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キミをこの剣で…~新選組~  作者: 三日月
18/45

十八章 休日の新選組

九月半ば。


今日は新選組の皆は休みだ。

遅れお盆休み。夏が終わってからの

三日だけらしい。

一人一人違うけど。


沖田さんはお姉さんとゆっくりするのかと

思えば屯所に残って剣の修行をするとか。






『それならお姉さんと一緒でも出来るんじゃないですか?』

『厳しいからさぁ。それに僕が行ったら智香ちゃん一人になっちゃうでしょ?』

『まぁ…』

『変な虫がついても嫌だしさ。それに僕の家は江戸だから三日の休みで行き来出来ないし』

『あ…そっか…沖田さんは江戸出身でしたね』

『うん』

『それに屯所が休みで手薄だもん

いつ襲われるかも判らないでしょ?』

『確かに』

『だからその意味もあって此処に残るの』






沖田さんは自分なりに考えているんだ。

謂われてみれば少し前に浪士が乗り込んできたっけ…。

あの時は正直怖かったなぁ…。






ーーーーーーーーーーーーーー





数日前ー。





昼を終えたあたし達は後片付けに追われていたいた。

洗い場には沢山の食器…。





『よっ!新人さん。今日も美味かったよ。いつもありがとうな』

『あ、いえ。此方こそです。いつも残さず食べてくれありがとう御座います』


『飯を作るのも暑いだろう?大変な思いでこの人数分だ。残したら罰が当たる。それに、本当に美味い』

『何だか照れます。夜は煮魚にします。沖田さんが沢山釣って来てくれたので』

『煮魚かぁ今から楽しみだよ。それじゃ俺は見張りに出てくるよ』

『はい。気をつけて下さいね』

『あいよ!』





そう話すと隊士の一人が洗い場を後にした。見張りと謂っても命懸けだし、怪我をすれば手当てが必要だ。


この日はいつも通り救急箱を出していた。

怪我ご無ければ良いけれど

そうもいかない時もある。





『はぁ…よしっ!頑張るぞ!』





あたしは食器を全て洗い上げる。

いつも通りにしていたのだけど

屯所の中だからといって油断していた。洗い場を出て

広間へ行こうとした時ーーー。






『おい』




後ろから男の人声をかけられ振り向こうと

した瞬間、口を塞がれ屯所から連れ出された。


あたしは懸命に抵抗したけれど

足は宙を舞うだけ。






『お前、新選組の隊士か?』

『んんーっ!』




『そこで何をしている…?』

『ん…っ!』

『誰だお前?』





どれくらい振りだろう…彼がまた

現れた。新選組に用事あってのことだろうか…。

男の手が離れる。




『樋口…さん…』

『樋口だぁ?』

『ふん。そいつに何の用事だ?』

『弱そうだからよ。人質だ。あんたも乗るかい?』

『新選組の奴を人質にとるとは…命知らずもいいとこだ…そいつを離せ』

『いい気になっている軍の犬の一人だろう?』

『離せと謂ったのが聞こえなかったか?』

『聞こえないねぇ〜』

『痛っ!』





男の手はあたしの両手首を力一杯握り締める。





『しかし女みてぇな奴だな?お前?』

『…離せないとみた。俺は知らぬ。命乞いをしても助けぬぞ?』

『判らなねぇのはお前だろう?』



何かに気付いた樋口は呆れたような物言いだ。





『…土方か…』

『おう。お前何しに来た?…それとそこのデカいの…そいつをどうするつもりだ?』



『離して欲しけりゃ銭と交換だ』

『新選組へ喧嘩を売りにきたそうだ』

『土方さん…』

『斬るか…』






そういうと樋口さんは刀に手を伸ばした。

するとーー。




『お前使えなくなったんじゃ…』

『確かに刀は片腕でように扱えるものではない。だが鍛えれば片腕だけだろうと扱う事は出来る』

『まさか…』





ヒュンッ!





『俺の自慢は治りが早い。鍛えるなど容易いこと』

『そうかよ…おいっ!斬られない様にしろよ?』

『はいっ!』





土方さんと樋口さんは

一斉に飛びかかってきた。

あたしら隙を見つけて逃れる。


だけど男はあたしを盾にしてきた。

足がよろけてしまう。




『わっ!』





見事。転倒しまう。

土方さん達はその隙に男に襲いかかった。

顔をあげるといつの間にか沖田さんが居て手を差し出してくれていた。





ーーーーーーーーーーーーーー





まぁそんな事もあったので

彼はこうして屯所に残ってくれている。

そして何故か…。






『…それはそうと…なんでこいつが此処に居るわけ?』

『気にすること無いだろう?此処へ着た時に話したはずだ』

『近藤さんも何考えてるんだかぁー』

『樋口さんもお茶どうぞ』

『智香ちゃんまで…何か馴染んでない?』

『そうですか?』





屯所の手薄を狙う輩は沢山居る。

近藤さんは人伝で樋口さんの噂を訊いて

文を出したそうだ。


盆休みの間新選組の屯所に居て欲しいと…。沖田さんはだだこねてるけど

何だかんだ樋口さんと一緒に居る。



なんだか…眠くなってきちゃった…。





『ふぁ〜!』








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