日本語の勉強とドラゴン卵の抱卵
朝の光が眩しい長屋で二人がおもむろに起きる。『おはようアリエル』『おはよう芙美』ん~~っと伸びをして早速朝御飯の準備を始める。時刻は0800を回っていた。今日のおにぎりは明太子、おかか、ポーク、天むす。その中でアリエルが選んだのは、おかかとポークのおにぎりだった。まずはおかかを食べる『何か不思議な味ね。鰹節?よく知らないけど、旨味が、ギュッと凝縮されている感じ』『そうそう鰹節だなんてよく知ってたじゃない』『日本語教材の中で読んだわ。おにぎりも紹介されていたの。ポークおにぎりもあったわ。興味があったの、この形にね』そう言うとポークおにぎりをおもむろに取り出す。『予想外の組み合わせね。ポークの塩っけがたまらないわ。美味しい、この独特の味、たまらないわ〜』良かった。今日もエルフさんは満足してくれた御様子。俺も明太子おにぎりと天むすを頂く。明日はこちっちをアリエルが食べるのかと思うとニヤニヤが止まらない。『どうしたのニヤついて』『えっ?いやぁ、明日は明太子と天むすをアリエルが食べるのかと思うとついね』『変なの。私が食べると面白いわけ?』『いや、そう言う訳じゃないんだけど』けど食べた反応が気になるのも事実。そうこうしてるうちに『ご馳走様でした』を2人で言う。完璧に日本人化していってるよなアリエル。つい、ニヤついてしまう。さて、0830。『アリエル、俺はギルドに行くけど、どうする卵暖めつつ日本語の勉強かな?』『そうね、そうさせて頂くわ。でも今日はアタシの家で暖めつつ日本語の勉強をしてくるわ。何時頃に戻れば日本へ行けるかしら?』『あぁ~、だいたい1800頃には寝ようと思っているから、それ位には帰って来てもらえると助かるかな?まぁ遅くとも1900までには帰って来て』『わかったわ。少し遅れるかもだけど必ず戻るから、置いていかないでよね!』『はいよ』そう言って2人で長屋を後にする。俺はギルドに行く。カランコロンドアを開けると音が鳴る。ニンフィアちゃんがいない。しゃあない。ギルドに併設された酒場兼飯屋でお茶を注文する。こっちの世界でお茶を注文すると、割と本格的なのが出てくる。今日の日替わり茶はモロコシ茶。モロコシとは現代社会で言うトウモロコシの様な作物で、こっちの世界では、割と主食に近い。そんなモロコシ茶を一口すすると、確かにトウモロコシの甘みがある。案外美味しいんだよな、これ。モロコシ茶を飲み終えた頃入口がバーンと開いた。ニンフィアちゃんが、遅めの出勤をしてきたのである。『す、すいません。寝坊しちゃって・・。』『ちょーっとーっ困るよ。もういいから早く受付始めて頂戴』上司と思しき人物に気合を入れられている。『す、すいまっしぇん…』元気がなくなっていく。時刻は0930である。『ニンフィアちゃん、今日の任務は何があるかな?』優しく声を掛けると『今日はですねぇ…し、少々お待ちください』そう言ってバックヤードに入って行く。するとなにやら怒られている声が聞こえる。ニンフィアちゃんが帰ってくると、『す、すいまっしぇん。まだ整理出来てなくて、掲示板をみてもらっても良いですか?』と予想外の返しをして来た。仕方無しに掲示板の所へ。すると凄い勢いで任務を剥がしていくニンフィアちゃん、『すいまっしぇん。これらは達成済みの案件ですので。』そう言って今度はまた凄い勢いで任務を貼っていく。『今日の朝までに届きました新しい案件です』そして『どうぞ!』と案件の貼り替えを終わらせた。それにしても碌な任務がない。迷い猫の捜索に庭の草むしりってこんなの冒険者ギルドに頼む内容かね?
一方その頃アリエルはというと、馬を走らせ約2時間、エルフの里へ戻ってきた。今週の水曜日に家を出てそのままゴブリンに拉致され木曜日に救出されたはいいがそのまま日本へ行ってしまい金曜日を日本と芙美の長屋で過ごして、土曜日の今日帰って来た。という訳で大学をこの間無断欠勤してた訳であるが、どう言おうか?素直に話して頭おかしいと言われるよりかは何か別の言い方をした方が良いんじゃないかって思った。ゴブリンに拉致救出された話は癪だけど素直にした方が良さそうね。日本へ行って来た話は…。そうねやめといた方が良いわね。ちょっと治療してたって言い訳しましょう。ドラゴン調査してたって言い訳もあるし。そうね、それで行きましょ!という訳でゴブリンに捕まった事、その後助けてもらったとある冒険者と一緒にドラゴン調査を行った事、そしてドラゴンの卵をゲットして抱卵している事を大学の学長であるレゴラスに報告をした。レゴラスはその立派な口髭を右手でいじりながら聞いていた。『一つ分からんのは何故ゴブリンに捕まったのか?お前程の魔法の使い手が何故だ?』『油断しました。巣穴があったので興味本位で入ってしまいまして、もし囚われてる女性がいるなら助けたいなと思ったからです。すると最奥にはホフゴブリンがいて、つい近接戦闘で挑んてしまい…、倒されてしまいました。完全に油断してしまいました。』『ゴブリンには犯され無かったのかね?』『そこは大丈夫でした。私の他に7名程が囚えられており、私の順番までは時間がありました』『ふむ、で、そのとある冒険者とやらが救出に来た時も近接戦闘で挑んだと。魔法を使わなかったのは何故だ?』『最初の近接戦闘が失敗に終わったのが悔しかったからです。今度こそ近接戦闘でケリをつけようと思ってしまいました』『はぁ~、良いかララノア・アグラリエル、お前は強力な魔法を使う事が出来る。不慣れな近接戦闘なんかに頼らず、最初から魔法を使えばそんな危機的状況に陥らずに済んだはずだ』レゴラスの怒りは御尤もである。『お怒りは甘んじて受けます』『所でドラゴンの卵を持ち帰る事に成功したと言っていたが…』『はっ、ここに』アリエルがマフラーでぐるぐる巻にした卵を差し出す。『孵化させるつもりなのか』『はい、これはエルフ世界では初めてではないでしょうか?良い論文が書けますよ〜!』良い論文と聞いてレゴラスの眉毛がピクリと動く。それもそのはず、ドラゴンの卵を孵化させるとなれば、国家事業にも値する。そんな論文を書かれた日にゃあ、エルフ大学の名声も、その学長たるレゴラスの名声も爆上がりするのは必至だからだ。『それで、卵はかえせそうなのか?』『はっ、こればかりはやってみないことには…』『アグラリエルよ、予算と助手をつけよう。必ず卵をかえすのじゃ!』マジかよ!エライ気前が良いではないか。『はっ!有難き幸せ!!このララノア・アグラリエルの名に誓って必ずや卵をかえしてみせます』『うむ、頼んだぞ』そそくさと学長室を後にする。しっかし予算と助手は意外だった。ちょっと論文てエサをチラつかせたらこれだもんな。チョロイもんだ。早速大学の会計課に行き予算の請求手続きに入る。とりあえず100万ゴールドを請求した。受付嬢は抵抗したが、学長のお墨付きには勝てす、100万ゴールドが支給された。さぁてこれで今日は何を食べようかな。とここで、はたと気づいた。お昼御飯のヤキソバは芙美が持ってるじゃない。何なら夕飯も。あ〜っ何で長屋を出る時に気が付かなかったのよ。しょうがない。いったん自分の家に戻りましょう。エルフ大学の官舎の1階の1室がアリエルの家である。間取りは現代社会で言う1Kといった所で一人暮らしには丁度良い広さである。そっと卵をベッドの上に置きふぅっと一息つく。お昼どうしようかなぁ。一度、日本の食文化に触れてしまうとこっちの世界の食文化に拒否反応が出てしまう。とは言い過ぎかもしれないが、それに近いモノを感じてしまう。時刻は1050、そろそろお昼御飯を考える時間である。
一方その頃、尾崎芙美は重大な事に気が付いていた。そう言えばアリエルに昼御飯も夕御飯も渡してないや。ヤベェ!怒られるぞ〜!どうする?届けに行くか?いやしかし、エルフの里へ行った所でアリエルの家なんて知らないし。ど〜うしよう、でも、ま、行くだけ行ってみるのもありじゃね?時刻は0950、馬を飛ばして2時間1150、丁度昼メシ時に到着すると、とりあえず、エルフ大学に行ってみよう。何か手掛かりがあるかもしれない。その辺の道行くエルフさんに話しかける。『スイマセン、エルフ大学に行きたいのですが…』帰って来たのはそっけない返事『…あっち』『ありがとうございます』相変わらず塩対応だよなエルフ族って奴はよ。『そうアリエルが特殊なだけで一般的なエルフ族って奴はこんなもんなんだよな』ブツクサ言いながらも何とか大学までたどり着いた。エルフ大学の受付嬢にアリエルこと、ララノア・アグラリエルがどこにいるか聞いてみた。すると官舎に帰ってると思うとの事。官舎の場所を聞くと超面倒くさそうに教えてくれた。あぁ〜俺もエルフ族だったら良かったのに。等と訳のわから無い事を考えながら、官舎に到着するとララノア・アグラリエルの表札を発見した。良かった。やっと見つけたよ。コンコン、ノックをする『俺だよ。芙美だ。アリエル、いるなら空けてくれ、昼メシを持ってきた』しーん、何の反応も無い。
当のアリエルはと言うと、時刻は1130。『さて、そろそろお昼御飯にしなきゃね。市場へ出掛けて野菜炒めでも作ろうかしら』という訳で市場へ出掛けていったのであった。ひと通り買い物を済ませて家へ帰ると怪しい人物が家の前で座り込んでるではありませんか。『ちょっと貴方、人の家の前でって、芙美?芙美じゃない?どうしたのこんな所で』『やぁアリエル、お昼御飯を渡すの忘れてて、届けに来た』座り込んでた芙美が、おもむろに立ち上がり言う。『もしお昼がまだだったら一緒にどう?』『まだお昼御飯、全っ然まだだよ。一緒に食べよ』嬉しそうにアリエルが言う。『実は市場で野菜を買って来てて…。野菜炒めでも作ろうかしらと思っていたの。でもあんまり美味しくないから困っていたのよね』『野菜炒めが美味しくないって、そんな事ないと思うんだけど…』まぁ良い。とにもかくにもヤキソバを2人で分け合う。『まぁ〜、良い香り。早く頂きましょう』『頂きまーす!』2人で言う。ズゾゾーッ『音をたてて食べるのってマナーが悪いのね』『いや、日本じゃ麺類は音をたてて食べるもんなんだよ。すするのが美味いんだよなぁ』『へぇ~、そうなんだ。でもアタシは抵抗があるから、音は立てない様に食べるわ』『そうして下さい』ズゾゾーッとすする。『ねぇ、やっぱりマナー違反よ。音をたてて食べるなんて』『でも音をたてて食べる方が美味しく頂けるんだよ。それに音をたてて食べる方が美味しいって意味でもあるんだから』『そうなの?そう言われるんならアタシもやってみようかしら?』アリエルが音をたてて食べる事に興味を示し始めた。ズッズゾー。アリエルが音をたてて食べる。『本当ね。何か美味しく感じてしまうわ。不思議』『でしょう。蕎麦とかうどんも音をたてて食べる方が美味しく頂けるんだよ』『もっと早くに教えてくれたら良かったのに』アリエルが言う。『日本人以外の方に音をたてて食べる方が美味しく頂けるってのを教えるのはちょっと…躊躇しちゃって…。でもアリエルが日本の文化を尊敬してくれるからこそ、音をたてて食べる方が美味しく頂けるってのを分かってくれたんだし』『アタシは日本の文化はもっと早くから尊敬していたわ。それこそ最初に行った日からね』そんなこんなで音をたてて食べる問題は解決した。『ご馳走様でした』2人で言う。さぁ午後は何をしようかな?『抱卵しつつ日本語を勉強するわ。』アリエルのスタンスは変わらない。『芙美はどうするの?』『俺?どうしようかなぁ?ギルドも碌な任務が無かったしなぁ』『じゃあエルフの里でも研修していったらどう?』えぇ~、エルフ族の人って人間に冷たいから、あんま研修にならないんじゃないかな?と思ってみたが、アリエルの提案を無下に断る事もできず、『じゃあそうさせてもらおっかな。オススメの研修コースってある?』『そうねぇ。まずはエルフの里の市場かな。武器屋さんなんか良いんじゃない?貴方にピッタリの武器が見つかるかもしれないわ。あとは、エルフ大学の図書館。ここはいっぱい書物があって一般開放もしてるから、掘り出し物の書物も見つかるかもだわ。最後はエルフの里のデパートね、ここはいっぱい服や雑貨があって見てるだけで楽しいわ』『分かったよ。じゃあ市場の武器屋さんに、エルフ大学の図書館。それにエルフの里のデパートに行ってみようと思う』『まって、やっぱり私もついて行くわ。だって人間が一人でエルフの里を彷徨くのはあまりオススメ出来ないからね。卵は暖めながら、日本語は勉強しながらついて行くわ』『助かる〜、けど抱卵しつつ日本語の勉強しつつじゃあ大変じゃない?』『アタシを誰だと思ってるのよ。エルフ大学の教授様よ。本を読みながら歩く事だって出来るんだから。貴方の世界で言う二宮金次郎みたいにね』『凄い。もう二宮金次郎を知ってるなんて』学習速度に驚かされる。時刻は1230。『では行きましょう。まずは市場の武器屋さんね』早速武器屋さんに入る。『いらっしゃいませ…』武器屋の主人と思しき人物が俺をみて絶句してる様子。『アリエル、大丈夫かな?』『大丈夫よ!アタシが付いてるから心配しないで!!』『ご主人、こちらの人間に合う武器を探してるのだけど?』『あ〜ハイハイ、ではこちらの剣は如何ですか?』そう言って出してきたのが諸刃の剣。手に取ってみる。うん悪くない。でも少し長いかな。銃剣道をやってた身としては槍の方がしっくりくると思う。アリエルに伝えると、『ご主人、槍はあるのかしら?』『槍はあんまりないんだけどね。これ位かな』丁度銃剣道の木銃と同じ位の長さの槍を出して来た。これ丁度良いかも。空動作で突いてみる。やっぱり丁度良い感じがする。『気に入ったのなら買ってあげようか?』アリエルが言う。『今日は丁度、臨時収入があったのよ。いつも日本食を食べさせてもらってる御礼も兼ねて買ってあげるわよ?』『そう?じゃあお言葉に甘えちゃおうかな?』『ご主人この槍を貰うわ、おいくらかしら?』『ハイハイ、3000ゴールドになります』『あら案外と安いのね』『槍にしては短いので買い手が無かったんです』『そうじゃあハイ、3000ゴールド』『毎度あり〜!』そうして武器屋を後にする2人。『じゃあ次はエルフ大学の図書館ね。ビックリするわよ〜大きいんだから』そう言ってエルフ大学に到着すると、受付嬢に何か話ている。どうやら人間が一緒にいるって事を伝えてる様子。あぁ~、やっぱりアリエルと一緒に来て良かった。俺一人だったら大学にすら入れてもらえなかったかも知んない。『じゃあ行くわよ。エルフ大学図書館』その建物は物凄くデカい建物であった。書物の数も一体何冊あるやら。『歴史が知りたいから歴史のコーナーに連れて行って欲しい』『分かったわ歴史コーナーはこっちよ』歴史だけでもこんなに書物があるんだ。エルフ史を手にとる。エルフ族の長い長い歴史が書かれている。これは面白いエルフ族の神話の時代から書かれており、読んでて楽しい。あっと言う間に時間が過ぎる。時刻は1630。1700で閉館との事でこの本借りられるかな?アリエルが言う『私が借りるから心配しないで』そう言ってエルフ大学図書館からエルフ史の本を借りてくれた。丁度4割位読んだから、帰って続きを読もう。さて最後にエルフの里のデパートに行く。エルフ族の服が売ってあってアリエルが『一着位はエルフ族の服を持ってたらどうなの?』と言うもんだから『いやいや、人間がエルフ族の服来てたらオカシイっしょ』と返すもアリエルは『全然オカシクなんかないわ。むしろその迷彩服?っていうの?そっちの方が目立つから良くないのよ』言われてみれば確かにそうだ。町中で迷彩服は逆に目立つ『じゃあ一着だけ買おうかな』『あぁ~、良いわよ。全然奢るから、なんせ今日は臨時収入があってね、懐が暖かいのよ。お兄さん、スイマセン、このマネキンが着てる服を一式貰えるかしら?サイズ?芙美、ちょっと試着してみて』『ハイハイ、分かったよ』おもむろに試着室へと行く。『このサイズでお願いします』『じゃあお兄さん、このサイズで一式買うわ、おいくらかしら?』『30000ゴールドになります』『あら、一式揃えた割に安いのね』『今は季節モノを入れ替える時期でしてお安くなっています』『成程ね〜、丁度良い時期に買えたわね芙美、早速着てみて』『えぇ~、今から?』アリエルに促され仕方無しにエルフ族の服に身を包む俺。迷彩服と戦闘靴を貰った袋に詰め込んでエルフ族の格好でアリエルと歩く。すると何か周りの態度が明らかに変わった気がする。何と言うか、受け入れられてる気がする。変な目で見られないし、最初っからこの格好すりゃあ良かったのか!今更気付くこの俺。時刻は1730になっていた。じゃあそろそろ帰りますか?アリエルの家についたのは1750を回っていた。ちょっと遅いけど夕飯にしようか。現代社会から持ち込んだ巻きずしを出す。鉄火巻に納豆巻、ネギトロ巻にサラダ巻がそれぞれ2本ずつある。今日は納豆巻が心配でしょうがない。初めて嫌いな和食になるかもしれません。付属の醤油を準備してまずは鉄火巻から『頂きまーす』2人して言う。『何これ〜美味しい。マグロの赤身が想像以上に柔らかくて、しっとりとした食感と濃厚な旨味がたまらないわ。あと海苔のパリッとした食感がマグロと酢飯のバランスを良くしているわ。更には、ワサビ?この鼻にツーンと抜ける感じがたまらないわ』鉄火巻は好評だった。次に納豆巻これは大丈夫か?『何これ?匂いが強過ぎるわ』一口食べる。『何かしらネバネバしてて、独特の風味に慣れないわ。申し訳無いけとこれは無理だわ』そう言って一口食べた納豆巻を俺に渡してきた。仕方無く俺が残りを食べたのだが、案の定駄目だったか。まぁ良い。時間をかけて好きになってくれれば良い。次はネギトロ巻これはイケる奴や。『何これ〜、口の中でトロけるわ。脂が乗ってて醤油と薬味の相性が抜群ね。非常に風味豊かだわ』う〜ん予想通りの反応だ。良かった、良かった。最後にサラダ巻これも大丈夫だろ。『レタスやキュウリのシャキシャキ感がたまらないわ。このカニカマ?っていうのも美味しい』安定のサラダ巻でした。総じて巻寿司は概ね良好な成果を頂いた。ただ納豆と言う今後の課題も見えてきたのでちょっと一工夫が必要だな。俺も巻寿司を食べながら思った。『ご馳走様でした』2人で言う。時刻は1820。エルフ族は風呂の文化がなく、水で体を拭くのだが、どうしても風呂に入りたい。アリエルに相談すると近くに川が流れてるから、そこで水に浸かって来いという。この11月のクソ寒い時期にそれは出来ないと伝えると、『じゃあ体拭きで我慢してね』と返って来た。仕方無い。いつかエルフ族に風呂の文化を伝えたい。そう思いながら体を拭くのであった。そうこうしてるうちに時刻は1840。残り20分を俺は本を読みながら、アリエルは日本語を勉強しながら過ごした。そして1900アリエルのベッドで添い寝しつつ、現代社会へ戻って行くのであった




