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070 勇者いいとこどり


「さーてどうしようか」

「だってさ身長さ私の30倍くらいあるよ、どうしろってさ」

「女神ちゃんの30倍か、でかいな〜」

「2人とも呑気だな」



 キョンちゃんと女神ちゃんはやや諦めモードだ



「ここは俺がやるしかないな」

「どろちゃん!」

「なにすんの?」

「心臓なら詰まってくる、核なら取り込んでくる」

「どろちゃんがドラゴンになっちゃうよ?」

「そうだ!どろゴンになる!」



 上空はやけに冷えた



「っふぁーーーーーっふぁっっふぁっっふぁー」



 ドラゴンにはウケた



「ドラゴンにウケた!こいつダメドラゴンだ」

「笑いのツボがどろちゃんと同じとかやべえ」

「おい、そんなこと言うからショボくれたじゃないか」



 どろちゃんは鱗の間に流れ込んでウジウジした



「カユイイイ、カユイイイイイイイ!」



 ドラゴンはどろちゃんが痒いらしいが手が届かないようだ



「どろちゃんもっとやれ!もっと蠢くんだ!」

「鱗の締め付けがしんどい」

「がんばれー!」


「カユイゾオオオオオ!」


「もっとだ!もう少しで地面だ」

「がんばれどろちゃん!」



 ドラゴンは大して羽ばたかず遥か高みから楽々攻撃を仕掛けていたがあまりの痒みに高度が落ちてきた



「Gマターが来た」

「え?どこ?見たい」

「どろちゃんは蠢いといて」

「え!?見たいよ」

「ダメ」


「光の勇者だ!」

「びっこ引いてるぞ」

「大丈夫か!?」



 街の人の声が聞こえるほどの高さまで落ちてきた


 Gマターは頭上で拍手を促し徐々に早くなる拍手を背に光の速度で走り出し一筋の光線となってドラゴンの頭を撃ち抜いた



「グオォ」



 Gマターは更地になった魔王のダンジョン跡地で膝を抱えて疼くまりタンカを求めていた


 ドラゴンは顔右半分が筒状に抉り取られて満身創痍、左手足は麻痺しているのか痙攣している



「流石にGマター」

「次が来る!」


「スターーーーフォーーーーーーる!」



 金髪ツインテールで八角棒をドラゴンの脳に叩きつけたのはお尻の汚れた女の子、ついでに柔らかい系の脱糞を脳に入れていった



「汚ねー」

「でもあれは効果的だよ、脳に感染を引き起こすんだ」

「遠い目で見てんね」



 最後に登場したのは異世界から転生してきた【勇者】ディアドラだ



「ドラゴン見かけて追いかけてきたらこんなことになっていようとはね、最後は僕が!」



 ディアドラは塩と純水をドラゴンの脳にかけながらかき混ぜる、とにかくかき混ぜて挫滅させていく


 ドラゴンは幾度も痙攣し最後には鱗の色が明滅して消え死んだ



「俺達の勝ちだーーーーーーー!」



 勇者が吠えると民衆が湧き上がる、Gマターは完全に忘れさられケンケンしながら街へ戻っていくのが見えた



「勇者」「勇者」「勇者」「勇者」



 なぜか勇者ディアドラを称える歓声が鳴り響き街を包んでいく


 勇者ディアドラは民衆に抱えられて街へ入っていった



「おい!こんなところにダンジョンの入口があるぞ!」

「なにぃ、女神像台座の下だと!?」

「女神様は一人ぜ塞いでくれていたのだ」


「女神様!」「女神様!」「女神様!」「女神様!」



 再び固まった女神像は市民に担がれて神殿に安置された、これからもダンジョンを塞がないとダメらしい



「魔王は消えてない!俺達が倒すんだ!」

「えいえい」

「「「「おーーーーーーー!」」」」




 別のところに穴を掘ってダンジョンに繋げてアタックを再開する探索者達は元気だ




「今度は楽しくなりそうだね」

「ボスが私じゃなきゃ良いけどね」

「そっか、あのダンジョンね」

「そうそう、魔王の変態ダンジョンよ」



 魔王は木に隠れて出てこない

 どうやら疚しいことがあるようだ



「人がいなくなったら魔王排除しよう」

「協力するよ」

「我を使うがよい」

「モーちゃんも帰ってきた!がんばろうね」

「ああ、魔王を倒すチャンスだな」



 一際賑やかになった女神神殿は女神様にあやかろうと人で溢れかえり数百年楽しい時間を過ごすことに成功した




「さて、暇だな」

「来た!高速手さばきスキル」

「罪人だったりしない!?」

「隠蔽してるけど痴漢の罪状があるな」

「ダンジョンにアタックしてもらおう」

「ダニオゥよろしく」

「分かったすぐ行く」




 街も神殿も平和になったとさ



 めでたし、めでたし


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