(やっちまった)
~~♪ ピ
「なんだい? こんな時間に」
『やっちまった……』
「よし、今日は落ち着いてるね。
でも何があったんだい? 相談には乗るよ」
『実は今日あの子と会ったんだよ、買い物中に偶然な』
「ふむ、それはよかったじゃないか」
『その時に普通にしゃべって友達になろうとしたんだよ』
「もしかして成功しなかったのかい?」
『いや、成功と言っていいと思う。
そのまま一緒に帰ろうってとこまで行ったんだよ』
「どこも相談する要素はないね?」
『そのあとが問題なんだ、一緒に帰って別れようとしたときに、
なんか、こう。我慢できなくなったんだ』
「それで、なにかやらかした?」
『……告白しちまった。
帰ろうとしてるあいつの肩つかんで引き留めて、好きだって』
「おお、ストレートだね。……それは、彼女からすれば、ね」
『だからお前に相談してんだよ』
「むー、ちょっと待ってくれたまえ。
もしやそのまま恥ずかしくなって走り去ったとかは……」
『いや、してない。
変なスイッチが入ったみたいで いきなりで混乱すると思うから、
また違うときに答えを聞かせてほしい。まで言い切った』
「はぁ、これは。
とりあえず、最悪な印象まではもってないと思うよ。
だから明日会ったときに謝ってみることだね」
『謝る? 許してくれって言えばいいのか?』
「地味に混乱してるね。
すまなかった、昨日のことは気にせずに友人として接してくれないか。
ぐらいでいいと思うよ?」
『それで……断られたりしたら……』
「諦めたらどうだい?」
『……ぐす』
「泣かないでくれたまえ、みっともない。
とりあえず明日謝ってからなきたまえ」
『おう、わかった。がんばってみる』
プッ、ツーツー