一章 タイムスリップ!
今晩和。三日月です。、
ショックのあまり眠れなくなり
ふと、浮かんだ物語で御座います。。。
宜しければどうぞ…。
初めまして!
あたし篠山智香!
この春なんと十九になりました!
毎日毎日バイトだ手伝いだ。おまけに友達に彼氏とられたで…。正直こんな世界もう嫌!
久し振りの休み
あたしは図書館へ立ち寄った。
人は疎らだけど此れから混んでくるんだろうな…
どの本にしようかと悩みながらも歴史の本を取った。
その時だ…急に頭が痛くなったの…。視界はだんだんぼやけて…。
何が起きているのか全然判らない。
『な…に…?』
バックを握る手に何故か力が入る…。
兎に角立って居られないくらい目眩がしてきた。
あたしはそのまま気を失って倒れた…その後体がふわふわ浮く感じがした。気がつくと…。
『何処?此処…?』
何?なんなの?
皆着物着てるんだけど…。
その時、一人の男があたしに声をかけた。
顔立ちがとても綺麗で透き通るような目…。
『見慣れない格好だね?君、何者?』
『あ…あたし?あたしは…篠山智香…』
『ふぅ〜ん。で?何処から来たの?』
『え…?に、日本…』
『ねぇ、君さ僕の事馬鹿にしてるの?』
『してません!』
『ふぅん。ま、いいや。一緒に来てもらおうか?』
『何処に…?』
『ふふ。な・い・しょ 』
その時あたしは彼が羽織る物に
気がついた。
だけど気づいた時には遅かった。
浅葱色の服隊を着た彼はあたしを縛ると
歩き出した。
沢山の人があたしを見てる…。
野次馬という者達か…。
(この羽織り…やっぱり…)
あたしは咄嗟に口をきいてしまう。
『あ…あの!』
先頭を歩く男はあたしの呼び掛けで
足を止めてくれた。
最初は体を捻るような感じだったけど
まわれみぎをしてくれた。
『うん?』
『えと…あたし…名乗ったんですけど…』
『だから?』
『…っ!』
あたしはその返答に苛ついてしまい
頬を膨らませた。
すると…。
『あっはははははっ!そーだよね!君、丁寧に自己紹介してくれたんだよね…クク…
僕は新選組一番組組長沖田総司』
『や…やっぱり…新選組…』
『有名なんだね?そりゃぁそうだよね?
近藤さんが居るんだから』
『近藤勇さん…』
『よく知ってるねぇ?偉い偉い』
微笑みながらあたしの
頭を撫でてくるけど…此からあたし…
どうなっちゃうの?
それに…この沖田さん…怖い…。
『さぁて、自己紹介も済んだし…皆行くよー?』
(優しそうに見えて剣の達人…いつ斬られるか判らない…)
沖田さんは両手を頭に回し、前を歩く。
この縄を解いて逃げ出したいけど
そんな事したら絶対斬られる!
それだけは絶対!!嫌!
元の世界へ戻ってやるんだから!
でも…。
『元の世界へ戻っても…』
『………』
この時、沖田さんが此方をチラリと見ていたなんて…。あたしは知らなかった。
戻ってやる。そう思ったけど戻りたくない…気持ちは矛盾していた…。新選組の屯所までの間あたしは沖田さんから今この時代の事を訊いた。まさか…タイムスリップしていたなんて…映画の撮影かとおもったんだけど…そうじゃない…。
屯所へ着くと体つきのいい人が木刀を片手に
外へ出ようとしていた。
中から叱るような声が聞こえてくる。
『只今戻りましたぁー!』
『お、総司戻ったか?ん?見慣れぬおなごだな?』
『道端で寝てたので連れてきました』
『ね…寝てません!』
『はっはっはっ!総司、それは失礼だろう?』
『そうですか?』
『あ…あのぉ…』
『おお!そうだな。まずは挨拶だよな!俺は近藤勇!自分で謂うのも何だがこの新選組で一番偉い!』
その時、奥の部屋から怖そうな人が、やってきた。
『何自己紹介してるんだ…近藤さん…』
『トシか?』
『こっちは鬼の副隊長の土方さんね』
沖田さんは副隊長の土方歳三さんを丁寧に
紹介してくれた。
けれど土方さんはそれが気に入らなかったのか沖田さんを睨む。
そうか!さっきの叱る様な声は土方さんだったのか!
『総司!』
『おー怖!』
『あの…』
『お前は?』
二人の会話へ割り込む様にあたしは声をかけた。
土方さん…確かに怖そう。
なのであたしは正直に自己紹介と事の成り行きを話した。
信じてくれるのかくれないのは運に任せるしかないっ!
『へぇ〜?本当かなぁ?』
『本当です!あたしは図書館で、歴史の本を手に取っただけで此処へ来てしまったんです!』
『証拠は?あるの?』
『証拠…って…あ!』
沖田総司…口も一歩も引かない…。
けど…この人が謂うように証拠が…あれ?
ポケットの中に手を入れたらナイス!
スマホがあった!なのでそれを、証拠として差し出した。
『此でどう?』
『何この変な薄っぺらい箱みたいなの?』
『未来で謂うスマートフォンよ』
『何だそれは?』
『えっとぉ…メールが、出来たり』
『めーる?』
近藤さんが不思議そうに訊いてきた。
土方さんも驚いているけれど質問はしてこず
まじましとスマホを見ている。
『手紙です。それが電波でやり取りが、出来るんです。…でも此処じゃ…』
見事圏外。
そりゃこの時代では電波すらない。
時計はあってもラジオすらない。
ん?ないと謂えばこの時代の女の人って
アレの時どうしてるの?
そう思っていると…。
『智香ちゃん?』
『あ…あはー〜!』
『土方さん、この子気持ち悪い…』
『お前が連れて着たんだろう…』
失礼な事に沖田さんがあたしを"気持ち悪い"とか…
近藤さんは優しい人だ。
『総司、とりあえず害は無さそうだから中へ入れてやりなさい』
『はーい。さ、智香ちゃん?立って?』
『はぁ…はい…』
あれ?さっきさらりと害はないとか……
聞こえたの気のせいでしょうか?近藤さん!
また、落ち込むあたし…。
新選組の屯所の中だなんて……辺りを見回していると…。
『それにしても変な格好だね?』
『未来の服装なんです…』
『ふぅん』
『あれ?』
『どうしたの?』
ふと顔をあげる。
沖田さん、顔が近い!
そう思いながら質問?を、してみた。
『あたし…斬られないの?』
『あのねー?やたらめったら僕は斬らないよ?』
『斬ってるじゃないか総司』
『うんうん』
『………』
『酷いなぁー近藤さんまでぇー?』
『斬ってるんだ…』
まだ広間だった為近藤さんと土方さんが沖田さんの言葉に
突っ込みを入れてきた。
あたしが一言謂ったあと沖田さんが物騒
な言葉を謂う。
『うーん?まぁもしかしたら
本当にそのうち斬っちゃうかも 』
だからその笑顔やめて!
顔近いしっ!
あたしはそのまま、使われていない部屋へ通された。広い。だだっ広い…。
沖田さんはすぐ近藤さんの所に行っちゃったし…。手元にあるのは圏外のスマホ。
『ん?電池マークが点滅してる…?』
何故?何故点滅?
考え方ても仕方がない。とりあえず目を閉じる。閉じただけ…なんだけど…。
『眠い…』
あたしは眠ってしまった。
カラカラ…。
『智香ちゃーん?夕飯…あら?』
沖田が見る先には 疲れて眠る智香が居た。
『すっごい隙だらけだなぁ?ちーかーちゃん?食べないのぉ〜?』
『…スゥ…スゥ…』
『ふふ。斬っちゃおうかなぁ…?』
その言葉を発したとたん、智香は思い切り体を起こした。
がんっ!
『うげっ!』
『いったぁ…ん?沖田さん?どうしたんですか?』
『どうしたんですかじゃないでしょう?』
『…あ…失礼しました!』
『ま…起きたからいいや…夕飯出来たから早く食べちゃいなよ?…いったいなぁ〜僕のオデコ…瘤が出来ちゃったよ』
『ごご…ごめんなさい!』
『許さない 』
『…はい…』
ああ…此からあたしは
どうなってしまうの…?
誰かぁ!教えて下さいっ!!
如何でしたでしょうか?
下書きもなく書き上げました。
誤字脱字…ごめんなさい…。
有り難う御座いました。m(_ _)m




