第3話 南極基地危機一髪【自己紹介】
【ミカエル】:「ごきげんよう。星屑ミカエルよ! 皆、元気にしてたかしら? 今日は『南極基地危機一髪』をしようと思うわ!」
大勢の2頭身キャラが集う中、赤服の2頭身キャラが挨拶を始める。頭上には『ミカエル』とネーム表記がされている。
【ゆるる】:「楽しみね」
【クエス】:「久々の人狼! 楽しみー!」
【ミカエル】:「なんと! 本日は急遽、オルタが参加することになりました! いやー、嬉しいわね。どうしても参加したいだなんて」
【オルタ】:「どうもはじめまして。……ええと、一昨日にいきなり誘われて参加することになりました」
黒服に白のズボンを穿いた2頭身キャラが私。このアバターは急遽作ったもので可愛らしくないのは仕方ないこと。
ちなみに配信はスタジオの配信部屋から。佳奈は「アルコール消毒すれば私の部屋でも大丈夫でしょ」なんて言うけど、さすがにそれでも不安だった。
それでスタジオでの配信となったのだ。
【ミカエル】:「あれ? そうだっけ?」
【ゆるる】:「ミカ、嘘ついては駄目でしょうに」
【ミカエル】:「アハハ、そうだったかしら」
【ゆるる】:「もう。新人をいじめてはいけないわよ」
【ミカエル】:「……どの口が」
【ゆるる】:「あん?」
【ミカエル】:「……それじゃあ、まずは自己紹介から。私は星屑ミカエルよ」
【ゆるる】:「私は1期生の月風ゆるる。よろしくね」
【クエス】:「同じく1期生の九条クエス。よろしくー」
【卍】:「0期生の勝浦卍でござる」
美菜も参加していたんだ。
そういえばVでは語尾にござるをつけるんだっけ。
その美菜こと勝浦卍のキャラは水色の着物とゲタという和風スタイル。
【詩子】:「はい。3期生のうたたね詩子でーす」
【みぃこ】:「同じく3期生のハバネロみぃこでーす」
この3期生のお2人方とは前にも一緒に人狼ゲームをやった。
【ユキノ】:「4期生、七草ユキノ。よろしく。今日はめちゃくちゃ狩りたいと思いまーす」
活発なVで、キャラが着ている服は緑色のサッカーのユニフォーム。
元気よく動き回っていて、「頑張るぞー!」と息巻いている。
【コロン】:「6期生の音切コロンです。1番後輩なのでお手柔らかに」
サングラスにピンク色の服を着たキャラがおずおずと自己紹介をした。
【ゆるる】:「あら? 緊張しなくてもいいわよ。皆、優しい先輩達だし。それに1番の後輩はオルタだから」
【ミカエル】:「そうね。デビュー順でいえば、オルタが1番の後輩よね。では、最後にオルタ、自己紹介どうぞ」
あれ? もう一回自己紹介しないといけない感じ?
【オルタ】:「赤羽メメ・オルタです。このゲームは初心者なので、よろしくお願いします」
【ミカエル】:「よろしくね」
【ゆるる】:「ルールは理解しているのかしら?」
【オルタ】:「はい。そこはきちんと。ミュートとかきちんとしますので」
【ミカエル】:「場所とか覚えた?」
【オルタ】:「はい」
【ゆるる】:「人狼だけが使える隠し通路も?」
【オルタ】:「ばっちりです」
このゲームはマップ型の画面を移動する。
マップ左上から右上へと管制室、医務室、実験室、格納庫が横に並ぶ。
その下の列には風呂場、クルー部屋、そしてマップ中央に会議室があり、右隣に大きな娯楽室がある。
マップ左下から右下へとボイラー室、食堂、キッチン、食料庫が横に並んでいる。
各々の室内にはタスクのミニゲームが最低でも2つあり、クルーは決められたタスクをクリアしないといけない。
そして人狼は隠し通路が使えて、ショートカットが出来る。
【ゆるる】:「なら新エリアにしましょうか?」
【オルタ】:「へ?」
【ミカエル】:「こらこら、オルタが困ってるでしょ?」
【ゆるる】:「冗談よ。いやね。うふふ」