コンビニで 2
コンビニに着いた慎吾達は、ガヤガヤと適当に選び始める。
先にコンビニに入った、男子五人と、静奈は、既に店内を歩き回っていて、立石と葛西、そして、闇野、と、呼ばれている彼女が慎吾の後ろを歩いていた。
「あれ。お前、ジュースなんだ。」
「炭酸、飲めねー。」
「マジか、練習しとけ。」
「うるせー。」
「ブラックかよ。スゲーな。」
「ふふん。お子ちゃまと違うんだよ。」
「じゃあ。俺もブラックにしてやる。」
そして、慎吾が持っている篭に、選んだものを放り込む。
「言っておくが、お前らは、自分で買えよ。」
釘を刺すと、男子五人は、肩を竦めた。
「細かいことは言うな。」
「そうだ。ちょっと増えるだけだぞ。」、
「しゃあ。明日以降は、俺に奢れよ。」
「「、、、。」」
男子五人は、少し考えて、ため息。
「へいへい。」
「今日ぐらい、いいだろー。」
「許さん。」
次々と、慎吾の持っている篭から、自分の選んだ飲み物を取り出して、レジへ。
「葛西と立石は、好きなのを選んでくれ。」
「「うん。」」
二人が、選ぶために離れる。
と。
「あのぉーー。慎吾様、その、緊急事態なんですが、、、。」
いつの間にか、闇野、と、呼ばれている彼女が横に立ち、こちらを、祈るように見上げていた。
「き、緊急事態?」
髪と同じく、闇の濃さを持ちながら、輝きを忘れない瞳に惹かれるが、振り切って、急いで静奈を探す。
ー何やった?ー
派手なエフェクトがかかりそうな騒動はないが、原因は、他は思いつかない。
一通り見回し、後ろに、静奈を見つけた。
「静奈。何かしたか?」
「え?なんにもしてないけど?」
こちらの様子に驚いて、キョトンと、棒立ちになる静奈。
ちょっと可愛い。
ー違う。ー
「いや。彼女が緊急事態だって言うから、静奈が何かしでかしたのか、って。」
横にいる、闇野、と、呼ばれている彼女を指すと、静奈の表情が硬くなった。
「どう言うこと?」
闇野、と、呼ばれている彼女は、かなり剣呑な雰囲気になっている静奈に、全く憶する様子もなく、両手を上げた。
「あっ。いえ、そう言う事態じゃないんです。」
「じゃあ、何よ?て、言うか、何なのよ、緊急事態、って。」
「や。こっちも、何のことだか。」
静奈と慎吾は、黙って、闇野、と、呼ばれている彼女を眺めてしまう。
彼女は、赤くなりながら、手を揉み合わせつつ、うつむき加減。
「その、、、。手持ちが全くないんです。」
「「、、、、、、、、。」」
はぁーー。
「いいぞ。好きなの選んできな。」
ぱぁぁっと、日が差したように笑顔になる、闇野、と、呼ばれている彼女は、
「あっ。ありがとうございます。」
大人びた雰囲気とはかけ離れた、可愛いお辞儀を綺麗にすると、いそいそと、選び始める。
「お優しいことで。」
慎吾は、ため息をもう一つして、後ろで呟いた、不機嫌そうにしている静奈の持っているペットボトルを手にした。
「いいの?」
少しだけ驚いた顔をしている静奈に、慎吾は、鼻の頭をかいた。
「何だ。その、赤点対策のきっかけ、かな、を、作ってくれたのは確かだからな。」
「へへっ。ありがと。」
素直に喜ぶ静奈を見つめていると、女子二人が来るのが見えた。
「これに入れてくれ。」
頷く女子二人が、篭に選んだ飲み物を入れると、途中、闇野、と、呼ばれている彼女の選んだ飲み物を受け取り、慎吾は、レジに向かった。
コンビニを出ると、男子五人が待っていた。
「来たか。俺ら、先に行くぞ。」
「バスが出てくるのが見えた。」
「おぉ。本当か、お疲れ。」
「「明日な。」」
五郎と宗久が、走り出す。
「私達も。」
静奈に頷き、
「そうだな。立石、葛西、今日はありがと。助かった。」
袋に入っていた飲み物を二人に渡す。
「うん。」
「ありがと。」
「それで。」
静奈が、残っている男子三人へ手を上げた。
「三人は、しっかり柚羽ちゃんと、咲舞ちゃんを家まで送るように。いいわね。」
「おぉ。」
「わかった。」
「任せとけ。」
「静奈。走るぞ。」
「うん。」
「お疲れ。」
「明日な。」
「お疲れ様でした。」
適当に、手を振ると、慎吾と静奈と、闇野、と、呼ばれている彼女は走り出し、バス停に向かった。
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