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ファンシー日記  作者: ファンシー大好き
2/2

魚のゆめ

今、見渡す限りエメラルドグリーンの透き通った湖を白い小舟で横断中なの。

今日は端から端まで手漕ぎで行こうって決めたから。

疲れた時のために休憩用のお弁当とお気に入りの本の準備も万端。


ギーコ ギーコ ギーコ ギーコ


なかなか良い感じ。


ギーコ ギーコ ギーコ ギーコ


真ん中あたりに着いたからそろそろ休憩しましょう。オールを漕ぐ手を止めると水面が反射してキラキラ。

少し経つと波紋も消えて水の中がすっかり見えちゃう。小舟から下を見下ろすと色とりどりのシーグラスが湖底に敷き詰められているのが見える。

宝石みたいに綺麗でうっとりしているとお腹がぐーっと鳴ったので持ってきたサンドイッチをパクリ。


今日のサンドイッチはハードパンを軽くトーストしたものにカリカリベーコン、トマトとアボカドちょっぴりスライスオニオンとどめの目玉焼き!

がじゅっと齧ると口の中が途端に踊り出す。

もはや我が人生にいっぺんの悔いなし。酸味ととろみとカリカリ味とクリー味ーととにかく旨味の台風。

持ってきた葡萄酒で一気に流し込んだら「プハー!」と自然に声が出た。


持参した本を寝そべって読みながら小舟の上でうとうとしていると「シャリーン シャリーン」ってどこからともなく小さなガラス細工がぶつかるような音がする。

上体を起こしてみると飛び魚が一匹、また一匹と船の周りを飛んでゆく。

その背びれは透明で銀色の体が光を反射していてとても神秘的だ。


私が小舟を漕ぎ出すと何十匹もの飛び魚が追走するように辺りを飛んでゆく。

跳ねる勢いで水が散り辺りにいくつもの虹ができる。

「わ〜気持ちい〜」

ザーザースピードをあげて進んで行く船の上に立ち、飛び魚と共に前進していくと風が気持ちいい。

虹の中を漕いで行くのにオールなんていらないのだ。

両手いっぱい広げて風を感じていたらいつの間にか岸辺に着いてた。


はー楽しかった。明日は何をしようかな。


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