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異世界探索が趣味の主人公ふみ。ある日、異世界から日本へ帰ってきたらエルフさんも付いて来てて??異世界ファンタジーここに開始!!

 俺の名は尾崎芙蓉美。しがない幹部自衛官。階級は1等陸尉。所謂、中間管理職って奴だ。上から怒られ、下から突き上げられ。2曹から部内幹候で幹部に任官。陸曹時代はレンジャーも経験してて、戦闘力にはちょっと自信がある。更に格闘指導官のバッジも持っていて銃剣道も錬士三段。まぁ、首から下で活躍してたんだわ。所が幹部任官してから、頭を使った仕事が増えるとてんで駄目だ。訓練計画?日日の予定表?企画統裁?あぁもう駄目だ!幹部になった自分を呪いたい。あのまま2曹をしていたら、今頃は銃剣道訓練隊のご意見番として相変わらず首から下で勤務できてただろうに。今は中隊の運用訓練幹部として日々の予定表から訓練計画の立案、企画統裁まで体はなまっていくばかり頭はショート寸前。そんなストレスフルな俺の唯一の楽しみはというと眠る事。眠っている間、信じられないかも知れないが異世界に転生しているのだ。そこは所謂ファンタジーな世界でエルフさんやドラゴン等様々なキャラクター達がいる。だから今日も残業は19時には切り上げて官舎に帰り、1時間で飯風呂済ませてベッドに入る。眠ってあっちの世界に行くのだ。

 ふと目を覚ますとそこは古びた長屋の一室である。古びた長屋は昭和の様で、共用トイレに炊事場も共用。朝御飯は現代社会から持ち込んだおにぎりで済ます。だいたい眠ったのが20時位だったからこっちは朝の8時位と言う事になる。ちょうど12時間ズレがある。と言う事で明日も出勤の俺は19時にはこっちで寝ないと元の世界で7時に起きれない。出勤出来んかったら大騒ぎだし。さて、今日は異世界で何をしようかな。とりあえずギルドでもいってみっか。カランコロン、ドアを開けると音が鳴る。『スイマセンなんか良い依頼無いですか?』するとギルド受付嬢のニンフィアちゃんが答える『芙美さんはCランクでしたよね。であれば・・・』ここでいうランクとはSからEまであってそれぞれの難易度に合わせた任務を割り振る事で冒険者の安全を守る異世界あるある、と言うお決まりのパターンで、俺はCランク、標準的な冒険者だ。本当はAランク位は行けそう何だが、あまり目立ちたく無い性格も相まってCランクに甘んじている。『そうですね〜、ふみさんにピッタリのご依頼、入ってますよ』『本当か!でどんな内容だ?』ニンフィアちゃんが勿体ぶって答える『じゃーん!ゴブリン討伐です!』『なんだゴブリンかよ!?そんなのDランクの仕事でしょ』『それがですね〜、ゴブリンが巣穴を作ってしまって、多分ですけど、ホフゴブリンもいます!』ホフゴブリンだって?そいつはBクラスの冒険者が担当すべきもの。何故にCクラスの俺に勧めるのか?『ふみさんなら大丈夫!だって本当は強いんでしょ?』何を根拠に言ってるのか分からない。しかし、まぁ大丈夫だろと思ってしまう自分もいて、『まぁ大丈夫だろ!受けるよ、その任務』と2つ返事をしてしまった。実際、大丈夫なのは間違いない。少し前に間違えてゴブリンの巣穴に入ってしまい、メイジゴブリンを誤って倒してしまった事があった。その時はギルドに報告をしなかったのだが、己の強さを自覚する良い機会であった。ちなみに俺の武器は89式5.56ミリ小銃あとは手榴弾と無反動砲とMINIMIいった所。これ全て腕の良い鍛冶師に特別に依頼をして作って貰ったもの。その鍛冶師とはドワーフ族のドワンゴ爺さん。俺がこの世界に来たばっかの頃からの付き合いになる。かれこれ20年になろうか。爺さんの所へ行く。『おーい、爺さんきたぞ!弾くれぃ!』すると髭をいじりながらドワーフの爺さんが表れた。『なんじゃ!また任務に出かけるのか?』『そうそう今回はホフゴブリン、一筋縄では行かない奴なんだ』ドワンゴは驚いた表情で言った。『ホフゴブリンとな?お前さんCランクではなかったのかい?』続けて俺が言う。『ギルドの受付嬢のニンフィアちゃんのお墨付きを貰っちゃってねぇ!あなたなら大丈夫ってさ』頭をかきながら、マジかぁとでも言いたそうにしている。『そんな事より早く弾くれい』ドワンゴ爺さんに急かす。『はいよ。500発』ありがたいドはワンゴ爺さんは本当に助かる。異世界に現代社会の物を持ち込んで生産してくれるんだから。感謝感激雨あられ、ってもんでさぁ。あれ?リンク付きじゃないの?リンクとは黒い小さな部品で弾と弾を繋いでる奴の事。機関銃のMINIMIを扱ってる俺としちゃあ困る。機関銃なのに弾と弾が繋がってないんじゃあ、一発ずつ装填しろってか?そんなのできねぇ!『爺さん繋がってないんじゃあ困るよ』と俺が言うとおもむろにリンク製造器を出してきた。『はいこっから先はお前さん』マジかよ!超面倒くさいんだけど。ブツブツ言いながらもリンク製造器を操作仕始める。ガッシャーン、ガッシャーンと良い音を奏でながらおれの100発リンクが完成した。さて、この調子で100リンクをもう3つ程作ったら後の100発は89式の弾倉に詰めとこう。およそ1時間かけて完成した。さて、じゃあ行ってくっか、『ありがとよ、爺さん、またくるわ。』とドワンゴ爺さんの工房をあとにする。『気をつけるんじゃぞ』『はーいはい、いってきまーす。』と早速ゴブリンの巣穴までやって来た。まずは偵察。偵察には隠密偵察と威力偵察があって、隠密偵察は文字どおり隠密に静かに観察するやり方。一方の威力偵察は、こちらから攻撃を仕掛けて相手の反応をみるやり方。今日のこの場合は隠密偵察であろう。静かに観察する事一時間。どうやら巣穴の出入口とおぼしき場所にゴブリンが二匹で門番をしている。30分交代らしく、交代の間は門番がいなくなる事も分かった。門番を倒したら30分以内に突入せんと奴等にバレてしまうので、門番を倒したらすぐ突入。中がどうなってるか分からないので30分かけて中を探索しながら行くしかない。よし、だいたいの作戦は固まった。交代直後の今、89式小銃でヘッドショットを2連発。我ながら良い腕してるなぁ。巣穴の中へ突入する。中は一本道になってて暗くなってるんだけど、所々に松明があって割と明るい印象、ゴブリンのくせにこれは優秀なボスがいる証拠だろうな。奥の大部屋にゴブリンがうじゃうじゃいる。更にその奥には人間の娘が囚われている。可哀想に腹が大きく膨れている娘もいる。きっとゴブリンに種付されてしまったのだろう。ゴブリンはメスがいることにはいるのだが、個体数が少なく見た目も悪いためか、ゴブリンのメスから生まれるゴブリンは少ないとされている。さて囚われの娘たちの中にひときわ可愛いエルフさんがいる。なにやらギャーギャー騒いでいる。『クッ殺せ!』おぉー定番のセリフ「くっころ」でたよ。確かにゴブリンに犯される位なら死んだ方がマシだよな。それより何よりホフゴブリンは何処にいるのだろうか?奴等の数は大体わかった。大部屋で確認できてるのは15匹。でホフゴブリンがいるはずだから16匹はいるはざなんだけど…。と、隠密偵察を実施して30分は経とうかと言う時、門番の交代とおぼしき2匹がこちらへ向かって来る。不味いとっさに地形を利用して隠れる。2匹が俺の前を通過したその時銃剣で後ろから口を塞いで喉元を掻っ切る。

前を行くもう一匹も同じように仕留める。ふぅ、でも急がないと戻ってくるはずの門番がいないから異常に気づくはず。仕方ないここはMINIMIの出番だ。機関銃を地面に設置して残る13匹を一気に片付けよう。バリバリバリ!娘たちに当たらないように100発撃ち尽くすと13匹の死体が辺り一面に広がった。『おーい、大丈夫か?』と言いながら囚われている娘さん達の所へ。木製の木戸に鍵がかかっており、ゴブリンの死体から鍵を回収して開けてあげると真っ先にエルフさんが出てきた。『ふーん、貴方やるじゃない!』『そりゃどーも』『でもありがとうはいわないわ。もうちょっとであたしは自力で脱出できてたのだから!』強がり言うなぁもう一人の娘さんこいつはゴブリンに妊娠させられた様だが

『ありがとうございます。でも、あたしゴブリンの子を…』そう言ってる間にお産が始まった。『産まれる』そう言うと苦しそうに息み始めた。『男性は向こうに行ってて』さらにもう一人の人間の娘さんに言われ部屋から出ていくと頭に衝撃が走った。しまった。そうホフゴブリンである。痛烈な一撃を食らい意識が朦朧としてきた。目の前が暗くなる。ふと目が覚めるとエルフさんがホブゴブリンと戦っている。がしかしとうとう力尽きたのか、ホフゴブリンにパンツを脱がされている。ちょうど89式小銃を手にしていた俺はホフゴブリンの頭に狙いをつけ1発ターンと放った。ホフゴブリンが後に倒れていくのが見えた。頭が痛い。頭を触ると血が出ている。ホフゴブリンの強烈な一撃を食らい意識がなくなったのだ。無理もない。エルフさんに駆け寄るとパンツを脱がされてあられもない姿になっている。人間の娘さんに駆け寄るとゴブリンの赤ちゃんをどうしたものかと思案している様子。『未練があるのか?この子に?』『無いわ、殺してちょうだい』『赤ちゃんに手をかけるのは些か抵抗があるなぁ』しかしこのまま放っておいても人類のためにはならない。ええいままよ、俺は銃剣を取り出しゴブリンの赤ちゃんを仕留めた。なんとも後味が悪い任務であったがエルフさん含め人間の娘さん達8名を救った俺は一旦ギルドへ戻って報告する事にした。人間の娘さん達も一緒に来てくれて事の次第を話してくれた。それによると娘さん達は近くの村からゴブリンに連れ去られたらしい。今日はギルドに泊まって明日村へ帰る事になった。一方エルフさんはまだ目覚めておらず、目が覚めてから話を聞くとの事でギルドの部屋で寝かされた。俺はというとホフゴブリンを倒した功績でBランク昇格を打診されたが、結構ですとお断りさせて頂いた。だってエルフさんが居なかったらホフゴブリンにやられていたんだもんね。反省の多い任務だったよ。そうこうしてるうち、エルフさんが目を覚ました。『おはようエルフさん。』『なんでアタシこんな所で?』『実はホフゴブリンとの戦いで助けてもらったんだけど覚えてないかな?』『あっ!あぁ~!そうだ、そうだったわよ!!!』『エルフさんがパンツ脱がされてる隙に仕留める事ができたんだよね』『〜っ何言ってんのよあんたそれで、アタシは助かったわけ?』『もちろんゴブリンに犯されることなく今ここへ帰ってきてます。』頭に巻かれた包帯を触りながら俺は答えた。『そう、それはどうもありがとう』『おや、素直にお礼が言えるのか?』『馬鹿にしないで!ありがとうの一つや二ついくらでも言えるわ、それより貴方の名前聞いてもいいかしら?』『俺か?俺の名は尾崎芙美、しがない幹部自衛官だよ。』『カンブジェーカン?何それオッカシな事いうのね。』『まぁ知らない国に住んでるからな』『知らない国って何処に住んでるの?』『日本だよ、日本の東京って所。凄く良いところなんだぜ。』『へぇ~知らないわニホンのトーキョー、一度行ってみたいわね。』『おっくるかい?所で君の名前は?』『アタシ?アタシはねぇララノア・アグラリエル。アリエルで良いわ。』『そっか、アリエル、俺が気を失ってた時、君の戦いを教えて貰えないか?』『そんな大した事はして無いわ。剣で襲いかかっけど、あっという間に剣を叩き落されて…その後は、パンツを脱がされそうになった所までは覚えているけど…』『じゃあ俺が気を失ってたのは僅かな間だったって事かな?』『うーんそうね、30秒位じゃない?分かんないけど。』そうか30秒も気を失ってたのであれば、アリエルが居なければ俺は死んでたな。危ない危ない猛烈に反省せねばなるまい。これでBランク昇格なんてやっぱりちゃんちゃらおかしいぜ!ふと時計に目をやると15時明日も通常出勤だから19時には寝なくちゃいけない、って事はあと4時間しか無い。すると猛烈に腹が減った。こっちの世界は強烈に飯マズなんだよな。って事で何時も弁当持参でくる。今日はカツ丼を2食もってきてたんだよね。でも今1食たべるともう1食が、いつもの夕飯時に腹減ってなくて食えそうに無い。どうしたもんかと考えていながら弁当の蓋をあけると、カツ丼の良い香りが部屋に広がる。さすがのエルフさんもたまらず、『何それ美味しそう』と興味深々。そうだ!アリエルも食うか聞いてみよう。『食べたい。超お腹すいたんだよね~!』弁当箱を渡す。エルフさんがワクワクしながら開けると更にカツ丼の良い香りが部屋に充満する。『頂きます!』『なにそれ?へんな呪文ね』『違うよ!俺達の国では生き物の命を頂いてる事に感謝して頂きますと言うんだ。』『へぇ~、面白い文化ね』言いながらカツ丼になれない箸を使って食べようとしている。アリエルがカツを一口、『くぅ~、何これメッチャ美味しい!』そりゃそうでしょうよ!昨日ゴブリンにとっ捕まって飲まず食わずな方がカツ丼なんて食った日にゃあ!『何これ何これお箸が止まんなーい!』嬉しい反応をしてくれる。2人とも一気に平らげた。『ふぅ美味しかったわ。これはなんて言う料理かしら?』『カツ丼だよ。豚肉を揚げたのに卵でとじてご飯の上にのせたもの』『あの白いのはご飯っていうのね?こちらの国にはない食べ物だったわ。でも強烈に美味しかったわ。』『そう言ってくれてありがとう、作り甲斐があったよ。』そう言って弁当箱を回収してバックの中にしまった。それからアリエルとは他愛もない話で盛り上がった。そして1850俺はそろそろ寝なきゃいけない、と言う事でアリエルに部屋を出るよう促した。んでベットに横になった次の瞬間ドアをノックされた。誰だよこっちはもう寝なきゃいけないのに。そこに立っていたのはアリエルだった。見ると小刻みに震えている。『ごめん、怖いの、一緒に寝てくれないかしら?』『一緒にって、えぇ!』こんな綺麗なエルフさんに懇願されたらもちろんOKなんだけど、『どうしたの?』と聞くと『今日のゴブリンとの一戦がトラウマになってしまいそうで、というかもうトラウマになってるの、あなたはさっき話した分で信頼の置ける人って分かったから。添い寝してほしいの。』『まぁ良いけど、俺が手を出さないとは限らないよ?』『それは大丈夫!男を見る目はあるから!』おぃー、なんか勝手に良い人認定されてるけど、ここですったもんだしてる暇はない。早く寝ないと7時の起床に間に合わない。『じゃあおいで、一緒に添い寝してあげる。』これは据え膳食わぬは何とやら、千載一遇のヤレルチャンスではあるものの、明日の起床を考えれば、出来ない。あぁ~もったいない。次の機会に持ち越しかぁ。次があるんかな。そんな事を考えつつアリエルと添い寝して眠りに入った。


ビピピピビッアラームが鳴り響く現実世界に戻って来た。あーあ、今日もまた、一日がはじまるのかぁ。だるいなぁと思いながらカーテンをあける。と、その時である。布団がモゾモゾ動いてる。何だ何かいるのか?恐る恐る布団を引っ剥がす。するとそこには素っ裸のアリエルの姿があった。な、な、何で〜!『うーん、あら芙美おはよう。』『おはようございますってか服は?』『はっ!きゃあ〜!何で裸なのよぅ!芙美アタシに何かした?』『してない、したかったけどしてない!!』『ここはどこ?ギルドの部屋じゃないわね、どこに連れ去っていったわけ?』酷い言われようである。『アリエル落ち着いてきいてくれる?僕は眠って夢を見る時、アリエルのいた世界に行くんだ、そしてアリエルのいた世界で眠るとまたこっちの世界に帰って来るんだ。つまり、僕と一緒に寝たせいで、君もこっちの世界に連れて来てしまったんだ。』布団を被ったまま、信じられないとでも言いたげなアリエルだったが徐々に実感したのか、『まずは私の服ね、服を調達して来なさい』わかりましたと、とりあえず部隊に連絡。急に熱がでて本日は代休をとらせてくださいとズル休みの申告。こればっかりは営外者の特権だと思う。そんで近くのユニクロへ。女性用の下着をサイズは予想されるのをひと通り買った。もう恥ずかしいったらありゃしない。あとはワンピースやらジーンズやらこれまたひと通り買って帰る。『アリエル〜、買ってきたよ。』時刻は10時を回った位、とりあえずアリエルには下着と服を来てもらい朝食の準備をする。着替え終わったアリエルに目を向けると8階の官舎から見える景色にみとれているアリエルが神々しく見えた。『綺麗な景色ね。っていうかあの高い塔はなに?雲の上まで届きそう』あれはスカイツリーってやつですよ。言いかけてやめた。朝御飯もどっか食べに行った方が早い。『アリエル着替え終わったら朝御飯食べに行こっか?』『そうね、この国は妖精が少ないわね、そこんトコロも探りたいわ』妖精?そんなもんいんのかいな?『じゃあ車に乗って行くよ』あーぁ、官舎の奥様方が見てる中、車で美女を連れて外出、かぁ〜。絶対に明日言われるなこりゃあ。仕方ない独身幹部の宿命だ。アリエルを車に乗せ、いざ「和食さと」へ。エルフさん特有の長耳が気になるのでニット帽で隠してもらった。車に乗ったアリエルがメッチャビビってるのが可愛い。『きゃあ〜、早い早いぶつかる〜!』『大丈夫だよ。安全運転で行くから。』アリエルが這々の体で「和食さと」に到着した頃にはすでに11時を回っていた。メニューを渡し日本語が読めない彼女のためにオススメメニューを提案してあげる。『この大海老天ざるそばと寿司3貫なんて良いんじゃない?』『じゃあそれにするわ?昨日ご馳走になったカツ丼でも良いのだけれど。』『カツ丼も良いんだけど寿司とそばと天麩羅も食べてみてほしいんだよね。』『ま、良いわ貴方が勧めるのだからそれなりに美味しいんでしょうからね』良いんですか〜そんな態度で〜、美味しさにまた悶絶しちゃうよ〜。『ねぇ、それよりさっきから視線を感じるんだけど、皆アタシのこと見てない?』『あぁ~、それはアリエルが可愛いからみとれているだけだよ。日本人からしたら西洋的な美しさって特別感があるからね。』『ふーん、なら良いけど』そう言いつつも満更ではない御様子。すると店員さんが持ってきてくれた。大海老天ざると寿司3貫は見るからに美味そう。俺の頼んだ天丼セットも来て、2人で『頂きます』を言って食べ始める。アリエルがまずお蕎麦を食べる。箸の使い方がまだまだぎこちないが仕方ない。さてお蕎麦を食べた感想はというと『今までで食べた事ない!すっごく美味しい』だそうで、大海老天については『こんなに美味しいものが存在しても良い訳ない!』だそうです。さらに寿司3貫については『生の魚を食べるなんて信じられない』と言って最初は拒否ってたのだが、俺に促され渋々口に運ぶとあらビックリ、『3貫じゃ足りない』と言う始末、何はともあれエルフさんの初めての和食体験は大成功のうちに終わったのであります。食後はアリエルの下着と服を買い足すため再びユニクロへ。どうやらスポーツブラが気に入った御様子でサイズもアリエルにあった物を買い足す事ができた。時間は15時過ぎ、さて、帰るにはまだ早いからデートスポットでも行ってみるか。ちょうど官舎から近くの川の土手沿いに銀杏並木があったよな。11月になったばかりのちょうど今頃が見頃だろうと思い。官舎に車を停めて銀杏並木を2人で歩く。時刻は1647ちょうど日没だ。ライトアップされる銀杏並木がまた幻想的で何とも言えない雰囲気をだしている。とここでエルフさんから驚きの発言が『銀杏の妖精さんがたくさんいるわ』銀杏に妖精なんているのか?たしかに日本人は八百万の神って言って何にでも神様がいるとされているが、銀杏の妖精さんが俺達で言う八百万の神だったら納得も行く。俺は何だか嬉しくなってこう言った『ようこそ日本へエルフさん、あなたはなぜ日本に来たの?笑』夜も更けて行く。さぁ官舎へ帰ろう。20時には寝ないと、向こうで起きる時間がどんどん遅くなるよ。

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