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キミをこの剣で…~新選組~  作者: 三日月
27/45

二十七章 護衛の夜

前回の続きです。

どうぞ■D\(^^



その夜、沖田さんはいつもの様に

見張ってくれている。

冬も近づいているのか、夜が寒くなる。

身体に障らないか心配になる。






『沖田さん?寒くないですか?』






あたしは布団の上に座り問いかけてみた。

寒くないはずないか…。






『う〜ん?普通かな?』

『普通?ですか…』

『ん?誰か来る…』







沖田さんは刀へ手をかける。

少しずつ足音が聞こえてきた。その時、彼は刀から手を離す。







『入るぞ』

『あ、土方さん?どうぞ』






土方さんだったのか。だから刀から…。







『何もしてないだろうな?』

『してませんよ』

『お前、何も羽織らないで寒くないのか?』

『全然』

『あたしも訊きましたら”普通”って…』

『智香の話じゃお前は風邪をひきやすいらしい。此を着ていろ』

『えー?僕そんなヤワじゃないですよー』

『駄目だ。副長命令だ』

『はぁ…判りました…全く、土方さんも智香も過保護なんだから』

『沖田さん!』

『総司っ!』

『あー恐い』







土方さんは沖田さんへ一喝すると

自分の部屋へ戻って行った。






『……』

『……』






わー。沈黙!

こうなるとどうしようって考えちゃうよ。

そういえば…平助君頬に怪我してたけど

今度は何したんだろ?


斉藤さんに訊いたら”知らなくていい”って

謂ってたけど…思い出すと気になる。







『何してるの?』

『え?』






気づくとあたしは

一人でお手玉で遊んでいた。

沖田さんはそれを指摘していたのだ。






『あ…お手玉…』

『無意識?』

『…ですね』

『ね、ちょっと立ってみて?』

『え?』

『いいから』







あたしは謂われた通り立ち上がる。

すると沖田さんはあたしの頭に手を置き

何かしている。






『智香ちゃん…本当小さいんだね?』

『何ですか!立てと謂われて立ったら小さいなんて!』

『背比べだよ。僕の胸辺りだね』

『え?』






振り向くと沖田さんがあたしを見下ろして

いた。優しい表情だ。けど、その表情は長く続かなかった…あたしは壁へ背中をつける姿勢となり沖田さんの背で挟まれる形となった。






『残念だけど土方さんとかじゃないみたい』

『え…』

『あれ、ちゃんと着けてるよね?』

『はい…近藤さんに謂われた通り…』







床につく前にあたしら

近藤さんから装着するよう謂われていた。

勿論、護衛する沖田さんも。







『良い子だね沢山褒めてあげないと』







沖田さんがそう謂った後、障子の向こうから日高りんの声がした。






『夜分遅く申し訳有りません』

『本当だよね?こんな夜遅くにさぁ?』

『あら?護衛が()りましたのね?』

『結構前からね?あんたは何しに来たの?』







障子が左へスライドする。

日高りん一人だ。






『外に見張りが居たはずだけど?』

『眠って居られました』

『”眠らせた”じゃなくて?』

『今日は斉藤さん達じゃ…』

『一君はずっと表門に居るわけじゃないんだよ。隊長は他も見ないといけないから』

『うふふ。そんな恐い顔しないで下さい。台無しですわ?』

『別にあんたに好かれようともしてないし』

『彼女にご用があるのですけど少し宜しいですか?』

『話ならこのままでも出来るよね?』

『あら…困りましたね…』

『その髪飾りに仕込ませた毒で智香ちゃんを殺そうなんて、考えてたとか?』

『あっはははははははっ!どうして見抜かれていたのかしら?』

『彼女には指一本も触れさせない!』









この騒ぎを聞きつけた土方さんと永倉さんが、あたしの部屋まで駆けつけてきた。







『総司っ!』

『智香っ!大丈夫かっ!』

『あら…お二方…お邪魔させて頂いています』

『あんた、何しに此処へ着たんだ?』

『あら、副長ともありながらお分かりになりませんの?』

『智香の抹殺だろう』

『まぁ…』






日高は高笑いをした。

と、同時に仲間が三人現れた。






『ほぅ。高笑いが合図な訳か』

『新八…平助を呼んできてくれ。それと近藤さんにも知らせろ』

『おうよっ!』






永倉さんは走って近藤さんと平助君の部屋へ向かった。土方さんも刀を抜いた。







『確か貴方達は明日だと思って居たのでは?』

『ばぁか。んなもんデマに決まってんだろう?あの時の帰りこそこそ後を着いていたから”明日”だと謂ったまでだ』

『そ、そうだったんですか?!』

『お前俺に謂ったろ?”敵を欺くには味方から”と』

『あ…』

『それであの時閃いたんだよ。本当の事は帰った時に山南さんに渡したよ』

『あの時…』







だから山南さん…難しい顔付きになったんだ。






『知らなかったのは土方さんと山南さん以外の皆?ってことかな?』

『ばぁか。お前の尊敬する近藤さんが抜けてるぞ』

『だよね?』






この直後鐘の音が屯所内に響き渡った。

此方の音は、沖田さん、斉藤さん、原田さん、平助君、永倉さんを呼ぶ時の音だ。

きっと呼びに行った永倉さんが鐘を鳴らす方が早いとみて鳴らしたのだと思う。







『新八の奴、筋肉頭じゃ、無かったようだな』

『あんた達、覚悟決めときなよ?』

『日高様っ!』

『心配ない。私達は強いのよ?負けた事があって?うっふふ…』







彼女は殺し屋の顔を出した。









はてさて、この続きのストック…

ないっ!(゜Д゜;)

出来るだけ早く投稿します(T^T)

すみません(T^T)

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