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キミをこの剣で…~新選組~  作者: 三日月
32/45

三十二章 執念

朝、やることを終えて

浮かんできたので、投稿します。

山南総長、ちょっと寝込む事に”なる?”

かもです。


日高りんのしつこさが

少しずつ出て来ます。

餌を調達の為

沖田さん、山崎さん、隆夫とあたしは屯所を出た。



この時日高りんは脱走を計画してた。

しかし、それは叶わず…。

ただ、平助君に会わせて欲しいと毎日頼んでいるらしい。






『お願いしますっ!彼に会わせてくださいまし…』

『何度謂えば判る?藤堂平助はお前とはなんの無関係じゃないかっ!

それにあんたは打ち首が決まっている!』

『亡き命になる前に…会わせて…』

『あんた…何がしたい?何故新選組の藤堂平助にこだわる?』

『好いているからです…』





日高は下を向き口元で笑う。




ー 藤堂平助は恐らく女慣れなどしていないとお見受けした。

私の弱い一面を見せれば奴は此処から

出してくれるだろう…。そして自由の身となれば藤堂平助を騙し、此方側につかせ…

そして子を産み呪いを再び…


この呪いを継いだ者は成長が早い…

此処さえ出られれば…。この私を放っておく男など…ー





この時、日高りんの脳裏に

沖田総司が浮かんだ。


”あんたに好かれたくないね”

”未来は無いに等しいんだよ”




ー…まさか私の下腹部は…ー





『判った。しかし向こうには話だけだ。

決定権は彼等にある』

『有り難う御座います…』







あたし達はというと

山崎さんからショックな事を知らされる。







『…豚さんて…本当に色んな物を

食べるんですね…』

『蛙とかは…なぁ?』

『うん…』

『未来じゃトウモロコシとか混ぜた餌だからなぁ…』




隆夫もやっぱり引いている。




『……』

『沖田さん?どうかしました?』

『うんん』

『本当ですか?』

『判った判った。白状しますよ…出る前、山南さんの所へ許可を貰いに行った

じゃない?…その時の山南さん…なんか…』

『あ!それなら俺も気付きました。なんかいつもの山南さんじゃない様な…』

『あたしもです。何だか違和感が…』

『山南総長は少し前から体調が悪い。俺は山南総長に頼まれ、医師を屯所へ連れていった…』








沖田さんも知らなかったみたいだ。

目を丸くして居るので見てすぐ判る。






『山南さん…病気なの?』

『いや、軽い風邪だそうだ。今は治りかけなので少し、そっとして休んで貰おう』

『そうだね。近藤さんは?』

『勿論知っている』

『あのぉ…どうして沖田さんとかあたし達には教えてもらえないのですか?』

『心配かけたくないからな。もし、お前達が山南総長へ何か仕事や雑用など話を

持ちかけた時は俺達忍びや近藤隊長、副長の所へ

文が回る仕組みになっている』

『なる程』







沖田さんは懐の中へ両手を入れ、空を見る。隆夫は沖田さんと山崎さんの後ろで

何か考え事をしているみたい。



獣道がある。

山崎さんは猪や熊などに気をつける様

あたしと隆夫に注意を呼び掛ける。

山を抜けると銀杏が辺りを黄色く

飾っていた。








『わぁっ!上も下も黄色ですよ!綺麗…』

『へぇー僕も初めてだよ』



沖田さんも銀杏(いちょう)の絨毯に目を奪われている。そこへ山崎さんが教えてくれた。



『此処は毎年こうなっているんだ』

『あ!そういや…山崎君さ毎年銀杏(ぎんなん)持って屯所に帰るよね?』




何かを思い出したかのように、沖田さんは山崎さんへ訊く。あたしは銀杏(いちょう)の絨毯に夢中になってる。




『それは此処ではないです。また違う場所なんです…』

『へぇー……智香ちゃん!いつまでやってるの?

置いてくよぉ?』






あたしは夢中に銀杏の葉を

両手ですくってはハラハラと舞わせていた。


沖田さんの声で我に返り

三人の後を追う。






『早くしろよー』

『判ってるってば!』

『子供の智香ちゃん』

『お…沖田さん…』

『確かにはしゃいでいたな』




山崎さんまで…。

そんなにはしゃいでないと

思うんだけどなぁ…。






ー屯所ー






『日高りんが?』

『はい…。ずっと”藤堂さんに会わせて”と』

『何度も謂うが駄目だ。恐らく女慣れ

していない平助を陥れようというのだろう…俺が許さない

近藤さんも応えは同じだ』

『やはり…そうですよね』

『日高に雇われた隊士が謂っていた…

奴は呪いより恐いらしい』

『執念が凄いのは確かですな。目つきが

狐の様だ』

『狐か…』







土方が奉行所の人間と話していると

巡察から平助が先に帰って来た。






『あ!土方さん。今戻りました』

『おう。お疲れさん』

『ん?こっちの人は?』

『奉行所の眞鍋です。貴男が藤堂さん?』

『はぁ…藤堂は俺だけど…?』

『日高がお前にどうしても会いたいん

だとよ?』

『え…なんで?』

『貴男を好いているからだそうです』

『マジ…?』

『平助、篠山氏が何て謂っていたか

覚えているか?』

『ああ。あいつは執念深いとか…』

『土方副長ははっきりとお断りされました』

『俺も無理。断る。だってそうだろう?』








平助は土方に同意を求めた。

無論、土方は頷く。





『会わせないまま、打ち首にしてくれ』

『判りました』

『すまないな』

『いいえ、これも仕事の内ですから』







奉行所の者はそう謂うと屯所を去って行った。平助と土方は暫く広間で話をする事になった。





『それで、巡察中怪しい奴らは?』

『えっとぉ…酔っ払いの喧嘩が二軒と

迷子が一人…で、怪しい奴らとかは

無し。左之さんも俺が帰るまで一緒に行動してたけど、日高の手下らしき奴等は

居なかったぜ』

『判った。けど、気を抜くな何をどう

準備しているか判らんからな』

『判った』






二日後…。





呪い…呪いは絶対なの…

幸せな…呪い…子孫を残し…この世を呪いで

埋め尽くす…それが…イケないの?

私は諦めません…。




会えるまでずっと…。






如何出下でしょうか?

”何か”あればなんなりとm(_ _)mです。

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