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入口付近にはいつものスモックを来た園児たちが、ワイワイと騒いでいた。


「あっ!ゆいせんせー!」


一人の子が声を上げて勢いよく私の胸にダイブしてくる。それに気付いた子供達がワラワラと私の回りに集まってきた。

いつものテンションより更に高い、可愛い子供達だ。


私は親御さんに挨拶をしてから、子供達を二列に並ばせて披露宴会場近くまで誘導した。


「ゆいせんせー、いつもよりかわいい。」


「ほんと?ありがとう。」


「あかりせんせーは?」


「あかり先生、すっごく綺麗だよ。出番までもうすぐだから、もうちょっと待ってね。」


ワイワイと騒いでいると、ふいに肩を叩かれ振り向く。


「どうしたの?」


「あ、瞬くん。」


トイレにでも行っていたのだろうか、子供達を見て瞬くんは不思議そうな顔をした。


「実はサプライズで朱里ちゃんのクラスの子供達から歌と花束のプレゼントをするの。だから待機中。内緒だよ。」


「へぇ~、いいね。俺も何か手伝おうか?」


瞬くんが感心したように言う。


「ねえねえ、ゆいせんせーのかれし?」


「えっ?」


「おにいさん、かっこいいー!」


いつの間にか私と瞬くんは子供達に囲まれていて、やんややんやと好き勝手言われている。


「ゆいせんせーけっこんするの?」


「先生はまだしないよ。」


「せんせーのけっこんしきもいくー!」


「ほんと?嬉しいなぁ。」


とは言ってみたものの、彼氏もいない私は苦笑いだ。

本当に、この年代の子供達の言葉は容赦ない。


そんな私たちの様子を、瞬くんは首から提げていたデジカメで写真に撮っていた。

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