テストが終わって 3
「書くものが欲しいんだけど。」
「いいけど、何を考えた?」
ろくなことを考えていないのは確実のため、確認は必須。
「慎吾が、私の言ったことを信用していないみたいだから、証明してあげようと思って。」
ー間違いなくヤバい。ー
とりあえず、何とか止めさせようと考える。
「それか。えーっと。そうだ。テストはもう終わったし、夢見と一緒で、カンニングは大目に見るから、気にしなくてもいいぞ。」
「それはどうでもいいの。重要なのは、慎吾が私の言ったことを信用してないことだから。」
「何言ってんだ。ちゃんと信用してるぞ。」
「本当?」
静奈の疑る眼差しが、慎吾を眺め見るが、力については認識しているため、それを頼りに表情を繕い頷く。
「あぁ。本当だ。」
ー使い方をは、微妙だけどな。ー
「ふーん。」
静奈が、横目に見てくる。
「怪しいわね。いいわ。自分で用意するから、ノートの一ページぐらい、どうでもいいしね。」
ぷぃ、っと、顔を逸らした静奈が、自分の鞄からノートを取り出し、一ページだけ破りとる。
「慎吾様、ノートでしたら、いくらでも用意しますので、、、。」
聞いていた夢見がこちらを見るも、
「違うから。悪いが、夢見は待ってくれ。」
また、夢見はむくれてしまう。
慎吾は、破りとったノートに、何やらを書き出した静奈に、慎重に声を掛ける。
「静奈。」
「はいはい。すぐ終わるから。」
「もう一度言うが、カンニングについては、終わってるし、大目に見るからいいぞ。」
「そっ。それはありがと。」
静奈の手は、止まる様子はない。
「それから、静奈の力も、ちゃんと信用してるぞ。凄い力なんだろ。」
「まぁね。今から証明してあげるわ。」
「いゃ。それは必要ないと、、、。」
「慎吾様、静奈様、天使たちは、森羅万象に影響を与える、最強の力を持っています。対して、私たち悪魔は、森羅万象に影響を与えることはできませんが、それ以外の出力では上回っています。なので、普通のサポートにおいては、静奈様より確実にサポートできます。」
夢見が、真剣に、自信のある眼差しを慎吾に向ける。
「おぉ。そうか。凄いな夢見は、ちゃんと信用してるぞ。」
「あっ。ありがとうございます。」
真剣な様子が崩れ、嬉しそうに笑う夢見。
「夢見。あんたねぇ。」
「真実ですから。」
呆れた様子で声を上げる静奈だったが、浮かれて取り合わない夢見にため息をつくと、破りとったノートの一ページを持ち上げた。
「はっきり言うが、静奈の力は信用してるぞ。」
「はいはい。できたから、見て。」
静奈が見えるように持ち上げた、破りとったノートの一ページには。
「絵?」
ー落書き?ー
慎吾が首を傾げ、、
「魔方陣には見えませんねぇ。」
夢見は、唇に指をあてた。
一面いっぱいに、バスの揺れに合わせて歪んだ線で、丸のようなものが書かれ、その中に、同じく、歪んだ線で四角のようなものが二つ、その四角の中は、歪んでいるかもわからない何かが書いてある。
「静奈。悪いが、全く何が書いてあるかわからないぞ。」
「静奈様、もしかして、あまり絵が、、、。」
「いっ、いいから。バスが揺れるせいで、上手く書けなかったのよ。」
「それ以前に見えるが、、、。」
「と、とにかく、これをよく見る!」
二人の感想に、口を尖らせながら、静奈は、さらにその何かが書かれた一ページを押し出す。
「ちなみに、丸の中に書いておるのは、門だから。」
「「門?」ですか?」
夢見が、困ったように、慎吾を見て、慎吾も、首を傾げながら夢見を見る。
頷きあい。
「すまん。見えない。」
「申し訳ありません。そうは、見えないです。」
「いいから、見る!」
ちょっと顔を赤らめながら、勢いを増して言ってくる静奈に、話題を変えた方がよさそうだと判断する慎吾。
「それはわかった。だが、この絵に何の意味があるんだ。」
静奈は、あっさりのって、
「それはお楽しみ。」
得意顔。
「おぃ。めちゃめちゃ、嫌な予感がするんだが、、、。」
「心配ないわ。何が起こるかは、わかってるから。ただ、どうやってこの結果につながるかは、ランダムだから、わからないけどね。」
慎吾の顔色が変わった。
「それって、異常に危なくないか。」
夢見も、青ざめ、
「制御不可を、あっさりと、、、。」
静奈は、よゆうの悪魔笑い。
「そうね。ハチャメチャなことが起こって、この結果になるかもね。」
「おぃ。今すぐ止めな。危なすぎるぞ。」
「だから、大丈夫よ。心配ないわ。逆に言えば、ランダムの過程でもハチャメチャにならなければいいんだから。まっ。失敗すれば、騒ぎにはなると思うけど、今回は、絶対に大丈夫よ。」
「おいって!」
「断言できるとは、流石は、静奈様、、、。」
焦る慎吾と、呆然とする夢見に、静奈は、
「だって、慎吾が私の力を信用してくれないんだもん。仕方ないわよね。」
悪魔笑いに加え、ウィンクまでつけた。
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