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テストが終わって 2

 帰りのバス。

 二列のシートから、三列のシートに変えて、静奈を窓際、夢見、慎吾が通り側の順で座っている。

 「聞くまでもないけど、静奈と夢見は、テストの結果はどうだったんだ?」

 「私?見る?」

 「待ってください。今、出しますので。」

 「いや。別に、見せなくても、、、。」

 あまりのあっさり具合に、戸惑う慎吾に、二人の、テストを持った手が突き出された。

 「はい。」

 「どうぞ。」

 「おぅ。」

 受け取った慎吾が、用紙を見ると、、、。

 「静奈。めちゃくちゃいい点数じゃねーか。夢見は、いい点数だな。」

 「まぁね。」

 「ありがとうございます。」

 静奈は、ちょっと鼻を高くして、夢見は、嬉しそうに笑顔。

 「それにしても、静奈は、全く勉強している様子がなかったのに、どうやったんだ。スゲーな。」

 「ふふっ。簡単よ、テストの時に、魔法で、あってそうな人の答えを写しただけだから。」

 ずでっ。

 派手にコケる慎吾。

 「ちょっと。何よ、それ。」

 静奈が、心底、不満そうに顔をしかめた。

 「何よ、それ、って、カンニングじゃねーか!」

 「そうだけど。それが?」

 「は?それが、って、夢見だって、ちゃんとテストを受けて、、、。」

 夢見を見ると、むこうを見る。

 「夢見?」

 確認すると、夢見は、むこうを向いたまま、少し俯いた。

 「すいません。その、どのくらいの点数にすればいいのかわからなかったので、選抜会の神々に、、、。」

 「マジで?」

 「はい。」

 「あっ、それ、いいわね。」

 「はい。かなり楽でした。」

 「じゃあ、次は、私もそれでいこっかな。」

 「待て!」

 盛り上がる静奈と夢見を、慎吾は止めて。

 「二人とも、真面目にテストをする気があるのか?」

 「「、、、。」」

 黙って顔を見合わせた二人は。

 「ないけど?」

 「特に必要を感じませんでしたし、柚羽様と咲舞様に負担にならない点数であることが必須でしたので、、、。」

 「そうかもしれないけどなぁ。」

 言う言葉が見つからず、黙ってしまう。

 と。

 静奈が、ふんっ、と胸を張った。

 「慎吾。勘違いしているとおもうけど、私がカンニングするのは、世のためでもあるのよ。」

 「カンニングが、世のためになるわけないだろ!」

 「わかってないわねぇ。」

 思わず叫んだ慎吾に、ちっちっちっ、と、静奈が指を振った。

 「私が真面目にテストをやったら、私が書いた答えが、正解になるかもしれないのよ。」

 どうだ、と、ばかりに胸を張る静奈。

 暫く、呆れた目で静奈を見て、

 はぁ。

 慎吾は、深々とため息をついた。

 「静奈。静奈の言っていることを訳すと、静奈が1+1=に、4、と、答えたら、それが正解になる、と、言ってることになるんだぞ。」

 「そうだけど。」


 「、、、。」


 「、、、。」


 もう一度、深々とため息。


 「そ、そんなことあるか!!!!!!」

 思わず大声になった慎吾だったが、それに、静奈は軽く肩を上げた。

 「あのね。」

 「慎吾様。」

 同時だったが、静奈の答えに疲れていた慎吾は、夢見に答えた。

 「おお。どうした。夢見。」

 静奈は、両手を上げた後、窓の外に目を向ける。

 「まず。慎吾様の許可なく、選抜会の神々に頼ってしまい、申し訳ありません。」

 「いや。俺の許可の問題以前にだな。」

 「私達の魔界に来る時のために、神々の力を断ち、自らの力を蓄える姿、流石です。私達、魔界では、今すぐにでも慎吾様をお迎えできる準備は整っています。ですので、今すぐに魔界へお連れすることが、、、。」

 「待て待て。何でテストを普通に自分でやっただけで、そうなるんだ!?」

 「はぁ。神々の力を断ち、自らの力を蓄える姿、どう見ても、、、。」

 「先に言っとくが、神は関係ないからな。それで、テスト、って言うのは、そう言うもので、俺も含めた皆が、そうやって、自分の知識を試すためのものなんだ。わかるか?」

 「、、、。全く必要性を感じない知識ですが、、、。」

 「いゃ。まぁ。、、、。」

 一瞬、納得しそうになる慎吾だったが、思い止まり、

 「確かに、夢見からすればそうかもな。」

 夢見が、理解してくれましたか、と、嬉しそうに笑顔になる。

 ーこりゃあ、間違いなく、勘違いしてるな。ー 

 「では、早速、魔界に、、、。」

 「待て。」

 いそいそと、何やらを始めた夢見を止めて、慎吾は、頭をかいた。

 「あーっ。そうだな。今回は終わってるし、いいぞ。」

 「しかし、神々に頼らず、、、。」

 「今回は、いいから。」

 「わかりました。では、慎吾様を魔界におつれする準備を、、、。」

 「行かないから。」

 むくれる夢見に、ため息をつくと、窓際で、悪魔笑いを浮かべた静奈が、片手をこちらに出してきた。

読んでいただき、ありがとうございます。


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