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何やってんだ 3

 早朝の手伝いを終えた慎吾が、裏口の扉を開けテーブルの方を見ると、多少、疲れた表情の静奈が食事をしていた。

 「疲れてるみたいだけど、大丈夫?」

 「大丈夫ですよ。ちょっと、寝不足なだけなんで。」

 「そう。ならいいけど、無理は駄目よ。」

 「はい。」

 祖母、静奈の会話を聞きながら部屋に行き、着替えて、テーブルにつき、朝食をかきこむ。

 他、諸々を準備して、

 「いってらっしゃい。」

 「「いってきます。」」

 玄関を出た。

 で。

 玄関の扉を閉めて、すぐ、木陰に隠れた。

 「あれ。そうよね。」

 「まぁ、間違いないだろ。」

 バス停の近くに、車が止まっていた。

 三台ある。

 静奈から話を聞く気なのは、間違いないだろう。

 「絶対、バスに乗ってくるだろーな。」

 ーバス停、一つ、歩くか。ー

 遅刻が確定しそうだが、逃げれないバスの中で、彼らの相手をするよりマシそうだった。

 はぁ、と、静奈。

 「仕方がないわね。面倒だけど、移転しましょ。」

 見ると、腰に手をあて、嫌そうに、止まっている車を見ている。

 「なら、静奈は移転で行ってくれ。俺は、ようがないだろうから、バスで行くよ。」

 歩き出そうとすると、静奈が止めた。

 「駄目よ。」

 半眼になっている。

 「別に、野郎の俺にようはないだろうし、、、。」

 「言ったでしょう。私は、慎吾のサポート、行き帰りぐらいはついていかないと、って。」

 腕まで組んだ。

 正直、こちらも、一緒にいるところを目撃されていることから、からまれる可能性は否定できないし、静奈を一人で行かせて、トラブルを起こすにも怖かったことから、慎吾は、

 「それなら、頼むかな。」

 「よろしい。」

 何故か、過剰に尊大な態度で頷く静奈。

 「それで、どうする?」

 「そうね。流石にここは不味いわ。昨日の畑に行った方がいいいわね。あそこなら、人はいないし、座標もわかってるから。」

 「ん。そうするか。」

 歩き出すと、まだ、静奈はニヤニヤと笑っていた。

 「何だよ?」

 「ふふっ。」

 指を立てて、ポージング。

 「安心して、怖くないように、ちゃんと手を繋いであげるから。」

 「おい!」

 慎吾の抗議を、無視するように静奈が歩き出し、慎吾も、不満顔で続く。

 畑に着いた二人は、手を繋ぐと、姿を消した。


 慎吾と静奈は、校舎の裏の倉庫の裏から出ると、校舎の陰から、正門を見た。

 「増えてるわね。」

 「ここまでくると、怖いどころじゃないな。」

 ニヤリ。

 悪魔笑み

 「おい。」

 「帰りが楽しみね。」

 「おい。」

 「さっ。教室にいきましょ。」

 無視して歩き出す静奈を追って、慎吾も歩き出し、並んだ。

 「何をやった?」

 静奈は、輝く悪魔笑みを向け、

 「いいこと!」

 歩いていく。

 慎吾は、悪夢実現の確定を確信しながら、並んで歩いた。

 教室に入ると、

 「あっ。静奈。」

 「おはよー。」

 静奈は、教室の真ん中へ、慎吾は、後ろの隅にいる二人に向かった。


 「おす。」

 「おぉ。早いな。」

 「あぁ、念のために、早く来た。昨日は、助かったぜ。」

 「正門が騒がしくならなかったから、フェンス越え、上手くいったみたいだな。」

 「まぁな。少し苦労したけどな。」

 ーそーいゃあ。そんな話だったな。ー

 完全に忘れていたが、合わせておく。

 「「で?」」

 五郎と宗久が、顔を寄せてきた。

 何気に、小声。

 「何だよ?」

 慎吾も、小声。

 「ふざけるなよ。わかってるんだぞ。」

 五郎。

 「そうだ、フェンス越えだぞ、気が付かないとは言わせないぞ。」

 宗久。

 「はっきり言え!」

 慎吾が言うと、二人は、真っ赤になって、顔を背けた。

 その時、慎吾の目に、教室の真ん中で話をしている静奈が目に入った。

 楽しそうに話している静奈が着ている服は、制服。

 慎吾も制服を着ていて、大きな違いは、男子は、ズボン、女子は、スカート。

 慎吾は、頬をかいた。

 ー確かに、聞きたくなるな、、、。ー

 低いとはいえ、それなりに高さのあるフェンス。

 それを、スカートで登れば、、、。

 ゲフッ。

 二人の肘が、同時に、慎吾の脇腹に突き刺さった。

 「で?どうだった?」

 「そうだぞ。協力した俺たちには、聞く権利があるぞ。」

 赤い顔のまま、詰め寄ってくる。

 「ばっ。馬鹿、静奈が、そんな失敗するわけないだろ!」

 「「、、、。」」


 「確かに。」

 五郎が、抜けたように離れ。

 「流石、神威ちゃん、俺らの上をいく。」

 宗久が、天を仰いだ。

 「馬鹿野郎が。油断してたから、めちゃめちゃ効いたぞ。」

 慎吾は、脇に手をあてながら沈んだ。

読んでいただき、ありがとうございます。


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