表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋貴譚 ぼくは、そんなのに変身させられるの?!  作者: 健野屋文乃(たけのやふみの)
1章 転校生の少女
2/10

第弐話 0.000000001%上昇↑

僕は、75%が嘘の世界に生きている。


本当だと思ってた事が、嘘だったり、嘘つきの言っていた事が、本当だったり。


紳士淑女が、怪しかったり、怪人が、紳士淑女だったり。

味方だと思ってた人が、敵だったり、敵だと思ってた人が、味方だったり。

優しいと思ってた人が、意地悪だったり、でも、その奥に本当の優しさがあったり。


僕は『この世界の75%が嘘よ』と教えれくれた転校生の少女に言った。


「25%の真実を知りたい」


まだ見慣れない制服の少女は、日直の学級日誌を書くのを止め、僕を見上げた。


「本当に知りたい?」

「うん」

「嘘」

「嘘じゃない」

「嘘」

「嘘じゃない!」


「嘘よ・・あなたに関しては、あなたの構成要素の99%が嘘だもん」

「・・・・」

「確かめてみる?」

「うん」


僕が返事をすると、彼女は立ち上がって、僕がいる黒板の方へと歩いてきた。


「あなたの1%の真実を」


彼女はそう言うと、僕に「ふっ」と息を吹きかけた。

すると、僕の99%の嘘は吹き飛び、僕の1%の真実だけが残った。


そして、彼女は1%の僕を摘むと、ビンの中に入れてしまった。


「ここから、出せーーーー!」

ビンの中で叫ぶ僕に、彼女は

「これで世界の嘘比率が、0.000000001%上昇。

ふふふ・・・真実・・・・私の大好きな真実ちゃん」


彼女は、ビンにキスをすると、胸のポケットに仕舞った。




つづく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ