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静奈と夢見 3

 はぁーーーー。

 長いため息とともに、夢見が俯いていく。

 「ちょっと、そこまで落ち込まなくてもいいでしょう。それに、夢見にもいい話なんだから。」

 「慎吾様は誠実な方です。ハーレムは必要ありません。それに、どうして、慎吾様のハーレムが私にいい話なんですか?」

 「ほんと、おこちゃまねぇ。ハーレムでなければ、一人しか選ばないのよ。逆に、ハーレムになれば、複数を選ぶのよ。」

 「慎吾様は誠実な方です。ですので、、、。」

 「ハーレムになれば、夢見も選ばれるかもね。」


 はっと、顔を上げた夢見に、あえて、天使らしい笑顔をして見せる静奈。

 

 「、、、、、、。」


 夢見は、ゆっくり、赤くなっていく。

 「わっ、わた。私、が。し、慎吾、様、に。様、に、、、。」

 あわせて、こたつ布団を持ち上げて、弄り回す。

 「協力する気になってくれたかしら。」

 そして、悪魔笑いの静奈に、小さく頷いた。

 「ち、ちょっとは、、、。」

 ー完全に落ちたわね。後は、とどめね。ー

 「言っておくけど、それだけじゃないのよ。慎吾に魔王を認めさせて、魔界に引っ張り込めるかもしれないんだから。」

 「ハーレムに、そこまでの、、、。」

 「ハーレム、と、言うより、色欲ね。」

 一気に、顔色が戻って、半眼夢見。

 「慎吾様は誠実な方です。そんな色欲なんて、、、。」

 「はいはい。いいから、話を聞きなさい。」

 夢見は、ちょっと頬を膨らませると、可愛く口をとがらせて黙った。

 「わかると思うけど、慎吾が動きにくいのは、怠惰を持っているからよ。」

 「まぁ、、、。」

 「逆に言えば、それしかないから動かし難いのよ。」

 「慎吾様は誠実な方です。その慎吾様をたぶらかして、色欲を、なんてことはできません。」

 「あらあら、二つの大罪を冠する魔王なんて、そうそうどころか、見つかることはないと思うけど。」

 「それは、、、。そうですが、、、。」

 「それに、魔族の魅力的な綺麗どころを慎吾のハーレムにすれば、慎吾は嫌でも魔界に入り浸り、どうにも魔王を認めるしかなくなるわ。どう?」

 「うっ、、、。」

 「まだあるわ。夢見は、魔王代理で、魔族のトップなんでしょ。」

 「代理ですが一応。」

 「わからないかしら、魔族のトップたる夢見は、魔族の中でハーレムを作るときに、トップで選ばれる可能性がある、ってことよ。」

 ー魔族の中だけで選ぶなら、だけどね。ー 

 「どう?」

 「しっ、慎吾様に、と、トップで選んで、、、。」

 「そっ。それに、ハーレムをつくったからと言って、慎吾が誠実でなくなるわけじゃないわ。」

 「、、、、、、。」

 静奈は、こたつを出て、黙る夢見の横に行くと、彼女の耳元に囁いた。

 「二冠を持つ魔王、その魔王、慎吾の魔界への引き込みと、その慎吾のハーレムにトップで選ばれる可能性、だからと言って、慎吾が誠実でなくなることもない。」

 ビクン、と、夢見の肩が跳ねあがり、ゆっくりと顔を背けていく。

 が。

 静奈は、その夢見に、悪魔笑い全開で問いかけた。

 「どう?」

 「うっ、、、、、、。」

 夢見は、暫く目を泳がせると、ゆっくりと、静奈に向き直った。

 「わっ、わかりました。きょ、協力します。」

 「ふふふ。よろしくね。」

 静奈が手を出すと、夢見は、少し、悔しそうにしながらも、その手を握った。

読んでいただき、ありがとうございます。


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