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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第97話 仕事

「だが、ヒヨシ。そんなお前らにも希望は……」


「ガイ部長。自分はもう何も無いんです。

シアラちゃんが大好きなのです。そんな彼女にあんな顔されたら、もう無理なんですよ!

次がある?次って何ですか!?こんな化け物の自分に次なんて、あると思ってるのですか!?次なんて考えられない程、自分は本気だったんですよ!!

……すみません。1人になりたいので、少し寝てきます。」


1人で熱くなった後、急速冷凍して淡々と頭を下げ、日吉は自室へと寝にいった。


「ガルフ。一緒に寝なくて良いから、念のため日吉についてやってくれ。」


「ニャ。」


ガルフに頼むと、ひと鳴きして日吉の後に続いて、寝室へ入っていった。


「ガイ部長。希望うんぬんよりも、まずシアラちゃんの食堂に説明に行ってくれませんか?シアラちゃんには無理でも、両親には伝えておいた方がいいでしょう。」


「そうだな。カゲイ。明日、俺が行ってこよう。」


「お願いします。」


「ですが、仕事はどうしますの?ヒヨシがあの調子じゃ、当分貴方1人になるのではなくて?」


「それも仕方が無いですね。大丈夫ですよ。日吉はそんなにヤワじゃないです。

必ず戻ってきますから、それまで先輩の俺が頑張りますよ。」


ガイ部長とハーシャ奥様を無理やり納得させて、今日は終わらせた。

日吉があの様子なら、明日の俺の休みは無理そうだ。というか本来なら昨日か。

仕方が無いか。俺にとってもかなりショックな出来事なのだから、当事者には辛すぎるだろう。


その日の夜は、隣の日吉の部屋からすすり泣く声が度々聞こえてきていた。

その度にガルフの鳴き声も聞こえるから、日吉の癒しに役立っているのだろう。

無謀な事をしでかすような雰囲気も無いから、ガルフが居てくれて本当に良かった。



翌朝、日吉は起きてこなかった。

だが、ガルフだけは眠そうな顔をしてのほほんと起きてきた。

ガルフの様子から大丈夫だろうと俺もガイ部長もハーシャ奥様も安心して朝食を食べる。

日吉の朝食は俺が寝室まで持っていった。夜に泣き疲れたのか日吉はまだ寝ていた。


「日吉。朝食はココへ置いておくな。

ガルフ、お前が食べるなよ?」


今日も一日、日吉の御守りをするガルフにクギを刺しておくと、


「ニャ!」


失敬な!と言わんばかりで抗議の声をあげていた。

適当に撫でまわしご機嫌をとってから、ガルフを残して部屋を出る。


ガイ部長はシアラちゃんの食堂へ事情説明しに向かった。

俺が1人で仕事をして、ハーシャ奥様が見張りだ。説明が終わったのか、ガイ部長は昼頃に戻ってきていた。


結局、その日は日吉は仕事に合流することなく、1日が終わった。


夕食も3人と1匹で食べ、日吉の分はガルフが部屋に入った後、寝室前に置いておいた。

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