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異世界探索していたらエルフさんと日本に来てしまった件  作者: 尾崎芙美


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山賊から義賊へ

 朝の光が眩しい長屋で綺麗なエルフさんと添い寝から目が覚める。『おはようアリエル』『おはよう芙美』昨日はいつもより早く寝ちまったからこっちの時間も朝早い。0630だ。うーんもう少し寝ても良いけど、もう起きよっか。おもむろに朝御飯を取り出す。梅干しおにぎりに昆布おにぎり、鮭おにぎりにツナマヨおにぎりと昨日と変わらぬラインナップ。と、ここでエルフさんが一言、『昨日と違う奴が食べたいわ。アタシは今日、梅干しおにぎりと昆布おにぎりね!』えぇ~大丈夫かな、梅干し。酸っぱいけど。まぁいいかこれも経験だ!『良いよじゃあ、俺が鮭おにぎりとツナマヨおにぎりもらうね』そういっておにぎりを分け合う。アリエルが早速、梅干しおにぎりをパクり。『ん~~何これ酸っぱいんですけど!』『しかも種ありだから気をつけてね』『種は食べられないの?』『うーん、割って中身を食べるってのは聞いたことあったけど、あんまりしないなぁ。まぁ吐き出して捨てるのが一般的かなぁ?』それを聞くなりアリエルは梅干しの種を吐き出した。『とても酸っぱいけど美味しい』『おっ梅の良さが分かるなんて日本人だね〜!』『何馬鹿な事言ってんのよ。でもこの酸っぱいのが病みつきになりそうだわ』『そりゃあ良かった。ってかビクビクしてたんだよね。嫌いにならないかってね』アリエルは昆布おにぎりを食べようとする。『次は昆布おにぎりね、もうどんな味が来ても大丈夫!梅干しで洗礼をうけたから!!』『昆布おにぎりは大丈夫だよ。落ち着いた味たがら』『あら本当ね、確かに落ち着いた味だわ』口をモグモグさせてアリエルは言う。『はーっ、美味しかったわ。全部。また違う種類のおにぎりに挑戦したいわね』『明日は違うのにしようか?』さて俺の方もご馳走様でした。朝御飯は食べ終わったけど、ギルドにいくにゃあまだ早い。確か0800開店だったと思うので現在時0700って事はあと1時間どっかで潰さなきゃいけないんだよね。『何する?』とアリエルに聞く。『あなたの武器の手入れと言うかメンテナンスをしたらどうかしら?アタシは卵を暖めるわ』そっかぁドワンゴ爺さんの所ならこの時間でも対応してくれるだろうしそいつぁ名案だ!『じゃあ俺はドワンゴ爺さんの所へ行ってくるとするよ』『はい、行ってらっしゃい』小銃と機関銃を持って長屋を後にする。『お~いドワンゴ爺さん!生きてるか?俺だ尾崎芙美だ、武器の定期メンテナンスにきたぞ』『なんじゃ朝からやかましいのう』『おぉ~、ドワンゴ爺さん実は89式小銃とMINIMIの定期メンテナンスをお願いしたくってね』『どれ見せてみろ。うーんこれは、状態は良いぞ!思ったよりも。大事に扱っておるんじゃな。うむ、どちらも故障及びその兆候はない!!』『良かった〜!メンテナンスのついでと言っちゃあなんだが、弾の方を追加注文しても良いかな?800発程』ドワンゴ爺さんはピクリと眉毛を動かした。『800発じゃと、2ヶ月は見てもらわんと…ただでさえ他の依頼で忙しいって言うのにのう』『あぁ、それで良いよ!2か月後、受領に来るから』そう言い残しドワンゴ爺さんの工房を後にする。長屋に帰ってくるとちょうど8時、『じゃあ行こうかアリエル』『アタシは行かないわ卵を暖める責任があるし』『えぇ~、じゃあ俺一人で任務をこなせって言うのかい?』『ま、やりたい任務があるのならご自由にどうぞ』と、つれない返事。しゃーない今日はソロで活動すっか。しっかしアリエルの奴すっかり我が家に住み着いてしまったなぁ。などと考えてる間にギルドに到着する。ギルド内が何やら不穏な空気に包まれている。何事だろうか?ちょっと覗いてみる。すると見た事ある輩達が大勢でなにかモメている。そうだ!あいつモーティマだ!!確かに昨日、明日にでも冒険者登録するって言ってたよな。まさか朝イチで来るとは。いやはや、みつかったら超面倒くさい。俺はそそくさとギルドを後にした。とりあえず長屋に戻った俺をアリエルが迎えてくれた。『あら、芙美。お早いお帰りね。何かあったのかしら?』『いたんだよ。アイツラが。山賊達が冒険者登録しに来てて、見つからない様に帰って来た』『それは災難ねぇ。大丈夫?本当にみつかってない?長屋がバレたら大変な事になるわよ』怖い事を言う。『それは大丈夫!見つかっては無いはず。それよりギルドで任務を受けられないのがなぁ』『こっそりと裏から入ってニンフィアちゃんの所へ行けば良いじゃない?』そっかぁ!?その手があったか!『早速行ってくるね』『今度こそ行ってらっしゃい』長屋を再び後にする。表玄関からそっと覗くと、いるわいるわ山賊共が。冒険者登録してる。30人位だろうか?いや、もっといるかも。数えるのをやめた。そして裏口へ回る。バックヤードに入ってしまった。ここってニンフィアちゃんの上司がいる部屋だよな。まぁ良い。そんな事よりもニンフィアちゃんをどうにかこっそり呼び出したい。するとニンフィアちゃんが『し、少々お待ち下さい』と言ってこっちへ向かって来る。『キャー、芙美さん?』『しーっ、山賊共にバレたら不味い。ちょっとだけここで話させて』そこで俺は昨日の出来事を話した。『という訳で山賊共にバレたら不味い、でも任務は欲しいって訳でさぁ』『はぁい♡よぉく分かりました。アタクシにお任せあれ!』『さっすがニンフィアちゃん。愛してるぜ!』言われて赤くなるニンフィアちゃん。満更でもない様子。『そ、それでは任務の方なんですけど』ニンフィアちゃんが話してくれようとしたその時、『おぅ、何やってんだ!コラ!早うせんかい!!』と、山賊共の凄む声が聞こえて来た。ニンフィアちゃんが怯えながら『は、はい、ただいま』と慌てて対応に戻る。チッ!ちょっと調子乗ってんなぁ。山賊共、冒険者登録するからには冒険者の心得ってのを少しは身に付けて貰いたい。山賊共の態度の悪さに段々と腹が立ってきた俺は、遂にブチ切れた。とある山賊がニンフィアちゃんに絡んで来たのである。『ようよう姉ーちゃん、可愛いな。俺と遊ばない?』『やっ、やめて下さい』『良いだろう減るもんじゃあるまいし』その時である。『よーし、そこまでだ!お前らええ加減にせぇよ!!!』『カッ、カシラァ!!!』『さっきから黙って見てりゃ堅気さんにちょっかい出して恥ずかしいとは思わんのかね?お前らに冒険者なんて出来る資格は無い、消え失せろ』あーぁ、やっちまった。『そんなぁ、カシラァ、頼むよ。おいお前らも頭下げろ』モーティマが懇願してくる。『今のままのお前らが冒険者になった所でやる事は山賊時代と変わらんやろ?』『そんな事はネェヨ、俺たちは心入れ替えたんだよ、なぁ頼むよカシラァ』だからそのカシラァってのをやめろっつーの。思ってても言えない俺がいる。『はぁ、仕方ない。いいか、二度と堅気さんにちょっかい出したりすんなよ。もし次に見掛けたらそんときゃ分かってるな?』『ありがたい。ありがとうカシラァ。おう皆分かったな!堅気さんにちょっかい出したりしない事!』

『へい若カシラァ』『若カシラァ?何だそれ?』『ヘヘッ、カシラが纏めてくれるまで俺が若カシラとしてコイツらを纏める事になったんでさぁ。まぁ気にしないで下さい』いや、結構気になります。『まぁ良いけど。とりあえず任務を頂戴、ニンフィアちゃん』『あっ、冒険者登録は…?』『あっもう良いよ後回しで』『でしたら今日はキラービーの巣の駆除なんてどうですか?Cランクの任務ですけど…Aランク相当の芙美さんにはちょっと物足りないかもですけど、ずっと塩漬け案件になってて依頼主の方が可哀想でして…』『良いよ。そう言う任務の方がやり甲斐があるってもんでさ』『良かった!じゃ、お願いしますね』ニンフィアちゃんが勧めてくれる任務は大抵やり甲斐がある。今回のも依頼主が塩漬け案件になってて困っていますなんて言われたら、やるしかないっしょ!って感じで、まぁとにかくやる気になる訳ですわ。場所を聞いた俺はキラービー討伐に向けて準備をすべく一旦長屋へ帰って来た。『ただいま〜アリエル』『お帰りなさい。』時刻は0900になろうとしていた。ひとまずいつもの89式小銃とMINIMIそれと今回は手榴弾を5個程持っていく事にした。『よしっ、じゃあ行ってくるね』『今回は何処へ行くの?』『今回はキラービー討伐に行ってくるね。塩漬け案件になってて依頼主が困っているみたいなんだ。』『お人好しねぇ〜。ま、それが貴方の良い所でもあるからね。頑張ってね。怪我しない様に』『大丈夫だよ。キラービー相手に…。じゃあ行ってきます』長屋を後にする。キラービー討伐の地点は割とすぐだった。さっ、まずはコイツを使おう。手榴弾である。何故かって?キラービーの巣ってただただデカいから。そんなデカい巣って外から破壊するより中から破壊した方が良いんじゃないかって思ったから。キラービーの体長は約50センチ程度、そんな蜂の巣ってとにかくデカい。そして土中に至る巣作りをするのも手榴弾を選んだ理由だ。土中に至っては外から破壊という訳にはいかんからやっぱり手榴弾で中から破壊する方法が良い。という訳でやってきました、キラービーの巣。大木の枝から土中まで伸びるその巣は見てて恐ろしい。とりあえず大木の枝の出入り口から一匹出てくるんだけど、そいつは89式小銃で駆除。そんでMINIMIを据えて大木の枝から土中に至る間の所謂、暴露してる部分は機関銃MINIMIで駆除。100発リンク✕1を使用した。そしたら間髪入れずに手榴弾を土中に伸びる穴へと放り込む。安全ピンを抜いて投擲。およそ5秒後に爆発。これを5回繰り返した。するとキラービーが巣穴から出てこなくなった。大丈夫かな?一応点検が必要だよな。でも行った先でばったり出会ってもやだしな。しばらく機関銃を構えたまま様子を伺う。5分10分たった所でもういいかと、巣穴の様子を伺いに行く。キラービーの死骸が数え切れないほどある、全滅と判定しても良さそうだ。一応念のため巣に火をつけて燃やしてから帰った。案外簡単な任務だったな。さて昼メシにしよう。アリエルも腹すかして待ってる頃だろうし。『ただいま〜』『お帰りなさい。どうだったキラービーの討伐は?』『いや〜案外簡単だったよ、巣穴も燃やしてきたし。もう大丈夫だろう』時刻は1230である。『お腹すいたでしょ。今日のお昼はお寿司です』『すし!大好き。芙美最高!!』おぉ、そんなに喜んでくれると何だか嬉しい。『はいアリエルの分。握り寿司』2人で言う。『頂きます』『いや〜美味そうだぜ』『この赤いのがマグロで、この橙のが海老で、この黄色いのが卵よね、この前連れて行ってもらったお店で食べたお寿司と一緒だからわかるわ。でもこの肌色の奴と白いのは何かしら?』『肌色のは鯛だね。日本ではめで鯛と言って縁起物なんだ。白いのはエンガワだねヒラメやカレイの尾ひれのトコの筋肉だよ。脂が乗ってて美味いんだよ』『へぇ~、とりあえずマグロから頂きまーす。うーん美味しい』と足をバタバタさせて全身で感情を表現している。なんか可愛いな。『お次は鯛さん、ん~~これも美味しいわ』両手でほっぺたを押さえている。やっぱり可愛い。『更にエンガワさん、キャー何これ脂が乗ってて最高に美味しい』箸先を口につけたまま動かない。これもまた可愛い。とまぁ、こんな感じで全部平らげたアリエルは、仕草がいちいち可愛いのでちょっとドキドキさせられるのであった。

 さて昼メシも食い終わったし、午後はもう一度ギルドに顔出して任務完了報告をしなくてはな。時刻は1300『じゃあ行ってくるね』『行ってらっしゃ〜い』アリエルは相変わらず卵を暖め続けている。カランコロン、ギルドの正面玄関から入る。すると山賊共がすっかりいなくなってる。とりあえず、任務完了報告を終わらせた俺はニンフィアちゃんに聞いてみる。『山賊共はどうした?』『それがですねぇ』とニンフィアちゃんが小声で言う。『山賊のみなさん、かなり有名だったみたいで懸賞金付きの指名手配犯だらけだったんですよ。それで冒険者登録はできず、かと言ってここにいても腕の立つ冒険者がいたら取っ捕まっちまうって言うので皆さん何処かへ逃げていかれました』『はぁ?逃げた?』『しっ!お静かに願います。当ギルドと致しましてはモーティマさんを始め、何人かには冒険者登録をしてしまったので…』『してしまったのでって、そんなの取り消しゃ良いじゃない』『冒険者証を発行してしまったので、あれが身分証代わりになっちゃうんですよ』『はぇ~、そりゃあ問題だなぁ!』『でしょう?それで今、どうするかを上の方々が話あっているとこです』山賊共が冒険者登録に来たのは元はと言えばアリエルの一言から始まってる故に責任を感じてしまう。『分かった。冒険者証を取り返してくれば良いのだな』『えっ!そんな事が可能なんですか?』『当たるかどうかは分からんがやってみる価値はある』そう言ってギルドを後にした俺だったが山賊共が何処へ行ったかはサッパリ分かんなかった。とりあえず昨日出会ったとこまで行ってみっか。レンタル馬屋で馬を借りて昨日出会った場所へ。すると、いた。肩をガックシ落としたモーティマさんとその一味がいた。『おぅ、モーティマよ、冒険者証を取り返しにきたぞ!』言われてモーティマが慌てふためく。『カシラァ俺達を騙したな懸賞金付きの指名手配犯だなんてしらなかったぞ!』『それはこっちも知らなかったんだよ!騙す気は無かった。とりあえず冒険者証を返してくれ』『嫌だ。俺達だって冒険者になりてぇんだ!カシラァに付いていきたいんだよ』なんとも可哀想な話である。『確かにお前達には情状酌量の余地はある。だかしかし、知らなかったとはいえ結果的にギルドを騙してる形になってるのは見過ごせない。とりあえず冒険者証を返してくれ』渋々モーティマさんが皆の冒険者証を集める『カシラァ、俺達どうすれば…』『そう言っても素直に自首して刑に服役すれば良いんじゃないの?』『それは嫌だぁ!何十年もブタバコになんか入ってられねぇよ』モーティマが泣きながら言う。『じゃあお前ら今から義賊をやれよ』『はぁ?義賊??』『そう義賊。困っている民百姓のために山賊行為を行なう。金持ちからせしめて貧乏人に配る。これをやれば指名手配犯からは外されるんじゃないか?』『本当か?カシラァ、本当か??』『あぁ、多分…』根拠が無いだけに発言に自信が持てない…。モーティマが立ち上がり皆に向かって言う『おーっし、俺たちゃ今から義賊だ、金持ちからせしめて貧乏人に配るぞ〜!』なんか大変な事になったな、まぁいいや、俺、知ーらないっと。こうしてモーティマさん達の冒険者証を回収出来た俺はギルドに戻ってニンフィアちゃんに渡した。『凄い!どうやって取り返したんですか?』『まぁ色々とな、エサを与えたってトコかな』『はぁ、エサですか!』『あとは夢と希望を与えてきた』『カッコいいです!!!』まぁな、心の中で言う。長屋へ帰ってきた俺はどっと疲れた、時刻は1630今日はもう良いかな。なんて事を考えながらふとアリエルを見る。すると卵を愛おしそうに見つめながら何やら口ずさんでる。エルフ族の子守唄だ。聞いてると何だか眠くなって来た。ふと目覚めると現代社会の0500でも眠たくってまた寝てしまった。はっとおきたら1700『ん~~ちょっと早いけど夕飯にしようかアリエル』『そうね小腹がすいたわ』本日の夕飯はなんと鰻である。土用丑の日にスーパーで特売されるもので給料日という事もあってつい買ってしまった。『アリエル、鰻はねぇ、高級品なんだよ。是非味わってたべてね』『それは楽しみだわ。早くお箸を頂戴』『はいお箸』といって渡す。山椒をかけていざ一口。『何これ〜美味しい〜』『でしょう、日本が誇る高級料理、鰻の蒲焼き』『ヤバイわコレ、お箸が止まらない〜!』勢いで一気に平らげた2人『ご馳走様でした』『はぁ~今日も幸せだったわ。おすしに鰻の蒲焼き。最高の一食だったわ。ありがとう芙美』『いえいえ、どういたしまして』時刻は1800『ちょっと早いけどもう寝ちゃおうか?』『待って卵を暖かくなるよう処置するから』そう言ってマフラーをぐるぐる巻きにして『コレでオッケー』さぁ日本へ行きましょう!綺麗なエルフさんと添い寝してまた現代社会に帰るのであった。

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