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キミをこの剣で…~新選組~  作者: 三日月
12/45

十二章 帰還

いつもありがとうございます。

さくさくと浮かんできたので

投稿しました。


次話、出来上がり次第投稿します。


ありがとうございます!

沖田さんが此方で散歩したい。

そんな言葉が嬉しくもあった。

あたしの中では向こうでの散歩が

染み着いていたから。




近藤さんは秘密の場所で子猫を飼っている。屯所では駄目なのか訊いたことがあった。




『そうしたいが…トシが駄目だというのでなぁ〜』





そういう事で屯所では飼えない。

子猫は近藤さんに

にゃーと呼ばれてた…。






『沖田さんっ!』

『うん?』

『刀は置いて行って下さいっ!こっちじゃ剣も銃も持ち歩いちゃいけないんです』

『そうなの?』

『そうです。物騒だから…』

『判った。じゃぁ、置いてく』






なんと謂いますか…。

時々子供っぽい沖田さん。





『行こう?智香ちゃん』

『はいっ!』





戸締まりをして、玄関に鍵をすると

あたし達は出掛けた。

沖田さんは自転車や車に驚いた。

向こうで謂う馬だ。





『智香ちゃんが住んでる所って、海が近いんだね?』

『はい』

『釣りしたいなぁ…』

『向こうへ戻ったらやりましょう?』

『だね。釣り具ないし』

『沖田さん…』

『うん?』

『今ふと思ったんですけど…沖田さんの班、大丈夫でしょうか?』

『あ…すっかり忘れてた』

『一番組組長じゃないですか…』

『そうだったよね』

『もう』

『それ程君が大切なんだよ…なんてね。次あっち行ってみようよ』

『春の海辺は寒いですよー?』

『良いから』







全く。

子供みたいな人。


その時だ…。”誰か”の声がした。






「一体どうなってんだっ!」






前を歩く沖田さんが立ち止まる。

そして此方へ戻って来た。






『ねぇ、今の…』

『沖田さんも聞こえたんですね?』

『うん。土方さんの声だった…』

『向こうで何か遭ったのかも知れません。すぐ戻りましょう!』

『うん』






あたし達は走りながらアパートへ戻った。

まだあたしの私物で戻れるか判らない…けど何もやらないより全然いい!





『土方さんっ!』






ーーーーーーーーーーー



ー新選組 屯所付近ー






「土方さんっ!」




『っ!くそったれ!』

『早く沖田を出せ…』

『今は不在だと謂ってるだろう!』

『ふん…そんな戯言誰が本気にすると思う?』

『嘘なんかついてねぇーよ』

『土方さん!』

『邪魔するんじゃねぇっ!』






土方は巡察の帰り、謎の剣士と出くわした。謎の剣士は刀を取り、土方を挑発したのだった。


一番組の隊士が参戦しようとしたが

土方は止める。

あくまでも沖田の大切な仲間だから傷つけたくなかった…。






『お前等は手ぇだすんじゃねぇ。お前等に何かあったら総司に顔向け出来ねぇだろう?』

『は…はい!出過ぎた真似を…すみませんでした!』

『早く沖田を出せ』

『しつけぇーんだよっ!』






キイィィィィンっ!







剣と剣がぶつかり合う。

土方と剣士は跳ねるように

互いの距離を取る。






(それにしてもさっきの声…智香だったな…)






土方は周りを捜すが智香と沖田の姿は無かった。

気のせいなのか?

そう思っていた時後方から二人の声がした。






『『土方さんっ!』』



土方は後ろを見る。

戦いの最中ではあってはならない行動だが

剣士もまた、沖田と智香の方を見ていた。



『総司…』

『うわっ!』





不覚にもあたしは思いきり転んでしまう。

土方さんは驚いた顔をして

あたし達を見ている。





『智香…』

『ただいま戻りました』

『戻り…ました…はぁはぁ…』

『お前等…ふっ…おせぇんだよ…馬鹿やろう』

『すみません。でもこうして戻れたんだからいいじゃないですか?』






そう謂いながら沖田さんは剣を持つ。

謎の剣士が沖田さんを必要以上に見る。

そして…。





『それでさぁ?あんたの名前、全然訊いて無いんだけどなぁ〜?』

『ふ…そうだったか…?俺は九州からの使い。…樋口。訊いたことがないか?』

『訊いた事ないなぁ〜?』

『では此から知ると良いっ!』





樋口と名乗る男と沖田さんの剣が土方さんの間近でぶつかり合う。

土方さんはあたしを庇う。






『剣の腕は鈍っていない様だな?』

『ふんっ!残念だけど毎日一君と手合わせしていたんでねっ!』





キイィィィィンっ!






『智香は屯所へ戻っていろ!』

『けど…』

『心配している近藤さん達に無事な姿見せてやれ』

『…土方さん…』





こんな場面にも関わらずあたしは

土方さんの目の前で涙を見せてしまった。

彼は”早く”と謂うようにあたしの背中を

押した。





戻って来れた!

この時代に戻って来れたんだっ!

大好きな新選組の居るこの時代にっ!





『はぁはぁ…』





屯所までもう少し…!

もう少し!



赤い服を着た人が屯所から出てきた。

平助君…!





『平助君っ!』

『ん?あっ!智香じゃんかっ!お前何処行ってたんだよ!?』


『はぁはぁ…はぁ…はぁ…ごめんなさい…心配かけて…沖田さんも…はぁはぁ…無事に戻りました…はぁはぁ…』


『やっぱり未来ってとこに行ってたのか?』

『はい…あっ!』






あたし達の会話を耳にしたのか

近藤さん、原田さん、山南さん達も屯所から出てきた。






『おおっ!智香君っ!戻ってきてくれたんだな!』

『心配しましたよ。智香さん』

『お帰り』

『ただいまです!』

『ところで智香君、総司は?』


『あ!沖田さんと土方さん、今あの剣士と戦って居るんですっ!あの剣士…樋口と謂っていましたっ!そこの林の中に居ます!』




あたしは近藤さんと山南さんに

手短に説明をした。





『…判った。屯所を留守にするわけにはいかんな…平助、智香君と待って居てくれないか?原田君も頼む』


『あいよ』

『任せとけって』

『智香は俺が原田さんから護るからな』

『平助…』





刀に手をかける山南さんが近藤さんと

目を合わせる。





『では参りましょうか?』

『おう!』






二人は一気に駆け出して行った。



如何でしたでしょうか?

少し、焦ってしまったかも知れません…。

次話は出来るだけ、戦闘シーンを

増やせればと

思っています。



ありがとうございます。

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