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受付はゲストを最初にお迎えをする所だ。

親族側の立場から挨拶をし、芳名帳の記帳をお願いする。同時にご祝儀を受け取りお金の管理もしなくてはならない。最後にゲストに席次表を渡してミッション完了だ。

朱里ちゃんの結婚式、粗相のないようにしなくてはと、私は意気込んだ。


朱里ちゃんと新郎の直樹さんは、高校の同級生だそう。かれこれ付き合って10年だとか。

すごく長い付き合いだし、この度晴れて結婚だなんて素敵すぎる。

やっぱり出会いは学生の頃から必要なのねと思うとちょっぴり切ない。

というのも、私は女子高女子大出身で今は保育士として働いている。必然的に女性ばかりの環境で出会いというものがあまりないのだ。

だから私にとって結婚なんて未知の話だし、10年の付き合いだなんて神々しすぎてたまらない。


「僕たちは直樹の大学の同級生だけど、藤川さんたちは?」


新郎側のお手伝い、赤澤さんが聞く。


「私たちも朱里さんと大学の同級生です。」


「じゃあ同い年だよね?確か直樹と朱里さんは高校の同級生でしょ?」


「そっか。じゃあ同い年ですね。」


初めて会ったのに急に同窓会みたいなノリになって、私たちは笑い合った。


「ねえ、同い年だし敬語は抜きにしようよ。下の名前は何て言うの?」


もう一人、幸田さんが身を乗り出して聞いてくるので、すかさず未菜ちゃんが答えた。


「私は未菜。こっちは結衣だよ。」


「じゃあ未菜ちゃんと結衣ちゃんね。俺は光司こうじって呼んで。こっちは瞬しゅん。」


改めて自己紹介を受けて、私は名前を呼んでみる。


「光司くんと瞬くん。」


「呼び捨てでも構わないよ。」


瞬くんがそう言ってくれたけど、呼び捨てだなんて私にはハードルが高い。

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