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「どう?」


「えっ?う、うんっ。」


そのままの状況で聞かれ、私は動揺して声が上ずった。落ち着け落ち着け。


スマホに映し出された写真はさっき自分で撮ったものとはまるで違う、キラキラと宝石箱のように綺麗な夜景が表示されていた。


「すごい!全然違う!瞬くんすごいね!」


あまりの感動に思わず興奮してしまう。

ほんの少し設定を変えてほんの少し撮り方を変えただけなのに、まるでプロのような写真が撮れるなんて。

そんな大興奮な私に、瞬くんはふっと笑うと、呟くように言った。


「大げさな褒め方だなぁ。」


「ごめん、失礼だったよね。ついつい子供達に言うみたいな癖がついちゃってて。」


呆れられちゃったかもと思い、私はくるりと瞬くんの方を向いて言い訳じみた謝罪をした。

だけどなぜだか瞬くんはすごく嬉しそうな顔をしている。


「褒めてもらえてすごく嬉しい。ありがとう。」


甘く微笑む瞬くんがかっこよすぎて、私はまた心臓が跳ね上がった。

自分でも分かるくらいにドキドキが半端ない。


「結衣は本当に優しいね。ありがとう。」


夜風が優しく吹いて、髪が揺れる。

私の顔に掛かった乱れた髪を、瞬くんは優しく掬って耳にかけた。


「結衣、好きだよ。」


私は衝撃のあまりその場で固まった。

返事の代わりにみるみる頬が赤くなっていき、顔から湯気が出そうになる。

ぎこちなくコクリと頷けば、瞬くんは私の肩に優しく手を置き、優しい優しいキスをくれた。


すごく柔らかくて気持ちよくて、ふわふわとした気持ちになる。

幸せのメーターが振りきってしまってどうにかなってしまうかと思った。

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