1話〈パートナーになって下さい!〉【前編】
1話が始まりました!
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先生が言った今日の予定は、まさに最悪な事だった。クラス全員の能力を知りたいと言い出したのだ。
俺は、普段?と言うか何と言うか能力を使いたくない。それは・・・そのうち分かるだろうから説明はしない。
SHRが終わると同時に教室から逃げ出した。
屋上を目指し階段を上がる。俺達のクラスが一階だと言うのは、やっぱり運が悪いからだろう。
教室から逃げ出した時から気づいていたが、俺は誰かに後を追われているようだ。だいたいは予測はできる。
「後をつけてきて何かあるのか・・・音条?」
すると彼女はひょいっと姿を出す。
「いつから気づいていたんですか?」
「教室を出た時からだ!」
彼女の尾行はとてもヘタクソなもんだった。と言うか、転校生と言うことがあったからか俺が通った後が賑やか過ぎた。
「じゅっ・・・授業は受けないんですか?えっと・・・・・・?」
「名前か?・・・伽藍修也だ!修也でいい」
「その・・・修也さんは何で授業を受けないんですか?」
ぐっ・・・・・・!
何でそんなことを聞くんだよ。
「何でもいいだろ!お前だって受けてないじゃないか」
喋りながら来たせいで遅くなったが屋上に着く。
『・・・・・・・・・・・・』
屋上に来てもう数分が過ぎた。
この数分間!一言も喋りもせずにただ黙っているだけで、重い・・・空気が。
重い空気を変えようと思い俺は彼女に喋りかけた。
「あのさぁ・・・・・・」
俺が喋り出した時ドアが開き三人組の不良がやってきた。
「おいっ!!そこのカップルさんよっ!ここは俺らの場所だからよそに行ってラブラブしてくれねぇ~か」
何がカップルだよ!ラブラブ?お前らにはそんな風に見えるのかよ!これだからイヤなんだよ不良は。
それに対し音条優奈は頬を真っ赤にして照れていた。
バカかお前は!何で照れているんだよ。
まあ。そんなことはどおしたこっちゃないな。
「屋上がお前らの場所?そんなこと知らねぇーな」
俺は挑発させるように言ってみる。
「度胸がいいじゃねぇーか!! お前が俺らに勝てたらどっかに行ってやるよ。その代わりお前が負けたら彼女を置いてどこかに行ってもらおうか」
久々に暴れてやるか。
俺の命が危なくなるがな!
「いいぜ!!どうせ俺が勝つんだし」
俺は勝ち宣言をして、彼女に視線を向ける。彼女の目は点になっていた。