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キミをこの剣で…~新選組~  作者: 三日月
25/45

二十五章 智香の覚悟

今回のお話は

土方と智香の二人がある所へ行き

そこであの女の情報を手に入れます。



そして!久し振り永倉さんが

登場しますm(_ _)m

どんなキャラにしようかまだ決まっていません(T^T)

枯れ葉が散る冬、あたしは土方さんと

預けていた刀を取りに向かった。






『気づきませんでした。いつの間に預けてたんですか?』

『ああ…少し前にな』

『”敵を欺くには味方から”ですか?』

『お?お前良いこと謂うな』






土方さんは満更でもない様だ。

今日は久し振りの天気だし、心も晴れ晴れだったりしてますかね?


あたしはこの時代での暮らしにも

慣れてきているけれど慣れないのは一つ。

アレの時だけだ。どうしようもなく心配になってしまう。






目的のお店へ着くと

土方さんは店主を呼ぶ。






『お待ちしていました』

『いつも悪いな。此処は質屋だというのに…』

『いいえ。質屋は確かに本業ですが裏仕事は研き屋ですから』

『そうだったな』

『毎度あり。そうそう。最近何ですが上品な女の方が此処へ来ましてね、今、新選組が何を調べているかのか訊かれましたな?』

『ほう。それはいつなんだ?』

『あれは…あーそうだ!土方さんがウチに剣を預けた次の日、久し振りに雨が降ったでしょう?降ったり止んだりで家内が機嫌が悪かった…朝餉を済ませて片付けをしていたんですよ』









ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





やっと掃除も終えて茶を飲みながら

うちの奴と喋っていたんです。

家内は降ったり止んだりの雨に…。






『此じゃ洗濯が出来やしない。久し振りの雨は良いけれど此には困るわ』

『そうカリカリしなさるな』

『あんたは良いわよ。やる身にもなってみたらどうだい…全く』

『日頃やってるんだ。今日くらいゆっくりすればいいさ。晴れたら俺も手伝う』

『…珍しい…霰が無ければいいけど…』







その時なんだ。店の方から声がしたんだよ。”おはよう御座います。旦那は居ますか?”って。


店へ行くと…。

若くて身なりの綺麗な女の人が居たんです。







『はいはい。おや…初めてのお客さんだね?どうしたんだい?』








金に困っている様に見えないし

ちょっと変だなぁって思いましてね。

訊いてみたんですわ。







『実はお聞きしたい事が有りまして…』

『何でしょう?』

『今、新選組が何を調べているのか…興味がありまして…。女の私でも雇って頂ければと…』

『あそこは女人は駄目だろう?何か困っているのかな?』

『父様が病で倒れてしまいまして…。父様のように稼げない事は判りますが…何もしないよりはと…』





そういうと女は店を後にしたんですよ。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーー








『倒れたというのは嘘だろうな』

『やっぱりそうですよな…』

『また何か変な事があったら教えてくれ』

『勿論です』

『因みに今新選組で此と謂って巡察くらいだ』

『判りました。もし、また来られましたら伝えておきます』









あたしたちは質屋を出た。

一体何故だろう?やっぱり、自分達を調べられたらマズいのだろうか?

沖田さんからの話だと結構な悪だということだ。詳細は話してくれなかったけど…。







明日(あす)辺り来るだろうな』

『明日…辺り…』

『気をつけろよ…毎度だが何が起きるか判らん』

『はい…あの…もしも何ですけど…』

『なんだ?』

『もし、あたしが盾にされたら…その時は迷わず斬って下さい』

『お前…』

『土方さん程の方なら大丈夫です。信じてます』

『判った。戻ったら皆を集める。その時にお前の覚悟を話すがいいな?』

『はい』





戻りながら覚悟を話すと途中酔っ払いの

喧嘩に出くわした。

殴り合っているのだろう。周りの人達が

止めようと中に入っている。








『おい。どうした?』

『あ…えと…この店から出てきた客と入ろうとした客が肩がぶつかって…お互い酔っていたみたいで…”お前ワザとぶつかってきたろう”とか”それはこっちがお前に謂う台詞だ”とかで…』

『はぁ…此処は任せてくれないか?』

『はい…』





土方さんは酔っ払いの喧嘩を止めに入った。服隊を着ているので新選組と謂うことは判るけれど、たちの悪い酔っ払いは酷い。







『おい。もう止めたらどうだ?こんな所で店に迷惑だろう?』

『ああっ?!なんだ軍の犬じゃねぇか?新選組は引っ込んでて貰おうか?』

『止めないと謂うなら連れて行くが?』

『俺はこいつにワザと肩をやられたんだよ』

『はぁ?!まだ謂うかっ?!』

『いい加減にしろっ!』






土方さんは威嚇で剣を抜いた。






『まだやるなら、こっちにも考えがある』

『…ちっ!判ったよ』

『けっ!』

『双方謝れ。勿論店の主人にもだっ!』







土方さんの迫力があり、酔っ払いは観念したようだ。まだ良い方だ。此処でつっかかる人も居る。







『『も、申し訳なかった…』』

『主人、許してもらえないだろうか?』

『いえいえ、止めて下さり有り難う御座います。ただ、これだけ暴れた訳だから

ウチの店は出入り禁止にさせてもらいます』








最後の言葉は酔っ払い二人に向けられたものだ。二人は酔った足取りで家へ向かうのだろう。店から離れて行った。


店の主人はお礼ということで

お蕎麦をご馳走してくれた。丁度お腹が空いていたのでナイスタイミングだった。






ーーーーーーーーーーーーーーーーー





ー新選組屯所ー







『今日の昼は魚の煮付けかぁ?美味そう』

『平助、食べないなら俺が食っちまうぞ?』

『あっ!新八さんっ!すげー久し振りの登場じゃんっ!』

『おっ!新八!何してたんだよ?』

『忘れられてただけだ』

『あっはははっ!永倉君…可愛そうっ!』

『総司、本当にそう思ってるのか?』

『思ってるよ』

『忘れられていたとは…同情します』

『山南さん…うっ…山南さんだけっすよ!』









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