これからの日常
月曜日の放課後。
いつものように、慎吾が、後ろの隅に行くと、
「おぅ。今日はどうする?」
五郎が欠伸をしながらこちらを見る。
「そうだなー。テストも終わったし、のんびりしたいな。」
「おー。いいな。夏休みも確保できたしな。」
「だろう。」
「よぅ。」
話をしていると、いつもは聞かない声が、二人にかけられた。
「中里。」
「おう。」
「河本と、進藤はどうした?」
慎吾に、中里が、ため息をつきながら手を上げ、親指で指した先で、
「あれは、、、。」
立石と葛西、河本と進藤、の四人が、教室を出ていこうとしていた。
「どっ、どういうことだ。」
「土曜日、帰りに送っていっただろ。その時に、なったんだとさ。」
「「マジか。」」
ーそうなったか。ー
どうやら、静奈が、彼らにあれを渡したシーンが全て、なくなっているらしい。
適当に話をあわせていた慎吾は、先日見た、彼らの記憶には残っていないだろう、四人の顔を思い出す。
「マジらしい。」
「おい。中里、河本と進藤が立石と葛西と一緒に出てったぞ、どうなってんだ?」
宗久だ。
「見たままらしい。」
「マジか。」
「と、言うことで、よろしく頼むわ、って、わけだ。」
「そう言うことか、よろしく頼む。律希。」
「あぁ。頼むぜ五郎。」
「俺も頼むぜ、律希。」
「おぅ。頼むぜ宗久。」
「よろしくだ。律希。」
「、、、。」
手を出した慎吾に、律希は答えず、ニヤリ。
「なっ。何だよ。」
慎吾が不審に顔をゆがめると、五郎が腕を組んだ。
「わかるぞ、律希。」
「流石だな。」
「俺もわかるぜ。」
「やっぱりな。」
「おいって。」
「「「神威ちゃんと、闇夜ちゃん、両手に花のくせに。」」」
「おい。何言ってんだ、あの二人は、同じ住所に住んでる、ってだけで、そんなんじゃないぞ。」
「どうする?あんなこと言ってるぞ。」
「それだけでも、かなりの羨ましいのにな。」
「全くだ。デコピン百発だな。」
「「だな。」」
五郎、宗久、律希、の、半眼になった目が、慎吾を捉えた。
「俺には、どうしようも出来ないんだぞ!」
慎吾の訴えに、ふん、と、鼻を鳴らし。
「知らん。」
「運があり過ぎたな。」
「恨むなら、幸運の神を恨むがいい。」
「おいっ!!」
ジワリと三人が前に出て、慎吾も、ジワリと下がる。
「覚悟を決めるがいい、と、言いたいが、仲間のおめでたがわかった日だしなぁ。」
「確かに。そんな日を血で染めるのもなぁ。」
「血だけじゃすまないかもな。」
「だから、どうしようもないんだ、って!」
「どうする?」
「まっ。おめでたもあるしなぁ。」
「今回は、特別処置ってとこかぁ。」
「しぁないな。」
「そんなとこだな。」
「オッケー。今回は、特別ってことで、よろしくな。慎吾。」
律希が手を出し、
「全く。よろしくだぜ、律希。」
二人は、パチンと、手を打ち合わせた。
今回は、ここで完結です。
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