2つの光(2)
洞窟の先は...
アリスはこの先に不安と期待が入り混じる複雑な感情のせいで「はい」としか答えられなかったが、不思議と嫌な感じはしない。 アリスの自分らしさを見つける第一歩。
強い光通り抜けるとそこには
新しい色達で溢れていた。
アリスは色達を初めて見たはずなのに真新しい感じは一切無かった。
「 懐かしい 」
彼女は知っている。頭上には岩なんてなくて、何処までも限界を知らないくらい広いことを。 そして吸い込まれる様に青い事を。
その青い世界を白い気まぐれで
のんびり屋さんがプカプカ浮いている事を。
彼女は思い出した。地面は緑で覆われていて、歩くとくすぐったい事を。
花はそれぞれ自分の美しさを自分に
精一杯見せてくれる。
「アルプス山脈に出でしまったか。
まぁ、人に会うとしたら放牧の民とかか。まぁいいや。あのオンボロじゃ
君と住むには狭いし、耐えられないしね。ここに新居を建てようか。」
嬉しさのせいなのかFの声が少し高い。 さっきとは違い花や草の囁き、
風が花の香りを遠くまで飛ばしてかけてゆくこの地は洞窟よりも居心地がいい。
水の声しかしない静かな岩たちの世界よりもお喋りで、上から注ぐ光が暖かい。
「新居ってなんですか」
「新しいお家さ。だけど僕は家事が苦手だからね。君もそのなりだし...。」
そう言いながら、どこからともなく出した黒い木でできた杖で草達の上に円を描いた。
なぜだかわからないがそれは奇妙だった。 土でも草でもない黒い物が杖から限りなく出てくるのだ。
それは光の様に実態がないようで、 線から草の頭が突き出ている。
まるでそこに何もないように草達はいつものようにささやき合っている。
しかし風だけは違った。 風は線の上を綺麗に避けながらかけていく。
「陣を書くのは久しぶりだよ。
ちゃんと契約できればいいんだけど...
というか、出てきてくれるかが心配だ。 成功しますように...。」
黒い円の中に複雑に2つの月と太陽。 みたこともない文字。棒人間に流れ星を描くと地面に落ち、黒い線は黒い炎となって草を焼いた。
「&)@-/$%#**」
口は動いている。音も出ている。
しかし声とは認識できない。
不思議な言葉だった。
確実に言えるのは人間の言葉のどれにも当てはまらない。
不思議な言葉を唱えたと思うと陣眩く輝きだした。 風は怯えて一斉に唸り声を上げながら逃げていく。
風に踏まれた草たちは激しく揺れ、ザワザワと音を立てて騒ぎ立てる。
風に連れ去られそうなアリスと優しく腕に抱きかかえると力強く杖で地面を叩いた。
描くの大変なので削除するかもです




