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渋谷〇〇書店日誌  作者: 粉雪@11月1日コミカライズ開始!


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3/5

3.店番スタート

 初日はゴールデンウィークにでかけ、スタッフさんからレクチャーを受けたあとは、いつでも自由にカレンダーでシフトを入れられるようになった。


(……あれ?)


 なんと5月のカレンダーはほぼ真っ白で、いつでも入り放題だった。とりあえず11日とあと何日か入れる。書店に置いてあるチラシにはこう書いてある。


『棚主さんは最低でも三か月に一度シフトに入って下さい』


 1日のシフトは前半と後半にわかれていて、どちらも3時間。130人で……回るわけがない。しかも入れ替わりの時期だったらしく、退店する棚主さんもいて、店番がちょうど不足していた。


 よろづ先生のイラストのパネルも展示するため、持ちこむ荷物が多い私は、数日間まとめて入ることにした。

挿絵(By みてみん)

 店番が終われば片づける決まりだけど、数日まとめて入ればいちいち持ち帰らなくても済む。最初は平日に入り、慣れてきたら土日もやるようになった。


 本は平日で10冊ぐらい、土日だと2~30冊は本が売れる。


 海外からの観光客も多く、スターウォーズのライトセイバー型風船に、ハングル語で『本』と書かれたピンバッジなど、話しかけるとなぜかいろいろ貰った。


 もともと接客業だし、本のことなら深刻な話にならない。月末になると退店する棚主さんが撤収のためやってきた。


 時々書店さんはその名の通り、ときどき棚主をやるのだという。


「棚を置いて奥にある本がよく見えるように、高さを出すといいですよ」


 そう教えてくれて、使っていた棚をそのまま貰った。また数年たったら、ふらりと戻ってこられるのかもしれない。


 別の棚主さんからは、販売ケースに残っていた最後の1冊を貰う。

挿絵(By みてみん)

 家で印刷してホチキスで留めた、手作りのZINEと呼ばれる小冊子だった。棚主さんが幼少時にいっしょに過ごした人形たちの、大切な思い出がつづられている。


 少し名残惜しそうに眺めてからそれを下さったから、処分するのはしのびなかったのだろう。家に持って帰って本棚に置いた。

ヒカリエ8階から見下ろすスクランブル交差点。

渋谷駅はまだ工事中。駅一帯の再開発は2036年に完成する予定。

挿絵(By みてみん)

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