表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

愛の始まり

 気付けば、頭の中は真っ白になっていた。


 いやらしい音、普段の地下鉄では絶対に聞こえない。


 私の股の奥に、ごそごそと入り込む男性の象徴。


 私にとっては、決して象徴と言えるものではなかった。


 強いて言うなら、凶器である。


 何も言えない女の子を無造作に犯すための…。




 ―――*―――*―――*―――*―――*―――




 私は意識が飛びかけていた。


 それは気持ちいから?


 いいや、違う。


 状況が掴めないほど、周りが激しかったから?


 いいや、それも違う。


 ただ怖くて、逃げようとしていたから…である。






 今だって、少しでも思い出せば怖い。


 怖くて、怖くて、、、それでも頑張って日常の中にいる。


 そんな私を彼は受け入れてくれた。


 初めて私がされたことを聞いた時は、彼も驚いていた。


 それは当たり前のことである。


 自分の彼女がどこの誰だかわからない輩に犯されたのだ。


 それを聞いて、驚かない彼氏(おとこ)なんていないだろう…。


 それは、彼だけではない。


 犯された後の姿を見て、私の親も驚いた。


 何も知らない人から見れば、ただの泣きじゃくる少女に見えるだろう。


 しかし、実はその心も体もズタボロに引き裂かれ、傷つき滅んでいたのである。






 そんな私を家族は必死に支えてくれた。


 いつの日も、どんな時も私を気遣ってくれた。


 しかし、その心は完全に完治することはなかった。


 私はそれほどにズタボロだったのである。


 そんな私をもっと支えてくれたのが、彼だった。


 家族がとても支えてくれていたのはわかっているつもり、、、


 だけど、私の心が完全に癒えたのは彼のおかげだった。


 私の話を聞いて、彼も始めは驚愕し言葉も出なかった。


 しかし、話を聞いた後、彼は何も言わなくても傍にいてくれた。


 それは家族と同じだった。


 しかし、彼氏はそんな私を心の底から受け入れてくれた。


 それは犯される前と同じように、、、


 いいや、犯される前より熱く受け入れてくれた、、、


 それは、自分で言うのも変だが、『私の大切さ』というものを知ったかららしい。


 いくらすれ違いかけていても、彼女を想う気持ちは、忘れていなかったらしい。


 本当に、彼には感謝している。


 私は昨日、彼と初めての夜を過ごした。


 それは、どんな日よりも、どんな夏よりも熱かった。

短いですが、終わりです。


短編で1話完結でもよかったんですけど、何となく連載にしました(笑)

どうでしたでしょうか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ