獣人と鬼人が合わさって最強に見える。
僕は、大学3年生 五十嵐 蒼空 21歳。
今日、死んだ。
大学を卒業間際にして僕が最後に見たものは
――――――――ありえないくらい光ったフライパンだった……・
目が覚めるとそこは、真っ白な空間だった。
「どこだ?ここ。」
「ここは天界だよ。」
俺の問いかけに答えるように、出てきた男は。
「よし。じゃあ、まずこの状況から説明しようか。」
ボコボコに殴られた、痣だらけの男だった。
「誰?お前?」
「ひどいなぁ~~。一応僕は、ここで一番くらいの高い神様なんだよ?」
「それで俺は何で死んだんだ?」
本当になんで俺死んだの?
「スルーだし……。まあ、君が何で死んだかっていうと、僕が妻のプリンを間違えて食べちゃったら喧嘩になって、妻が投げたフライパンを避けたら君に当たったわけ。」
「よし、分かった。」
「え?分かったの??」
ああ、本当に、だから……
「……だから、殴らせろ♪」
「なんで??!!」
「ハァ?お前のせいで俺の人生が終わったんだから、殴るのは当然だろ。」
まったくだ……
「ま、まって!!」
「殺しちゃったお詫びに好きなところに転生させて、さらにいろいろ優遇するから!!!」
…………なに?
「本当だろうな?」
「うん!!!!」
「よしじゃあ転生先から決めていこうか。」
これから忙しくなりそうだ♪
「はぁ……。とりあえず、僕が、君にしてあげられるのは、転生先、種族、特殊能力3個、出自、容姿を決めさせる、これくらいだよ。じゃあ、まず何から始める?」
「じゃあ、最初に転生先から決めようか。」
「わかった、具体的にはどこがいい?」
「魔法、職業、モンスター、冒険などなどがある世界。」
やっぱ男の夢だよな……
「ん。RPGでよくあるやつね。」
何が悪い。
「じゃあ次に種族を選ぼうか。」
すると俺の目の前に種族の一覧表みたいなのが現れた。
『獣人、魔人、人間、魔物、竜人………………』
へぇ。色々あるな。
一覧表を見ていたら1つ目に留まるものがあった
『獣鬼』
『獣鬼』
「なにこれ?」
「お、いいのを見つけたねぇ」
「それは、獣人に鬼が混ざった感じだよ。」
なにそれ。めちゃくちゃ強そうじゃん。
「じゃあ、それで。」
「わかった。じゃあ、獣はどうするの?」
せっかくだから強そうなのがいいなぁ。
あ、そうだ。
「じゃあ、獅子で。」
「分かった。じゃあ、種族は、『獣鬼・獅子』でいいね?」
「ああ。」
やった♪
「じゃあ、次に特殊能力を決めようか。今、一覧表出すからね~~。」
すると、種族の時のように俺の前にメニューが現れた。
しかし、俺が欲しい能力は、既に決まっている!!
アブソープション
「俺の欲しい能力は、『能力吸収』、『マジックボックス』、『道具・魔具生成』だ!!!」
「何そのチート!!??最強じゃん!!………まあ、あるけどさぁ………。」
あるんだ!!!
「はぁ……君みたいな人間は初めてだよ、まったく………。それじゃぁ、今度は出自を決めようか。どうするの?」
「出自はすでに考えてある。『獣鬼』が生まれてもおかしくなく、国王の正式な息子である事が条件で探してくれ。」
「あいよ~~~~。………………おっ、見つかった。フィエリテ・クラージュ王国の獅子の獣人の王と鬼人の王妃の息子ってどう?」
「ん、じゃあそれで。」
「じゃあ、最後に容姿を決めようか。君の事だから、容姿はイケメンでいいね?」
「ああ。」
よくわかってきたじゃないか。
「今、失礼な事考えてなかった?」
「いいや。」 フラムヒッツェ・レオ インフィルノ・オーガ
「まあいいや。あ、それと種族特有のスキルは『灼熱の獅子』と『地獄の黒鬼』だよ。」
めちゃくちゃ強そうじゃん……。
ということで、俺のステータスが完成した。
名前:ソラ
性別:男
種族:獣鬼・獅子種
年齢:6
所属:フィエリテ・クラージュ王国
職業:王子、勇者
レベル:Lv1
補正値
HP/生命力:400/400
MP/精神力:350/350
攻撃力/力:100/100
防御/体力:85/85
命中/器用:77/77
魔力/賢さ:75/75
回避/敏捷:85/85
スキル:『吸収能力』、『マジックボックス』、『道具・魔具生成』、『灼熱の獅子』、『地獄の黒鬼』
………は?勇者?
後で知ったが、普通の子供(10歳)でステータスの平均が約24らしい。
「何で勇者なんだ?」
「なんとなく♪」
わ~、適当~~
「そんじゃ、転生始め「ちょっと待て」なに?」
「転生した後に前世の記憶はどうなるんだ?」
「いいところに気が付いたね~~。記憶は6歳になったら能力と一緒に発現する予定だよ。」
「それならいい。じゃあ、転生を始めてくれ。」
「わかったよ、それじゃあ、転生を開始するよ。バイバイ、次の世界は楽しんでね。」
「あぁ。じゃあな。」
楽しんでやろうじゃねえか新しい世界を。
皆さんお待たせ。『ソラ』です。ついに記憶が戻りました。
ということでまずこの世界の設定から調べようか。
この世界は、魔法と気とモンスターがあるファンタジーの世界らしい。
ちなみに、気とは魔法によく似たもので魔法との違いは体を強化するか、外に放出するかの違いらしい。
そして、この国の決まりで俺は、7歳から魔法学校で3年間勉強をし、10歳から2年間『魔界の森』というところで修業した後国からの依頼をしたり、戦争したり、魔物を倒したりするらしい。
そうか……それじゃあまず鍛えないとな。
ということで、『道具・魔具生成』を使って重力を増加させるペンダントを作ってみた。
(とりあえず孫悟○みたく、10倍から始めてみるか……)
ポチ♪
「ぬおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
すると、俺の全身からゾウを5頭背負った様な重さがかっかた。とりあえず、重力を6倍にした後落ち着いて考えてみた。
(あっぶねぇ、鬼の体じゃなく前世の人間ままだったら確実に圧死してた……。とりあえず、1年間の間に10倍に耐えられるようにしよう。やっぱ孫○空はすげえな。)
次の日
「ソラ様、今日は、この世界の種族について勉強しましょう。」
「はい。わかりました。」
(丁度いい、近いうちに調べようと思っていたところだ。)
それから授業が終わり今までの知識を元に紙にまとめ気づいたことがある。
(獣鬼ってレア中のレアな超古代種じゃねえか~~~~~~!!!!!)
そう、獣鬼は1000年以上続くこの王国で初代国王のみがその種族であり、当時ですら珍種だったその種族はその気になれば国どころか種一つこの世界から消し去る程の力を有していたという。
第一王子だからよかったものの、もしも奴隷スタートだったりしたら品定めのためのステータス確認をされた時点で一発アウトである。
良くて標本、最悪魔法で生かされた状態で研究材料である。
(あのクソ神がッ、選択肢にとんでもない種族入れやがって!!!)
この先が思いやられる。。。
この時から、僕の波乱の人生...いや、獣鬼生の始まったのだった。
五、六年程前に書いていて途中で終わった小説です。
気が向いたら続きを書くかもしれません...。