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36.ザネリ書店さん
『ジョバンニにもカンパネルラにもなれない人たち』
そう書かれたカードが棚に貼ってある。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』という作品に出てくる『ザネリ』は、ジョバンニをからかういじわるな同級生。そしてカンパネルラは川に落ちた『ザネリ』を助けるために命を落とす。
オカワダアキナさんという作家さんの棚で、置かれている本は文学フリマでも見かけたことのある小冊子と、作家の魂がほとばしるような力作が多い。
『ザネリ』に反応する、この棚に惹かれるのは男性が多い。何かが刺さるんだと思う。
(エヴァンゲリオンだと、シンジにもカヲルにもなれないってことかなぁ)
……そんな風にチラッと思った。
脇役として小説には登場する、主役にはなれないけれど、現実世界には「いるよね、こんな人」と思えるような人たち。
ご本人はシャイな感じの作家さんだった。だからあまりお話はできていない。
内側に秘めた創作エネルギーを感じさせる品揃えだ。ときどき本をディスプレイ棚に置いている。









