表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/57

何やってんだ 4

 教壇に立っていた担任の佐原が、教室を見回した。

 「ちょっと早いが、今は、ここまでにする。」

 ちょっとではない時間だったが、続きがあった。

 「神威と藤原、ちょっと来てくれ。」

 慎吾と静奈が返事をしながら立ち上がり、他の生徒は、肩の力を抜いていた。

 二人は、担任の佐原に続いて、廊下に出た。

 まだ、他の教室は授業中の為、廊下には三人以外、誰もいない。

 先に出ていた担任の佐原は、慎吾が教室の扉を閉めるのを確認すると、口を開いた。

 「昨日、校長から、藤原の家に電話があったはずだが、しってるか?」

 先にいた静奈が答えた。

 「はい。知ってます。」

 ばつが悪そうに、頭をかく担任の佐原。

 「そうか、校長から、結果を聞いて来いと、せかされててな。」

 「もう少し、時間をください。」

 嬉々として答えようとした静奈に代わって、慎吾が答えた。

 担任の佐原は、目線で、静奈に確認する。

 静奈は、多少、むくれていたが、頭を下げた。

 「すいません。もう少し、時間をお願いします。」

 「そうか。」

 担任の佐原は頷き、

 「何だ。焦る必要はないから、ゆっくり悩んでくれ。後は、こっちで何とかしておく。」

 背を向けた。

 「すいません。お願いします。」

 慎吾が、その背に頭を下げると、

 「お願いします。」

 静奈も真似た。

 後ろ手に、手を上げた担任の佐原が見えなくなると、むくれた静奈がこちらを向いた。

 「何よ。せっかく、必要なくなる、って、教えてあげようと思ったのに。」

 「おいおい。まだ、成功するとは決まってないだろう。」

 黙った静奈。


 突然、驚く程の可愛い仕草で、舌をだし、

 「帰りが楽しみ!」

 と、教室の扉を開けた。

 ー本当に、何をやったんだ?ー

 慎吾が考えていると、授業の終わりのチャイムがなった。




 慎吾、五郎、宗久、三人は、並んで、教室の窓から正門を眺めた。

 「増えてる様子はないが、、、。」

 「違う気はするな。」

 「デカいカメラを持ってた奴らがいなくなってないか?」

 「じゃあ。テレビ局の奴らは、いなくなった。」

 「そんな感じだな。」

 「じゃあ、配信者の奴らだけになった。と。結局、不味いのは変わってないな。」

 五郎と宗久が、こちらを見る。

 「「どうする?」」

 行動は、ほぼ決まっている。

 移転だ。

 しかし。

 「状況は知りたい、昨日みたいに頼むわ。」

 「オッケーだ。任せとけ。」

 「楽しみにしておけ。」

 二人は、意味深に笑うと、鞄を持って、、、。

 五郎が、肩に手を置き。

 宗久が、拳をつくって、胸を小突いてきた。

 「頑張れよ。」

 「今度こそ、失敗するなよ。」

 「いや、昨日も、今日の朝も成功したし。」

 二人は黙り、慎吾も、黙った。


 二人の視線が、何かを語る。


 「お前ら、、、。」

 何が言いたいか、わかった。

 二人を、交互に確認する。

 「わかったみたいだな。」

 「失敗するなよ。」

 歩き出す二人を、慌てて止める。

 「待て待て。そんなこと、できるわけないだろ。下手したら、病院送りだぞ。」

 ー本当にやったら、病院送りじゃあ、済まないんだぞ!ー

 まぁ、実際は、移転になるため、実行は不可能だが、慎吾の思いが聞こえない二人は、真顔で立ち止まった。

 「何言ってんだ。病院送り程度で済むなら、俺はやる。」

 「俺もだ。その価値は十二分にある。」

 思わず呆れて、肩を落とした。

 「お前らなぁ、、、。第一、病院送りになるのは俺だぞ。」

 ふんっ!

 二人は、勢いよく、鼻から息を抜いた。

 「慎吾の病院送りぐらい、安いもんだ。」

 「おぃ。」

 「安心しろ、病院から連絡があったら、喜び勇んで、確認しに行ってやるよ。」

 「じゃぁ、病院からの連絡、待ってるぜ。」

 「おぃ!!」

 親指を突き立て、二人は、教室を出て行った。

読んでいただき、ありがとうございます。


よければ評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ