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031 魔王の受難


「大変申し訳ございませんでした」



 魔王は体半分を地面に埋めこむ五体投地を決めていた



「許さん」

「そこをなんとかー」

「二度と顔なんて見たくない、記憶から消去したい」

「すみませんでしたー!」



 魔王は骨盤を支点に頭は完全に地面に埋まり足は宙に浮くほど前傾した



「まぁまぁそもそも俺達が原因だったわけで」

「そうよ、私達が勧誘したのが問題だったの」

「お二方とも大変申し訳ございませんでした」



 泥人形が謝っても女神ちゃんのヘソは曲がったままだ



「これは地竜討伐をしないと駄目だな」

「アンデッドとなれば腐竜かな、消滅させたいところだね」



 モーちゃんはやる気満々、キョンちゃんも危機感を持っているようだ



「海底神殿側に近いからあっちもなんとかしそうだけどね」

「協力はしたくないけどな」

「挟み撃ちなら少しは楽になるか」



 泥人形3人は楽をすることを考えている



「肉串」「魚串」



 インプの2人は我関せず食い気ばかりだ



「女神ちゃんはどうする?動いていく?」

「行っても良いもん?」

「ダニオゥからもさっき連絡があって西山側の鉱山ダンジョンがアンデッドのスタンピードで猫の手も借りたいってさ

 麓の町は壊滅、あっちの領主に責任がかかるらしいけど親がここの領主らしいからなんとかして恩を売りたいんだって

 魔王も居ることだし魔王に動かされている〝てい〟でダニオゥも一緒に行けば観光兼憂晴らしも出来るんじゃない?」

「なるほどね~じゃあ行こうかな」

「じゃダニオゥ連絡するね〜」



 3分後ダニオゥがやってきた

 魔王は体の上半分を地面にめり込ませて直立不動の姿勢をとっていた



「どういう状況だ?」

「魔王の早とちりで女神ちゃんに嫌われちゃってね、汚名挽回してるところ」

「なるほど、ダメを塗り重ねているわけか」

「大正解」

「じゃあ、遊びは程々にして儀式をしてもらおうか」

「魔王、儀式っぽいのよろしく~

 形だけやってくれれば女神ちゃんが勝手に動くからね」

「了解だ」



 魔王は足をバタバタさせたり両足でジャンプしてみるが抜け出せず、最終的にダニエルに引っこ抜いて貰い日の本に降り立つことが出来た



「頭がクラクラする」

「倒立してたからな」

「立っていられない」



 四つ這いの状態で幻惑魔法の初歩の小さい雲のようなスモールを焚いた



「今、不浄なるものが地の底から溢れ出てきている

 我等はそれに足掻き街のため、民のため其れ等を討ち神の下に再び送っているが被害は拡大の一途を辿っている

 神殿の女神様よ、その僕達よ、再びの平穏を取り戻すため共に戦いましょう、我が魔力の限り」



 魔王がスモークにキラキラ効果を追加し女神様も自ら青白い光を放ち顔をあげた



「よし、行こうか」



 ダニエルの軽い感じの掛け声で女神ちゃんはキョンちゃん(盾)を左手にモーちゃん(剣)を右手に持った



「これは怖いな」



 魔王が呟いた

 身長3メートルの石像が2メートルを超える長い剣を持ち大きな円盾を抱えている、それが普通の人間よりも早い速度で動くのだ、誰が見ても恐怖するだろう



「行こう」



 ダニエルが魔王の肩を叩いて促すと女神様も歩き出す



「方向感覚は皆無だから皆よろしくね」



 まぁそうだろう、動いたことないもんね〜と全員が思っていた



 女神ちゃんを連れた魔王(分身)達はダニエルとその奴隷マリ、他衛兵10名を伴って出発した


 歩き始めてすぐ女神ちゃんの一歩一歩の振動が気に食わず魔王が浮遊の魔法で女神ちゃんを持ち上げると行軍の速度は上がった



 街道を横切ったり近くの村を通ったりすると浮いて光っている女神に全ての民が膝を折って頭を垂れた



「神々しすぎるかな?」

「いやぁ?(恐怖でしょ)」

「大丈夫だ(怖いだけだ)」

「そ?ならいいか」



 女神像が剣と盾を持って上空から真顔で見下ろしている状況を勘繰って


 神罰でも下るのでは?


 と民草は考えるだろう、怖くて頭を下げて命だけはと請うのが普通だ

 女神ちゃんが気にせず騙されくれて単純で良かった、世間知らずで良かったと2人は思ったが口には出さない



 そんなこんなの行軍で1日分進んだ日の野営時間に敵は現れた



「起きろ!ゾンビとスケルトンだ!」



 哨戒中の兵士の声が野営地に響き渡った



「ゾンビは人間もゴブリンもオークも狼もいる、気をつけろ!」



 女神様は目を青く光らせてモーちゃんを持って最前線に進んだ



「モーちゃん、光を纏って伸びられる?」

「30メートルが普段使いできる範囲だな」

「キョンちゃんどう?」

「3回振れば全滅か数匹残るかもくらいかな」

「よし、やってみようか、モーちゃん頼むよ」



 足一歩分の踏み出しと腕の長さに剣の長さ足して更に30メートル追加しればほぼ40メートルのリーチ、それを振るので左右80メートルくらいまで最大カバーできる


 女神像の目の光が遠くの方まで照らし遠くからも発見しやすいこともありわんさか寄ってきた



「殲滅開始!」

「まず2回大きく左右へ…振る!ちょっと待って〜はいっ振る!」

「はい、はい!っと」



 女神ちゃんは大勢を低く保ちまずは早い狼達を一閃、モーちゃんの先端から光が伸び群れを丸々1グループ浄化し消滅させていく

 2度目は人間とゴブリンのゾンビを少し引き寄せてから浄化、消滅させた



「触れるだけで良いってのは楽だね」

「3回目くるよ、オークとあれは…2足歩行の恐竜のぉお?ラプトルかな?ちょっと待って、待って待って振る!」

「えいやーっと」



 軽く横に普通だけで女神無双が可能だ



「キョンちゃん残りは?」

「次はまた数時間先かな、討ち漏らしは1匹、オークの中に狼が居たけど魔王がサクッとやって処理してくれたよ」

「了解、一旦止まります」



 魔王が兵士達から称賛を受けている、内漏らしを仕留めたよりも女神を動かしていることの方を褒められているようだ



「次の襲撃は数時間後だ、皆まだ休め」



 ダニエルが皆の興奮を落ち着けるように言った、キョンちゃんは同じ予測で凄いなと思ったが実は盗み聞きだった


 兵士達は魔王とダニエルのツートップに尊敬の念を抱きつつ、魔王を見てあいつ誰だっけ?とも思っていた




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