっぱり緊張する…。





沖田さんは日記らしきものを

書いている。

あたしはその後ろ姿をじっと見つめる。






『どうしたの?ずーっと僕を見ているみたいだけど?』

『っ?!何で判るんですか!?』





沖田さんは、はぁ…と溜め息をつくと

此方を振り返る。






『そんな熱い視線投げられて気付かない訳ないでしょう?』

『ああ…熱い視線なんてっ!』

『してました』

『…あは〜』


『けど…君ならいいかな?』

『え?』






何を仰いますか…沖田さん!

どんな意味があるんですか?!

そう思っていると…やっぱり沖田さん…。





『だって君、面白いから』






最高級の笑顔でそう謂ってくれた。

ですよね!それが沖田総司さんですもんね!


心配してか、土方さんがあたしの部屋へやってきた。





『総司…やっぱりお前、智香をいじめてたな?』

『失礼な〜いじめてませんよ?』

『まぁ、確かに智香の反応は天下一面白いがな』

『土方さん…何のフォローにもなってません…』

『そう落ち込むな。本当の事だろう?』

『ぷぷっ!』

『…あの…』

『どうした?』

『…あたし、いつ未来へ戻れるのでしょう…このスマホ…充電も、全然無くならないし…』

『いいんじゃない?その未来みたいに便利じゃないかも知れないけど…それに…別に歴史が変わったって…』

『駄目です…歴史を変えるなんて』

『戻れる時がきたら戻ればいい…寂しくなるだろうがな…』

『土方さん…』





月が部屋を明るく照らす。

就寝の合図が出たので土方さんは

自分の部屋へ戻る。


沖田さんは寝巻き姿のまま、剣を持ちながら胡座をかいている。

月を見ているのか…少しだけ頭が上を向いている。







『智香ちゃん…?』

『はい?』

『本当に未来へ帰るの?』

『どうして…ですか?』

『僕が君をこの剣で護るから…帰らないでほしい…』






沖田さんらしくない言葉があたしの耳に入った。眠かったけど、その言葉がなんだか嬉しくて…。


布団の上に座り沖田さんの後ろ姿を見る。






『…なんだろうねー?考えてたら寂しくなっちゃってさぁー』

『沖田さん…』

『明日…また、釣りにでも行こうか?』

『…はい』






話が一段落した。その時。

あの剣士が中庭へやってきた。






『また来たの?』





沖田さんは剣を取る。






『そう焦るな。まだ本調子では無いだろう?貴様とはまだ先だ』

『ふぅ〜ん。じゃどうして此処に?』

『お前の様子を見にきただけだ』

『あっそう?僕はあんたに会いたくないんだけどね?』

『そう毛嫌いするな。いずれまた来る』






それだけ謂うと剣士は屯所(此処)を出てった。





『…今日も大丈夫だろうね』

『…いつも…ありがとうございます』

『どう致しまして』

『沖田さん…顔にゴミが付いてますよ?』

『え?』





指摘された沖田さんは袖を使ってゴミを、取ろうとする。

だけどなかなか取れない。




『取れた?』

『いいえ』

『どこに付いてるの?』

『右目の下です』






沖田さんはまた子供みたいに袖を使う。

やっぱり取れない。





『智香ちゃん…』

『はぁ…判りました。取ります』





ふてくされた沖田さん。

笑いを、堪えるあたし。

何の考えもなく沖田さんの目の下のゴミを取る。





『取れましたよ…あ…』

『ありがとう』






沖田さんの顔が凄い近い…。

あたしは一瞬にして顔が熱くなる。

どうしよう…こんな時どうすればいいの?!



その時沖田さんの右手があたしの頬へあたる。





『どうしたの?』

『え…』

『顔が真っ赤だよ?』






月にかかっていた雲が取れる。

あたしも目の前に居る沖田さんの顔が

よく見える。


優しい笑顔を此方へ投げている。

恥ずかしいのを忘れ、沖田さんの頬へ手を伸ばす。





『…沖田さん…』

『うん?』

『もう…寝ましょう?』

『うん…』





あたし達はそのまま眠ってしまった。

布団へ戻ったつもりだったけど

あたしと、沖田さんは座ったままの姿勢で

寝ていた。



沖田さんは部屋の柱へ身体を預け

あたしは沖田さんの胸へよりかかるかたちだ。



朝、お互い目を覚ます。






『ん…あ…智香ちゃん…』

『…ん…』

『おはよう。昨日、このまま寝ちゃったみたいだね?』

『沖田さん…はっ!』





あたしは放れようとしたが沖田さんが

邪魔をした。






『智香ちゃん…お人形みたい』

『人間ですっ!』

『お人形さん』

『むぅっ!』

『あははははっ!…皆、まだ寝てるみたいだね?』

『朝食の支度…』

『二人でやろうか?』

『…はい。えと…沖田さん…』

『うん?』

『放して下さい…じゃないと移動出来ません…』

『そうだね』






次の瞬間、あたしは固まった。

唇に何かが、触れた。

沖田さんは障子を開けてあたしを呼ぶ。

あたしは彼の後ろをついてく。





『朝食は昨日釣ったヤツと…』

『大根とほうれん草のお味噌汁、出来ますよ?』

『あ…梅干し…』

『一人一人一粒ですね』

『後は昨日近藤さんが漬けた……』

『どうしました?』

『大根ばったかり…』

『え?そんなはず無いです!茄子も入ってるはずです!』






糠の中に手を入れるあたし。

何となく茄子らしきものの手触りを発見!


見事!茄子っ!





『本当だ。智香ちゃんすごーい』

『それじゃ、沖田さんぬか漬けお願いします』

『はいはーい』





皆が起きてくるまで

終わらせないと。



けど…何か緊張する。

二人きりなんていつもの事なのに…。

昨日から沖田さん…なんか変…。





次回、出来るだけ早くしますm(_ _)mペコリ



いつも詠んで下さりありがとうございます。

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