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閑話03:Trick……(2013.10.31)
ハロウィンのIF話です。
「いたずら編」と「ご褒美編」の2話を連続投稿します。
こちらは、「いたずら編」
※本編に2013年10月31日に掲載したものを、転載しています。
バーンと開け放たれた準備室の扉を見やると、そこにはジャック・オー・ランタン。
「トリック・オワ・トリート!」
面喰うヒナコ。
鞄や机を漁り出す。
「無いわ」
悲しげなヒナコのつぶやきに、ジャック・オー・ランタンは即座に反応する。
「トリック!」
言うが早いか彼女を白い布で包み抱き上げた。
「え?!ちょっと!!」
焦り、声を上げるヒナコに構うこと無く校外へ。
そして、待機していた車の中へ。
「タツル!!なんてことするの?!」
布から抜け出し、被り物を取って涼しい顔をしているタツルを睨む。
「学校へ帰して」
「騒がないの。車内でイダズラするよ?」
妖しい笑みをたたえた脅迫は効果てきめんで、そのままタツルのマンションに連れ込まれ――――待っていたのは甘い悪戯の時間。