表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/82

2.特殊装備は?!

2話目です。

いつも書いている量より多くなりました。

誤字脱字があるかもですがよろしくお願いいたしますっ!


20/10/16 本文を一部修正しました。

新作VRゲーム、アナザーワールド・オンラインの配信開始12:00。待ちに待ったこの瞬間。私は親から離れたホテルの一室でフルダイブを開始した。


視界を覆う白い光が止み、目の前に ログイン の4文字が浮かんでいる。迷わず思考操作でクリック。ユーザー登録に移った。


─アナザーワールド・オンラインのユーザー登録をいたします。


ユーザー登録、私にとっては慣れ親しんだ言葉だ。何百個って言う数のゲームをしてきたんだから。

いつもどおり、キャラネームは本名の結奈をカタカナにしたユイナ。見た目は......あ、このゲームはランダム設定みたい。自分で決められないのか。いつもなら青髪ツインテールにするんだけどな......ま、いっか。どんなキャラになろうと今までどおり最強キャラにするんだから!あ、でもあのゲームはヤバかったな~ランダム設定で貞子みたいになっちゃった上に初期攻撃までランダムで〈死霊召喚〉だったもん。まあ、見た目ヤバかったけど気にしなきゃ最強確定だったし!

このゲームは可愛いキャラとは言わないけど無難なキャラくらいでいてほしい。

他もパパッと登録していく。

次に出てきたのは武器だ。えーっと、あるのは長剣、短剣、レイピア、ナイフ、ハンマー、弓、杖、他にも諸々。銃は無いっと。まあ、ファンタジー世界に銃は無いよね。

今までの私は、接近戦と遠距離戦も出来るオールラウンダーだったからな~、正直何でもOKだ。でも決めなきゃな......何にしよう?

首を捻って考えてみる。カッコつけてます。

う~ん、暫く悩んだけど決まらないな。ってことでとりあえず長剣で、だってファンタジーと言えばの初期装備でしょ?それに、よくよく思い出してみたら特殊装備貰えるじゃん。だから気にしないッ!

その後も淡々と登録をこなしていった。

早くプレイしたいーっ!



─以上でユーザー登録を終わります。アナザーワールド・オンラインにようこそ、チュートリアルを受けますか?


要らないよ、説明書バッチリ読んだもん。それより早く冒険したーいっ!

ピコンッと目の前に現れたyes or no の選択肢に速攻でnoを選択する。すると、チュートリアルをスキップしますだのなんだのが表示される。

無感情な女性の声が、


─了解しました。それではユイナ様、行ってらっしゃいませ。


と、言うや否や、足元から光が放たれ、私は転送されていった。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



青白い光が収まり、転送が完了した。さて、ここは何処かな?ぐるりと周囲を見回す。辺り一面深い森みたいだ。時折、モンスターの鳴き声が微かに聞こえてくる。


「てゆうか、めっちゃリアルじゃん、ここ。」


今までやってきたどのゲームよりもリアルだ。木々も現物と変わらないだろう。それに匂いもある。しゃがんで草を摘まんで見てみるが、土も千切れた草の断面の水滴さえもリアルだ。この完成度って、一体この動作1つに何GB使ったのよ?


「凄い......。」


仮想世界なはずなのに、本当に森に来たみたい。空を見上げると数羽の鳥が通りすぎていったところだった。そよ風で木々が揺れ、葉っぱが舞い落ちる。


「~~~~っ!」


ななななな、何なのここ~っ!?良い、良いよ!今までのどのゲームとも違う!バーチャル感0な完璧な世界じゃん!!

歓喜で声もでないってこんな感じなんだ。つか、すごっ!マジ良い!


─ピコンッ


「お?」


視界の角にメール着信の表示が出た。思考操作でタップし、開いてみる。


『この度はアナザーワールド・オンラインにログインしていただきありがとうございます。運営から、アンケートを書いて金貨10枚貰える!のクエストが届きました。受注しますか?』


「勿論っ!」


yes をタップするといくつかの質問が表示された。えーっと?

淡々と解いていく。20問くらい解いたらアンケートを終えた。金貨10枚が現れる。よしっ!


─追加質問です。


んお、まだあるの。


─この世界にずっといたいと思いますか?


んー、まぁそうかな。現実にいても親からガミガミ言われるだけだし。それに、ここリアルと遜色無いもん。絶対にこっちの方が楽しいよ。


─犬は好きですか?


変な質問だね?犬~?どっちかって言うと嫌いかな?煩いもん。昔、近所のブルドッグに噛みつかれそうになってトラウマあるし。


─猫は好きですか?


今度は猫なの?なんかのイベントのアンケートなのかな?そうだね、猫は好きだね。犬より断然猫派。かわいいもん。


─現実世界にあるものをこの世界に持ってこられるとしたら何を持ってきたいですか?


また変な質問だね。う~ん、私が貯めたお金とか、過去のゲームのキャラのステータスとか?私、ゲーム始めたら毎度キャラは100Lv最強にしてきたからそれが何百人分って引き継がれたら何が来ても最強の座は動かないよね。


─現実世界に執着はありますか?


執着?無いよ。私は自由になりたい。私の世界はこのゲームという異世界だもん。私はここでなら自由なんだから。


─以上です、ありがとうございました。

─おめでとうございます。ユイナ様は新たな世界へ行く資格を得ました。


「へ?」


新たな世界?資格?なにそれ?思わず間抜けな声が出ちゃったじゃん。


アンケートの文字が消え、代わりに私の目の前に光の塊が降りてきた。

何、えっ何?どういうこと?まぶしッ!


薄目を開けて見ると、その光は地面に着くと形を変え、大きな猫に姿を変えていく。

更に驚いたことに、呆然とする私に光の猫が話しかけてきた。


『我』 『猫神』


いや、正確には頭のなかに話しかけてきた。光の猫は口を開いていない。


『否』 『猫神』


ん?あぁ、光の猫じゃなくて神様なのね。


「で、神様はどうしたの?」


『装備』 『授与』


「特殊装備!?神様がくれるの?!」


『肯定』


分かりづらいけど、猫神様が頷いた。

マジかー!期待大だね、よっしゃーッ!!

猫神様の大きくて黄色い目が開かれた。パチパチと瞬きし、右足を招き猫みたいに くいっ と動かした。

─プレゼントが届きました。

ピコンッと視界の角に通知が届く。来たよーッ!!

思考操作でタップし、開封すると......

〈装備アイテム〉

・猫少女セット【破壊不可】【変更不可】

・星猫ローブ【破壊不可】【最適変化】

・猫Tシャツ【破壊耐性】

・猫スカート【破壊耐性】

・猫グローブ【破壊不可】【最適変化】

・猫シューズ【破壊不可】【最適変化】

・猫の腕輪【破壊不可】

〈アイテム〉

・猫アプリコット【破壊耐性】【数量無限】【強制付与】

・猫シール【破壊耐性】【数量無限】【強制付与】

・煮干し【数量無限】


「何これ......?」


猫、猫、猫、猫、猫ばっかりなんだけど?

【破壊耐性】とか【破壊不可】は嬉しいんだけど何故に猫?


『貴殿』 『猫派』


「私が猫派だから?」


『我』 『歓喜』 『是非』 『装備』


「是非装備してくれって......ハズイよ!」

ってゆうか、私以外にも猫派の人いるでしょ?


『貴殿』 『権利』『獲得』 『新世界』


私が権利を得たから?ってか、ゲームでしょ?私以外の人もダイブしてるじゃん。


『否』 『新世界』 『一人』『我』 『貴殿』『選択』


「新世界には一人しか行けないの?で、あなたは私を選んだってことで良いの?」


『肯定』


なんか演出の凄いゲームみたい。私が猫なら他のプレイヤーは何の動物なのかな?


『ゲーム』『否』


「へ?」


『貴殿』 『転移』 『異世界』


......異世界?


『貴殿』 『人生』 『再度』


「人生をまた......?」

えっ、どういう.......?


『地球』 『ゲーム』 『否』


地球でもゲームの仮想世界でもない.......?


『異世界ナリ』


異世界.......。つまり、私は異世界に転移したってこと........?ゲームじゃなくて?


『肯定』


猫神様はゆっくりの立ち上がるとまた形を崩していく。ちょ、待ってよ。

光の塊に戻った猫神様は強く光を放ち、私が眩しくて顔を覆っているあいだに去ってしまった。


『goodluck』


呆然とする私。

.......はぁ?意味わかんない。

偉そうにしてたくせに何、goodluckって!

ってゆうか異世界来ちゃったよ。憧れの異世界ライフ開幕だね!特殊装備が猫ってどういうこと?つか、ゲームもしてみたかった!あーもう!

鬱蒼とした森の開けた草むらで頭を抱えて混乱する私。

ワオーンと狼の遠吠えが響き渡り、ハッとする。

ここはゲームじゃなくて異世界。ゲームキャラでは最強な私も今は現実の私になってる。いつの間にか装備されていた猫装備の猫の手グローブを握りしめる。

近くの茂みから現れた一匹の狼、ゲームならウルフが迫ってきた。

もう、何なの?!

かわいらしい柔らかそうな猫の手グローブだ。こんなので戦えって?!


ウルフは大口を開けて、フリーズしてる私に飛びかかってきた。


こうして、突然過ぎて頭ごちゃごちゃな私の異世界ライフが始まったみたいです。

















読んでいただきありがとうございました!

次から本格的に異世界lifeです!

これからもよろしくお願いいたします!


ブクマ、お気に入り、よろしくお願いいたしますっ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ