協力作戦 2
今日も、慎吾達がぞろぞろとコンビニへ入っていく。
チロチロと、男子達を見ながら、位置取りをする静奈と夢見。
なんとなく割れて、進藤が離れると、静奈が葛西に向かって頷き、葛西が、進藤についていく。
「ターゲットの足元座標、確認完了。追跡、オーケーです。タイミングをお願いします。」
夢見だ。
「わかったわ。」
静奈は、チロチロと、周り、慎吾と、進藤、葛西の位置を確認した。
「今!」
先日と同じく、小声の静奈の指示で、夢見が力を使った。
「きゃっ!」
同じく、葛西が足を滑らせ、進藤にむかって、しがみつくように倒れこむ。
「おわっ?」
予定通りに、二人は、重なるように通路に倒れた。
「ご、ご、御免なさい。その、だっ、大丈夫?」
「よし。上手くいったわ。私は、むこうに行くから、慎吾をお願い。」
「わかりました。」
頷く夢見を確認して、小走りで、葛西、進藤の倒れている場所に向かう静奈。
夢見が、慎吾の方へ顔を向ける。
「なんか。声、聞こえなかったか?」
慎吾だ。
「おぅ。なんか、聞こえたな。」
「転んだか?」
辺りを見て、歩き出す男子達。
夢見は、慎吾に力を使った。
「あっ。」
声を上げた夢見の前で、わっ、と、声を上げながら倒れた慎吾が、前にいた宗久を押し、押された宗久は、五郎を、五郎は、河本と中里を、、、。
将棋倒しになった。
「いてて。」
「なっ、何やってんだ!」
「うるせー。足が滑ったんだよ。」
「ててっ。」
「こんなところで、転ぶな!」
「好きで転んだんじゃねー。」
騒ぎながら、バラバラと立ち上がる男子達。
その頃、静奈は、座り込んだ葛西と進藤のところに来ていた。
「二人とも、怪我はないわね。」
「何とか。」
「私も。」
「なら、進藤は、すぐに立って。咲舞ちゃんは、ちょっと待つ。」
「おっ。おぅ。」
静奈の指示に、急いで立ち上がる進藤。
「えっと?」
言われるままに、大人しく待つ葛西に、にっこりと微笑むと、静奈は、進藤の耳元で囁いた。
「咲舞ちゃんが立つのに手を貸す。」
「おっ、おおおぅ。」
飛び上がって、赤くなり、あたふたと戸惑う進藤。
突く静奈。
「大丈夫だから、迷わない。」
「おおおおぅ。」
突かれて、幾分、正気を取り戻した進藤が、真っ赤になった状態で手を出すと、
「あ。ありがとう。」
進展がわかりながらも、どうしようもなく、真っ赤になって待っていた葛西が、その手を取った。
「ふふっ。じゃあ、私はこれで。」
退場した静奈が、夢見のところに行くと。
夢見が、困った様子で立っていた。
むこうで。
「慎吾のおごり、確定だな。」
「おいっ!なんでだよ!」
「痛い思いをしたからな、当然だ。」
「俺だって、痛かったんだぞ。」
「知らん。」
「おいっ!」
籠を渡され、次々と、男子達が選んだ飲み物が放り込まれている。
「おいっ。宗久は、当番だろーが。」
「立石と葛西は俺が奢るけど、俺の分は、慎吾だ。」
「くっそーー!」
地団駄踏む慎吾。
「しっ、静奈様、慎吾様が大変に、、、。」
「ほっときなさい。昨日の邪魔を思えば、そのくらいはオッケーよ。」
「はぁ。」
「それより、上手くいったわ。思ったより効果もありそう。」
「本当ですか?」
「ええ。」
グーをつくった静奈。
夢見も、グー。
「ちっくしょーー。」
ぶつぶつと歩いてきた慎吾に、二人は向き直った。
「言っておくが、流石に今日は無理だぞ。」
静奈と夢見に気が付き、表情を険しくする慎吾に、静奈は、上機嫌で笑顔をつくった。
「ふふふっ。わかってるわ。今日は、大目に見てあげる。」
「そっ、そうか、助かる。」
夢見も、特上の笑顔で。
「慎吾様。今日は、自分で出しますので。」
「あっ、あぁ。そうしてくれ。」
ーどうなってんだ?ー
機嫌よくスタスタと行く二人。
慎吾は、ため息をついた。
読んでいただき、ありがとうございます。
よければ評価をお願いします。




