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1話 キング誕生

 「なんだ!?おい、気色悪いな!」


 目が覚めると目の前にいたのは、天使とか神様とは程遠い、黒色に覆われた大型動物?がほとんどであった。

 

 俺は死んだんだ。

 だって、こんな世界ありえないだもの。

 死んだ原因…

 蕎麦を食べて、それから…

 蕎麦を食べたのは初めて…

 蕎麦アレルギー!?

 マジかよ。20歳の誕生日に蕎麦アレルギーでとか最悪じゃん!


 それにしても、コイツら僕に襲ってこないな。

 僕のことを囲っている割には何もしてこないとか…僕はどうしたらいいんだよ!

 どこに目を向ければ正解なんだ?

 はぁ、

 蕎麦アレルギーで死んで?それから気色の悪いゾンビモドキに囲まれ?放置?

 なにこれ!?


 「ようそこ魔界ミルドゥーマへ。困惑されているかと思いますが、気を休めてくださいますと助かります。」


 なんか髭の生えたカバみたいな奴が話しかけてきた。

 まぁ、勢力的強者側から話しかけるのはマナーとして当たり前だけど、それよりも自己紹介が最初だろ。

 とは思っても、僕が口を開けば何をされるかわからないし。

 あれ?なんか変な単語が聞こえたような。

 え、魔界とか言わなかった?

 魔界って言ったよね?

 もう頭が追いつかねーや。

 とりあえず黙っとくか。

 

 「えっと、貴方様は私達が研究を重ねて発明した召喚術で召喚しました。」(魔物)


 え!?僕は召喚されたの?なんで?

 生贄とか!?僕生贄にされるの?

 この数の魔物…僕の身体は何等分されるの?

 1000等分くらい?無理無理。1000等分なんて桁聞いた事ないよ。ありえない。

 そうか!全員で僕の身体をシェアするに違いない。


 「あの、なんて呼べばいいですか?私達、悪魔のことはさっぱりでして。」(魔物)


 悪魔!?

 僕に悪魔が取り憑いてるとでも?

 そんな馬鹿な。

 あと、自己紹介すればいいのかな?

 召喚した相手のことを知らないとか発明ミスしてない?

 あと、自己紹介ミスったら終わりとか無しだよ?

 本当1000以上の魔物に囲まれてるとビビるんだよ。やめてくれないかなーw

 はぁ、リスクの少ない言葉を選ばないと…


 「自己紹介とは、自己を名乗るもの。それだけにリスクもついてくる。まずは、そちらから自己紹介、召喚に至る経緯、悪魔に対する認識等を話すのが良いと思うが?」(奏)


 やっちまった。

 格好つけて話してしまった。自分でも何を言ったか分からねーw

 だってさ、今置かれてる状況わかんねーんだもん!仕方がなかったよ。うん、仕方がない。


 そんなことを考えていると、バッタの顔をした人みたいなやつが迫ってきた。

 さっきのカバみたいなやつを押しのけて。

 

 え、カメ○ライ○ー??

 おいおい、口から黒い液体を出してくるとかは無しだからな。

 それよりも、このバッタモンスター、よく見ると可愛い顔してるな。

 『バッタもん』と名付けよう。


 「自己紹介を遅れました。私はバッジと申します。周りにいるのは、皆貴方様がここに来るのを待ち望んだ魔物でございます。貴方様を召喚致しましたのは、話が長くなるので簡潔に話しますと、我らの戦力では人間には到底勝てないので、悪魔様の力をお借りになろうと思った次第でございます。悪魔については我らも分からない事が多すぎるんですがら、かつて10の悪魔だけで人類を滅ぼしたという魔界伝説になっているくらいしか存じ上げないです…。」


 おいおい、バッタもん!

 よく喋るじゃん。

 魔物とか言ってしまってるよ?

 さっきも魔界とか言ってたし、ここは本当に魔界なの?

 僕は死んで魔界に転生、いや召喚されたんだ。僕がアレルギーショックした丁度のグッドタイミングで。

 それにしても、悪魔強すぎねー?10の悪魔で人類滅亡させたとか、1悪魔あたり何人滅ぼしたんだよw

 まず、魔物と悪魔の違いもわからねーんだけど。

 いや、そんなことより僕は人間だよ?

 本当は人間であることを告げると殺されるとか無しだよ?

 殺されないためにはどうするべきか。それを考えよう。

 ここは悪魔になり切るしか方法はないか。

 そう、僕は悪魔だ。僕は悪魔。我は悪魔サタンだ。

 よし、バッタもんに話しかけてみよう。


 「なるほど。悪魔という存在を知っているだけでも素晴らしいものだが、少し間違っているぞ。人類を滅ぼした悪魔の数は9。1人は人間だったんだよ。それにも理由はあるが、今話すべきではないことだな。私の名は好きに呼ぶがよい。」(奏)


 言ってしまった。

 なんで1人だけ人間入っちゃってるんだよw

 ミスったよ。

 この嘘がバレたら殺されるとかある?ないよね?

 でも、悪魔のことについては、魔物達も分からない様だし大丈夫だろう、うん、大丈夫!

 

 あー、またバッタもんが話しかけようとしてきてる。

 あの口内からはどんな匂いがするんだろう?歯磨きとかしてるんかな?


 「それではありがたく、私達魔物一同は貴方様のことを『キング』と呼ばせていただきます。これを言うとおこがましいとは思いますが、友好な関係を気づきたいと思っております。不自由な事があれば何でも言っていただければ、対処いたしますので、どうか、どうか、我らを救って下さい。皆を代表してお願い致します。」(バッジ)


 はぁ、今日からキングか。

 まぁ悪くはないなw

 バッタもんも一生懸命だし、この世界では僕のことをこんなに頼りにしてくれる魔物達もいることだし、ありがたく期待に応えさせてさせてもらおう。

 それにしても、魔界のご飯って美味しいのかな?


 「あぁ、我の力を借りたいのなら飯を出せ。話はそれからだ。」


 もう、このキャラでいく!

 悪魔のキャラってこんな感じで大丈夫だよね?

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