4話〈俺がお前のために〉【前編】
美春と闘って一週間がだった。
あれから美春は音条を狙わなくなった。と言うか狙われたらややこしいことになる。
正直言って美春とは、もう闘いたくない!強かったしこれ以上違う能力を見せる訳にもいかないしな!
「あれから何にも来ないのか美春?」
「うん・・・・・・ねぇ!弟は大丈夫なんでしょうね!」
「いやいや。俺に言われてもなぁ~」
「助けてあげるって言ったじゃん!」
「そりゃー言ったけどよ!その・・・弟をさらったやつの心当たりがないんだろ!それに何にも届かないんじゃ見つけたくても見つけられねーよ!」
あれから、俺は美春と学校で少し話、情報をもらおうとしているのだがここ最近は美春に何も届かなくなっていた。
学校で話のも見られていたら危ないからメールがメインになって情報をもらおうとしていた。
美春は少し落ち込む。
「大丈夫だって!そのうち『ブ~ブ~』」
話している途中で美春のケータイが鳴る。
美春はケータイを見て目が点になっていた。俺は横から美春のケータイを見る。
「・・・・・・・・・」
俺も美春も黙ってしまう。
「どっどうしよう!」
そのメールの内容は近くで見ているような内容だった。
「弟を返して欲しければ音条を渡せ!
さもないと弟を殺す!
伽藍、俺はお前の事をよく知っている。
お前は私を倒せない!
分かったな!場所はまたメールする」
と言う内容だった。
俺は辺りを見渡すが、どこにも人の姿は見当たらない。
「とりあえずまた後でな!昼の授業が始まるぞ!」
「うっうん!」
俺は走って教室に戻った。
音条はクラスの女子にいつの間にか人気になっていた。これはこれで助かるもんだ!
音条が連れ去られる心配がないからな!
俺は自分の席に座り一眠り入れることにした。
「ふぁ~~ぁ」
俺は教室の時計を見る。時間は午後四時になっていた。俺は午後の授業をずっと眠っていたそうだ!
俺は席を立つ。
横を見ると音条がいた。それに驚いた俺は後ろにこける。
「大丈夫ですか?」
「おっおう!」
音条が手を伸ばしてくれたので俺はその手を掴み起き上がる。
音条は少し頬を赤くさせる。恥ずかしいのか?そんな事はどうでもいいか!俺は帰る準備?と言うかカバンを持ち教室を出た。
慌てて音条は帰る準備をして、走って後を追ってくる。
「ひどいですよぉ~修也さん!」
「っん?・・・・・・何がだ?」
「何で置いて行くんですか?」
「あぁ~ごめんごめん!」
俺は寝ぼけていたのか音条を置いて行っていた。守らないといけないのになぁ!やっぱりどんくさいのかな俺って!?
そんな事を考えながら帰宅する俺とそれを見ているだけで何にも言ってこない音条だった。